*** 子育ち12章 ***
 

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「第 100-07 章」


『子育ちは 愛を受け止め 受け渡し』


■子育ち12賢愚■

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『子育ち第7賢愚』

【贈:喜びを与えること】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,こどもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第100版でも,これまでの流れに沿って,子ども自身や親が育ちの確認をしていくときに,状況を特徴付けるキーワードとなる語を選んで育ちを展望していきます。ただ構成上に変化を繰り入れます。奇数号では賢い育ち,偶数号では愚かな育ちという配置をします。育ちが望ましくない向きにずれていかないためには,避けるべきことにも目配りをしておくべきです。予め推奨すべきことと同時に注意すべきことを知っておくと,安心することができるはずです。

《贈について考える?》
 つまらないものですがと言いつつ,贈り物を差し上げます。決まり文句を添えるのが習わしで,気に入るかどうかの品定めは受け取る方がなさるという表現作法です。習わしに沿うからといって,贈る方はつまらないと思っているはずもありません。喜んで頂きたいと心を込めて選んでいます。下心のある贈賄は別として,普通の贈り物では,受け取る方は自分に対する気遣いを受け取り,ものについての喜びは二の次になります。子どもが母の日に贈ってくれる手作りのプレゼント,気持ちを受け取る喜びが何よりです。

 贈る言葉というのがあります。新入生に贈る言葉,卒業生に贈る言葉などです。ところで,生まれてきた我が子へ親が贈る最初の言葉,生まれてきてくれてありがとう,だったでしょうか? そして,心を込めて願いをいっぱいに詰めて名前という贈り物をします。その名付けのときに親は,自分が親から受け取った愛に気付くことになります。命が繋がっていく,それが愛の導きによる代々受け渡される贈り物なのです。命の贈り物,粗末にしないようにしてほしいものです。

 贈り物はそれなりの月日や機会に伴うものであり,日常的ではありません。非日常としてお出かけした時のお土産という贈り物があります。一説には宮笥といいお宮参りのお裾分けという幸せの共有ですが,土産になるとその意味はなくなり,土地の産物をわざわざ持ち帰って差し上げるという,共生の喜びを分かち合うようになりました。形は物であるのですが,親が子どもに持ち帰るお土産もそうですが,旅に出ていてもあなたのことを気に掛けていたという証拠として,心に届く贈り物なのです。



 新入社員の方が会社を辞める理由に「電話に出られない」というものがあるという報道がありました。若い人はスマホでラインを使っており,知っている者同士での会話に馴染んでいます。ところが,会社では,どこの誰か分からない方から,何の用で掛かってくるか分からない電話を受けなければなりません。受け方が分からないというのです。昔の家では居間にある電話に子どもでも受け答えをする経験をしていました。電話が受けられなくて就職先を辞するという落とし穴があると,知っておいてください。

★落書き★

 最近の暮らしでは用がなくなってきた貯金箱は形がさまざまですが,定番はブタの貯金箱です。その起源は中世のヨーロッパにあります。当時,陶器は「Pygg」という粘土で作られることが多かったので,19世紀のイギリスで,陶器職人に「Pyggの貯金箱を作ってほしい」と頼んだところ,「Pig(ブタ)」と勘違いして形作られました。この貯金箱が評判となり世間に広まりました。日本では江戸時代に作られるようになり,ブタはたくさんの子どもを生むことから幸運の象徴とされ,デザインに取り入れられるようになったそうです。


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