*** 子育ち12章 ***
 

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「第 57-05 章」


『子育ちは 言葉を使う 力から』


■子育ち12針路■

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『子育ち第5針路』

【言葉あり】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。

《何時育つのか(私の育ち)?》
 赤ちゃんが言葉を覚えて使い始めると,もう一人の子どもが誕生します。子どもの育ちにはおっぱいが必須ですが,もう一人の子どもには言葉が,母の言葉が育ちに必要な糧になります。言葉を覚えて人になっていくのです。自分を名前で呼ぶ,それはもう一人の自分がしていることであり,そのときから,自意識というものが身につき始めます。意識という機能はもう一人の自分だけが持ち得るものであり,客観的な思考の力を発揮できるようになります。

 覚えはじめの言葉は,ママ,パパといった自分とは違う人を識別する言葉です。自分と関わるものを意識的に特定するために,名前となる言葉を覚えようとします。指さしてあれは何かと問います。自分の住む世界を,これは犬,これは車,これは花。これは口,あらゆるものを言葉で名付けて分かろうとします。分けることが分かることです。見たり聞いたり感じたりしたことを言葉として表現できたとき,体験が記憶に残ります。ファイルをメモリーするときにファイル名が必要になるのと同じです。

 ところで,言葉は意思の疎通や,気持ちの通い合いの道具でもあります。言葉の行き違いが,気持ちのもつれ合いになることもあります。親しい仲だけで育っていると,短い言葉,単語で分かり合えます。しかし,言葉をつないで文章として説明する経験が不足すると,人付き合いが広がらなくなります。世代間の断絶が発生します。さらには,自分を分かってくれないという事態を招き,閉じこもることにもなります。文章で会話することに馴染むようにすれば,豊かなコミュニケーション力が育ちます。



 2足す3はいくつになる? 計算問題です。5になる! それでもいいのですが,算数の学びにするためには,「2+3と5は同じです,それを2+3=5と書きます」と教えてください。算数の基本は等号=であって,同じということを見つけることです。和というのは,同じもの探しなのです。人との和,仲良くするとは同じ所を探すことです。違うところを探すから,いじめや意地悪に向かいます。男と女は足せませんが,同じ人間だから足すことができる,仲良くなれるのです。

★落書き★

 犬や猫には,ハンバーグやカレー,シチューなどを食べさせてはいけないということを御存じですか? 飼い主であれば知っているはずですが,そうでない方は,特にお子さんはご近所の犬や猫に与えないようにして下さい。タマネギ中毒があるからです。ネギやニラなどに含まれている有毒成分によって,血液の中の赤血球が壊され急性貧血になって,吐いたり,下痢をしたり,血尿が出たりします。この毒は熱を加えても消えないうえに,だし汁に使ってあるだけでも中毒をおこし死ぬこともあるそうです。


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