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《5.2》 育とうとする意欲は,どこから生まれるのですか?
エミールは,「子どもを不幸にする一番確実な方法は何か。それをあなたは知っているだろうか。それはいつでも何でも手に入れられるようにしてやることだ」と言いました。今の子どもには豊かさの中で自己中心的な面が見られます。自分を祝福し可愛がるのが当たり前と迫ってきます。思うことが叶わないのは他者の悪意のためであると勘違いしています。我慢できない,根気がなくて飽きっぽい,すぐにキレルといった特徴は一言で言えば甘えています。子どもであるという弱さを,親に対して逆利用しています。また弱さを否定して変に自惚れてみたり,弱さを拒否して自暴自棄になったりする場合もあります。
未熟さ・弱さを自分のものとしてもう一人の自分が受け入れ,弱いながらも今できることをしようとすることが育ちの意欲です。弱さの自覚が育ちの扉を開いてくれるのです。
答 「弱さの自覚から,育ちへの意欲が生まれます」
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