*** 子育ち12章 ***
 

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「第 96-14 章」


『子育ちは 幸せいっぱい ワクワクと』


■子育ち12視標■

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『子育ち第14視標』

【幸福あり】

《まえがき(毎号掲載)》
 子育て羅針盤では,こどもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
 この第96版でも,これまでの流れに沿って,子ども自身や親が育ちの確認をしていくときに,見えて感じることができる視標という面から育ちを考えていきます。それぞれの完成度に違いがあってもそれは個性になり,一応の評価ができるようなら,幸せに育っているということができます。子どもの育ちは見えにくいものですが,羅針盤としての全方位を見届けることができることを再確認していただけたらと思っています。

《どのように育つのか(私たちの育ち)?》
 子どもの成長は,幸せな未来を獲得する目的に向かって進みます。そこで忘れてはならないことがあります。育ちの時期は目的のために我慢をするという風に考えがちですが,発想の転換をした方が良いと思います。育ちそのものが幸せなのです。幸せが目的なら育ちの間は幸せではないことになります。育ち自体が幸せだから,育ちたくなるのです。継続は力なりの言葉のように,今日一日の育ちが幸せだから明日の育ちを楽しみに招き寄せようという力が湧いてくるのです。

 人は社会を築いているからこそ生きていくことができます。社会は人のつながりによって成り立ちますので,そのつながりを人に結びつけて「人間」と表現して意識化してきました。お互いの間を双方向に連接できることが意識されて幸せを生み出します。実際上は,するという動詞の連用形「し」をお互いに合わせるという形で「仕合わせ」と表記して,活動を実践するように誘導を促しています。ひとりぽっちでの幸せは成り立たないのです。この頃の若い人に見える人とつながることを忌避するような風潮は,人間らしくないのです。

 人間は人と人の直の間だけではなく,人と人との間に自然などを巻き込むこともあります。花鳥風月の自然を媒介としてつながることも可能です。いわゆる同好の士という形の間柄です。他に、スポーツ仲間というつながりも幸せをもたらしてくれることでしょう。逆に考えると,孤独という状況が幸せ感を奪うことからも,虐待やいじめが不幸への押し込めになることは明らかです。親子や友達という人の間に組み込まれているからこそ,子どもは幸せであり、育ちを求めていくことができるのです。



 子どもの育ちの中に見える特徴を視標として取り上げてきた第96版は今号で終了します。何が育っているのか,その確認をすることができれば,親子ともに自覚的に育つことができるのではないでしょうか。育ちを漫然とみていては,バランスを欠くことになります。
 ところで,子どもの育ちの分野をもう少し意識できるように,次の第97版ではキーワードを配置しようと思います。適当な訳語がないので鍵語と表記しています。子どもの育ちを見てきた基盤である5W1Hを具体的に示す言葉を提示できたらと考えています。
 最近の子どもの状況を示す報道では,不登校の増加など,社会性の弱体化が心配されています。社会の規模や変動の早さなどの環境の変化もありますが,それだけを要因としていては手遅れになります。育ちのバランスがずれてしまってはいないかという危惧もあります。そのことを意識しておくべきだと考えています。

★落書き★

 温暖化のせいで暑い日々に悩まされましたが,やっと涼しさが戻ってきたようです。すぐに寒くなるのでしょう。気温が下がってくると,寒いから身体を温かくして風邪を引かないようにと言ったりしていませんか。身体が冷えると風邪を引くのでしょうか? 本当は関係はないそうです。身体の冷えが風邪の原因なら,寒いところで暮らしている人はしょっちゅう風邪を引くことになります。じつは風邪の原因は風邪ウイルスによるものです。冬の間にウイルスに感染しやすいのは,寒さのせいで部屋の窓を閉め切って換気をしていないためにウイルスが蔓延しやすくなっているからです。うがいと手洗いをしてください。

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