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「第 62-08 章」 |
『子育ちは 一から順に 経験し』
■子育ち12教示■
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『子育ち第8教示』
【生活の止揚】
《まえがき》
この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
この第62版では,仕合わせを目指す人生の目標として掲げられていることを,子育て羅針盤風にお伝えする予定です。
《生活の止揚について考える?》
子どもたちの経験が断片化していると言われます。それなりの経験をしているのですが,その経験がつながっていないので,生かすことができないだけではなく,知恵として展開することもできません。廊下を走っていて,注意を受けます。走らないというルールを教えられる経験です。ルールがあることを知っても,だれも見ていないとなると走ります。人が往来する場で身を守るためのルールであるという,生きる知恵に結びつけることができないので,何度も叱られることになります。
経験の連鎖は,生活の流れを通して身につきます。起床して就寝するまでの生活活動は,順序よくつながっています。その個々の段取りはルールとして意識されるようにしつけをされます。朝6時の目覚ましが鳴ったら起きるというルールから始まります。さらに小分けをすると,食事といえば,子どもは食べることとだけしか考えていません。しかし,食事とは,買い物から調理,配膳,作法,片付けという一連のつながったものです。食事は買い物で始まり片付けで終わるという経験をしていると,経験がまとまります。
満腹になって食べっぱなしという生活をしていると,大事な片付けの経験を欠きます。片付けの経験は,明日への準備でもあるのです。今日が明日につながるという経験によって,仕事の場でも,つなぎを当たり前にこなすことができて,共同活動が実現されます。自分の役割はこれだけと切るのではなく,次への受け渡しまでにつないでおくことが大切です。子どもの生活範囲は限定されているとしても,生活はつながっていることをしっかりと経験させることによって,子どもの生活学習の止揚を考えることが急務です。
イクメン議員の醜態が暴かれて,母なる議員の思いはいかようなものかと案じられます。母を守ることこそがイクメンの役割であると思うのですが,母を守らない育児休暇とは愚かさの極みです。休暇を取れば育児になるという思考の未熟さを持つ人物が議員になるという不条理は,若い世代の浅い思考の実例なのでしょう。本質の覚悟もなしに形式的な見かけを装っていけば生きていけるという甘えを,子ども時代から気付かせてやれなかった養育環境の貧しさを反省すべきでしょう。そのように育てられた議員だったのです。
★落書き★
つらい浮き世を生きていく上で,味方になる人の存在はとてもありがたいものです。自分と同じ目的や利害を持つ仲間のことを「みかた」といい,味方と書いています。味の方とは? 古来は,天皇の軍勢や朝廷側の軍勢を「みかた」といって,「御方(みかた)」と書いていました。御は敬意の接頭語です。その意味が転じて,志を同じくする仲間,助勢してくれる側の意味になり,味方,身方とも表記されるようになったということです。いわゆる当て字です。音だけを当てて,意味はないようです。
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