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「第 73-06 章」 |
『子育ちは 何となくから 納得に』
■子育ち12願語■
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『子育ち第6願語』
【納得したい?】
《まえがき》
この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。
この第73版では,「子育ち」をしている子どもたちが,育ちの発露としての願っていることに寄り添って考えてみようと思っています。育ちたいという思いを12の指標になぞらえてみることで,子どもたちにしっかりと支援の手を伸ばすことができるでしょう。それは一方で,子育てをしている大人には,大人の出過ぎる願いを控えることにつながるはずです。子どもの願いという新たな12の指標盤を楽しんでください。
《納得したい?》
ジグソーパズルに挑戦している子どもがいます。手当たり次第にピースを掴んであれこれとつなごうとしています。なかなかピタッとつながらずに,イライラし始めます。まずは直角に切れているピースを4つ探して,パネルの4隅に置いておきます。次に一辺が直線になっているピースを選び出して,コーナーのピースとつながるモノを見つけます。やがて,パネルの四面の枠に密着するピースがつながります。物事をつないでピタッと合わさると,一つ一つ未知のものが解き明かされて,納得できる完成が待っています。
子どもは言葉を覚えて知識の断片を覚えていきますが,場面を言い表す,書き表すためには,言葉をつながなければなりません。犬,空,寝る,という3つの言葉では何のことか分かりません。空を見上げると犬が寝ている形の雲がみえる,とつなぐと場面ができあがります。言葉をつなぐと,自分の経験や思いや考えを表現することができて,納得することができます。文章を書くことができないと,言葉が力を削がれて,何を言っているのか分からず,人にも伝わらなくなります。自分が納得しないと,人も納得できないのです。
親として,子どもが納得したいという願いに向かって育つためには,どのように関わっていけばいいのでしょう。例えば,子どもが場所柄を弁えない言葉を発したり行動をしたりしたとき,きちんと直してやります。今の子どもが使っている単語世界は,言葉足らずで曖昧表現になり,何となくとしか伝わらず,ピタッとした納得の共有はできません。その現れが,気持ちのすれ違いを生じ,いじめに発展していきます。また,勉強の場では,予習をさせて分からない部分を発見させておくことが,納得に導く秘訣です。
小学生の交通事故は10〜11月に集中しているそうです。時間帯別死傷者数のピークは,午前7時台と,午後3〜5時台です。衝突の場所は死傷者数の4割が交差点内になっています。通行の目的別では,当然ですが,登下校中と友だちの家の訪問時で半分です。安全確認をしなさいというだけではなく,一次停止することを教えてください。先ず立ち止まる,次に左右の確認をする,確認したら歩み出すのです。子どもは動くのが得意なので,間に合わずに衝突になります。先ず手前で止まる,それが安全行動です。
★落書き★
カレンダーが1枚剥がれて,霜月11月になり,肌寒くなってきました。昔,豆腐を焼き,味噌を塗って串に刺した食べ物があり,その姿が田楽踊りに似ていたことから「豆腐田楽」,略して「田楽」と呼ばれていました。やがて,煮込みのスタイルに変わり「田楽」の「でん」から「おでん」に名前が移り変わっていったということです。踊りに似ていたという理由はすっかり消えてしまっているので,つながりは想像できませんが,新しい名前を付けることもないのでしょう。
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