*** 子育ち12章 ***
 

Welcome to Bear's Home-Page
「第 66-07 章」


『子育ちは 生き方選び 受け継いで』


■子育ち12活動■

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
『子育ち第7活動』

【先人の生き方を受け止める】

《まえがき》
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
 この第66版では,子どもの育ち12の活動として独自に選び抜いたものを,子育て羅針盤としてお伝えします。

《先人の生き方を受け止める?》
 子どもにとって最も身近な先人は親です。寝食を共にする家庭生活を通して,子どもは親の生き方を習い覚えていきます。親の仕草を良くも悪くもお構いなしに生き写しにしていきます。態度だけではなく,考え方や感じ方も受け継ぎます。ただ全ての面でということではなく,好き嫌いや好みなどは時代の流行の方が強力に影響するようです。きょうだいでは,弟や妹は兄や姉の影響を受けることにもなります。但し,受け止めることが受け入れることとはならず,逆らうという場合もあります。

 先人として子どもの前に現れるのが,先生です。先人たちが経験を整理して知恵として残してくれた生き方の事例を,じっくりと受け止めるところが学校です。学校を勉強を教わるところと思っている子どもがいますが,学ぶところと意識することが大切です。先人である大人は教育を,子どもは学習をする,その真摯な向き合いをする場が学校です。もちろん知恵の伝達だけではなく,人の生き方のモデルとして,子どもは先生の姿を受け止めています。

 親や先生といった身近な先人の他に,子どもは友達を通して,友達の親をはじめとして,なにがしかのつながりのある先人の生き方を受け止めることになります。子どもは生き方を選ぶことに直面します。さらに,今は昔と違って,情報世界が子どもを取り巻いて,多様な生き方をあの手この手で押しつけています。子どもはその多様性に振り回されて,落ち着いて生き方を選ぶことが難しくなっていて,曖昧な状況に据え置かれようとしています。親によるしっかりした付き添いが求められています。



 宝物は掘り出すものです。大事なものは埋まっているのです。何となく眺めていては見えません。その気になって探しても,おいそれとは見つかりません。ところで,生きる上で大切なものは,そこにあるのに見えていないということもあります。奪われたとき,それと気付くということがあります。生きていく上で拠り所になる大事な宝物を,身近で見つける力を持つことが幸せになる方策です。もう一人の子どもは,自分たちの生活を曇りなく見通す眼力を獲得しなければなりません。

★落書き★

 万葉集にある「ひむかしの野にかぎろひの立つみえて・・・」という人麻呂の歌の,ひむかしは東です。「日+向か+し(風の方向)」で日の出る方向の風のことになります。漢字の東は,「木+日(太陽)」で,太陽が上がる方向の木を表して,そちらの方角を指すようになりました。漢字や言葉には先人が何を見て生きてきたかという意味が刻まれています。意味を知り言葉を身近に感じるようになるとき,先人の生き方を受け止めることになります。


「子育ち12章」:インデックスに進みます
「子育ち12章」:第66-06章に戻ります
「子育ち12章」:第66-08章に進みます