*** 子育ち12章 ***
 

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「第 91-04 章」


『子育ちは 関わり合えば 安心が』


■子育ち12反転■

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『子育ち第4反転』

【信頼と放任!】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第91版では,子育てと子育ちが反発してしまう心配をを考えておきます。子どものためを思って良かれと作用をしても,子どもからは良くない関わりになってしまうということです。親はしつけのつもりで関わっていても,子どもからは虐待となっていることがあると言われるようなことです。保護するのが親の務めですが,過ぎると過保護となって,育ちを疎外してしまいます。どんな点に注意をすればいいのか,羅針盤の12の視座から考えてみましょう。

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《信頼》
 手の掛かる子どもを持っていると,「うちの子は手の掛からないいい子で」と話す親が羨ましくなったりしますね。乳幼児であればできないことが多いので、親の方も手が掛かるのは当たり前と思っています。あれこれできるようになってから,手が掛かるか掛からないかが気になり始めます。手が掛かるとは,一々口で構わなければならないような状況です。何も言われなくてもきちんとしている子どもは,手が掛からなくて,親から信頼されていることでしょう。
 見ていなくても,構ってやらなくても、ちゃんとしている,そう信じて任せっきりになっていきます。任せっきり,それは放任になります。そんなことはないと思われますか? 任せっきりにしているということと,子どもに無関心でほったらかしにしているということとは,親の側の思いは違いますが,子どもにとっては同じように感じられます。信頼していた子どもが,とんでもないことをしでかして大騒ぎになるとき,ちゃんと見て構ってという訴えをしているのです。

《放任》
 子どもが育つためには,居場所が必要です。子ども部屋があれば,居場所は確保できたということではありません。居る場所,それは居ていい場所ではなく,居なくてはならない場所でもなく,居て欲しいと願われている場所です。みんな揃って食卓につきたいという家族の思いがあるとき,その食卓が居場所になります。子どもの居場所は子ども部屋ではなく,居間なのです。リビングルーム,living room,生きている部屋,子どもが育つ部屋なのです。
 構ってもらえないと,自分は居ても居なくてもいい存在ではないかと疑います。もしかしたら,居ない方がいいのでは? そう思うようになったら,育つことができません。生きることがつらくもなります。ちゃんと育って手が掛からなくなったら,親が構わなくてよくなったら,子どもに構ってもらうようにすることです。信頼とは,信じて頼ることです。頼るということをすれば,居て欲しい存在になることができます。手伝いをさせるのではなく,手伝いをして貰うようにお願いするのです。共に暮らすように考えればいいのです。



 雷おやじという言葉がありました。サザエさん一家のお父さんです。カツオのいたずらやずる賢い行動にバカ者という雷が落ちます。雷を落とすことができるお父さんが居なくなっていないでしょうか? 子どもの行動や気持ちが曲がりそうなときには,たたき直すことが必要です。もちろん手を挙げるという体罰ではありません。本気で叱るという雰囲気を漲らせればいいのです。ここぞというときにドカンとカミナリを,そういう役割を担うことによって,お母さんの優しさを引き出すのがお父さんのはずなのですが?

★落書き★

 1958年12月23日に完成した東京タワー。2012年5月に東京スカイツリーが開業するまでの54年間,自立式鉄塔として日本一の高さを誇っていました。その東京タワーの名称は,一般公募により選出されましたが,「どうして?」というエピソードがありました。8万6269通の応募があった中,最も多かった名称,それは「昭和塔」でした。続いて「日本塔」「平和塔」という結果になり,「東京タワー」という名称はわずか223通で13位,全体の応募数の0.26%しかありませんでした。しかし,審査員である徳川夢声が推薦した結果,「東京タワー」と決定したのです。

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