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「第 98-11 章」 |
『子育ちは 反に向き合い 超えていく』

■子育ち12宝語■
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『子育ち第11宝語』
【反】
《まえがき(毎号掲載)》
子育て羅針盤では,こどもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の論点が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
この第98版でも,これまでの流れに沿って,子ども自身や親が育ちの確認をしていくときに,状況を特徴付けるキーワードとなる語を選んで育ちを展望していきます。今現在それぞれの育ちの度合いに違いがあってもそれは個性になり,達成度の評価ができるなら,幸せに育っていると考えることができます。子どもの育ちは見えにくいものですが,羅針盤としての全方位を見届けることができることを再確認していただけたら幸いであると思います。
《反とは?》
反という字は,あべこべ,ひっくり返す,もどすなどの意味があります。想定されていることと逆のことを示す字です。物事には反対のことがあるということです。世の中には期待に反することがあるという経験が思い出されます。成功があれば反対の失敗もあります。そこでプロセスを戻して考えることを反省といいます。反省をできる人が成長の扉を通り抜けていくことができます。成長点である失敗の分かれ目に自分を戻さなければ,やり直せないからです。
子どもには反抗期があります。最近は,はっきりした反抗期がないという子どもたちもいるようです。手のかからない聞き分けのよい子どもと見えても,内心では反抗していることもあります。そのことをいけないこととは思わないように意識してください。反抗することで成長するのです。親や先生に反抗できる力を持とうとすることで,親を越える育ちの意欲が湧いてきます。さらには,大切な人との違いが許されるとき,個性を尊重できるようになります。
反復することによって,仕草や行動が確からしさを増していきます。反復練習です。頭で想像してやってみると,どんなことでもできるように思われます。実際に手足を動かしてやってみると,できないことを思い知らされます。勉強にしても,頭ではなく,手で覚えるようにしなければなりません。最近の授業が情報機器を駆使して分かりやすくしているつもりですが,知恵を移し込むことはできても,定着させることができていません。手で反復してつかみ取る,それが基本です。
お稽古事,習い事は,お手本の通りに真似をすることです。まねる力が身についたら,自分の工夫を加えなければなりません。師匠に形の上では反抗をすることになります。やがて,お手本と自らの工夫がそれぞれを生かすように融合できるようになったとき,新たなお手本が生まれてきます。日本での茶道,武道,芸術等における師弟関係のあり方の一つである守破離(しゅはり)という発展パターンと同じことが,子育ちにも当てはまります。
★落書き★
平安時代にはたくさんの日記文学が著されているので,日記をよくつけていたのは女性と思ってはいませんか。実際には日記をよくつけていたのは男性貴族の方です。ただ,日記をつけていたのは,文学趣味があったからではありません。礼儀作法の詳細を後世に伝えることが主な目的でした。平和な時代であり貴族は政治に頭を巡らせる必要が無く,むしろ儀式を粗相なくこなすことが求められていました。貴族の各家ごとに役割が決められていたので,マニュアルが必要だったのです。
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