『子育ちは 絆を結び 育ち合い』
■子育ち12情動■
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『子育ち第12情動』
【活人情動!】
《まえがき(毎号掲載)》
子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
この第89版では,情動知能について触れてみるつもりです。内省的知能と対人的知能,つまり自分自身を見つめる知能と,人と人との間の関わりに関する知能に分けられています。この羅針盤で考えている「私の育ち」と「私たちの育ち」に対応しています。人としての育ちの全体的なイメージを構成できる助けになればと願っています。
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《活かす形》
もう一人の自分は,自分を生かそうとします。それはただ生かすだけではなく,活かさなければなりません。活かすためには,連れ添う人が必要です。人という字は1と1が支え合っている形であるといわれます。そこで思考の停止をしてはいけません。字という2次元の世界では人の字は安定していますが,人が住む3次元の世界では,二人が支え合っていても横に倒れます。もう一つの支え,3つで支え合うことが自分を活かす基本形です。もう一人の連れ添う人とは,子どもであり,隣人であり,友人です。
○お子さんは,友達に手伝いをたのむことができていますか?
友達とは,気軽に手伝いを頼むことができる人です。手伝いを頼むのに気を遣うようなら,それは友達ではありません。人がそれぞれ持っている時間の幾分かを,友達のために費やすことによって,人はお互いに支え合うことになります。時間を共有するということです。もう一人の自分は,自分と友達の二人を活かそうとしています。手伝いとは手で情けが伝わることと考えることができます。手伝いを頼むようにすれば,相手も手伝いを頼みやすくなります。お互い様の関係が実感できるはずです。
○お子さんは,ケンカを止めたり,仲直りをさせたりしたことがありますか?
至らない者同士で支え合っていると,ちょっとしたことで接点がぐらつくことが起こります。ぐらつきが激しくなると熱を帯びてきて,二人の間のケンカや諍いに発展します。そこで第三者の支えが出番になります。側にいるから,二人の間のもつれの正体を見届けることができます。普段から付き合っている友達だから,ケンカ中の二人も,仲裁を受け入れる気持ちになります。このようなトラブルに遭遇したときに,3人という形の安定さが発揮できるのです。3人組という形になっているか,人のつながりを確認してみてください。
○お子さんは,初めて会った人も,すぐに友達になっていますか?
友達であるということと、友達になるということを,使い分けることにします。初対面の人がいきなり友達であることはないでしょう。付き合っているうちに信頼関係が出来上がると、友達であると認定が成されます。友達になるというのは,知り合ってからお互いを分かり合おうとする付き合い期間を含みます。付き合ってみて,友達にならないという選択をする場合もあり得ます。初めて会った人とも,なるべく友達になろうという受入れの構えを持ち,人の縁を広げていく意欲を見守ってやりましょう。
人はこの親の子として生まれようとして生まれてはいません。気がつけば、この親の子であったということです。一緒に生きていく暮らしを共にすることで,絆が生まれます。絆という字は「糸が半分」と書きますが,その形を勝手に,人がそれぞれ半分の糸を出してつなぐことと解釈すれば,共にタイミング良くその気にならなければ完成しなくなります。ともすれば親の方が忙しさにかまけがちで、絆の時期を失することになりますので,気をつけましょう。
★落書き★
陸上競技のルールでは,ゴールラインの上でどんなに顔を突き出しても、手や足を伸ばしても,ゴールとは認められていません。トルソーと言われる,頭,首,腕,手足以外の胴体部分がゴールラインを通過した瞬間に、初めてゴールインが認められます。選手はゴールインするときは胸を大きく突き出すことになります。バストの大きな選手はそれだけ有利になります。
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