*** 子育ち12章 ***
 

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「第 78-09 章」


『子育ちは 持続可能な 期待から』


■子育ち12心情■

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『子育ち第9心情』

【濃いつもりで淡いのが期待 淡いつもりで濃いのが夢想!】

《まえがき》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問題視です。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を意識します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が羅針盤の針路構成となります。
 この第78版では,77版に重ねて,子どもたちが育ちに向けているはずの心づもりに寄り添って考えます。育ちたいという健気な心積もりを12の指標になぞらえてみることで,子どもたちの育ちの現実に寄り添います。それによって,子育ての願いも目の前の子どもにきちんと重なっていくはずです。子どもが向かっている心づもりを理解できる新たな12の指標盤を楽しんでください。

《濃いつもりで淡いのが期待!》
 毎日同じことの繰り返しを過ごしているようで,いろいろな節目があります。季節の節目や正月といった暦の節目,入学や進級などの節目もあります。そこではこれからの目標や計画が想定されて,実現することが期待されます。「○年生になったら●ができるようになる」といった育ちへの思いの濃い期待もあります。ところで,その実現のためには,それなりの頑張り,努力が不可欠ですが,緊張を続けることに疲れが出てきて,時の経過と共に期待が淡くなってしまいます。三日坊主という後悔の淡い繰り返しです。

《淡いつもりで濃いのが夢想!》
 現状に物足りなさを感じたりすると,それとなく何かを求めるようになります。こうありたいとか,こうしてほしいとか,何となく夢想をします。自分の思いだけではどうにもならないこともあります。限界を納得できればいいのですが,自分勝手な想いが濃くなると,誰かのせいにしたり,社会のせいにして,責めることも起こります。夢想は自分の都合のいいように膨らんでいくので,現実感という抑制を効かせる必要があります。淡い憧れで終わればいいのですが,濃い夢想にとらわれるとストーカーにも・・・?

《親としての関わりは?》
 子どもが「期待を目指し夢想に引き込まれない」という心情を実現できるためには,親としてどのように関わっていけばいいのでしょう。想うだけなら何でも可能ですが,実現にはそれなりの苦労が欠かせないという現実思考を持たせなければなりません。無理だと諦めさせるのではなく,今できることは何かという期待の一歩を実感させることです。柱の傷のように,この1年でこの線まで背が伸びたねと,伸びしろを見せてやることです。がんばって期を待てばなんとかなっていくことを意識できるようにしてやりましょう。



 子どもが賢くなる一つの方法は,自分の今という時間を捕まえることです。自分の思い通りに使える時間は意外と少ないものです。何となくぼんやりと暇をつぶしているというのは,もったいないのです。もちろん四六時中緊張は無理ですが,時間を自分の頭や身体を使う時間にするのです。スマホに奪われている時間は,使われてしまった時間ということです。皆がこう言っている,こう考えているというのは大概にして,私はこう考えたということを積み重ねていくことが自分の賢さになります。

★落書き★

 切れ味が鈍くなった刀に,鋼(昼焉jの焼き刃を付け足したものを付け焼き刃と言っていました。これは一時的には切れ味を増しますが,すぐに鈍ってしまうところから,一時の間に合わせに,にわか覚えに仕込んだ知識や技術を言うようになりました。忙しさに紛れてその場限り,一時しのぎも仕方ありませんが,じっくりと本物を作り出すことによって,後からの手間が省けることにもなります。子育ても初めのほうではしっかりと関わっておけば,付け焼き刃をしなくて済むことでしょう。


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