*****《団体・グループの運営の窓》*****

運営の窓の目次に戻ります
【会計の監査マニュアル】
[会計監査のマニュアル]
************************************************************

 会計監査は,年度末の収支が終了の後,各団体の規則に則って実施されなければなりません。総会資料として決算報告及び監査報告を準備するためには,日程に余裕を持たせておいた方がいいでしょう。
 以下に,会計監査の流れを大まかに確認しておきます。

1.代表者が,会計監査の日時・場所を設定して,招集します。
出席者は,代表者,会計監査委員,会計担当者,事業担当者などです。

2.会計監査に臨む前に,代表者は次の資料を準備します。
・前年度決算報告書
・今年度決算報告書(案)
・会計簿(全ての収支が日付順に記入されているもの)
・請求書・領収書の綴り(日付,金額のチェックを事前に)
・預金通帳及び現金
・事務用品(計算機,朱肉,筆記具,メモ用紙等)

3.会計監査の実際は,次のように進めればいいでしょう。
・前年度決算報告書により,繰越金額の確認と帳簿及び決算書との照合
・会費徴収簿,補助金受入確認書,通帳利息等により収入額確認と決算書照合
・支出予算の各項目記載額の合計の再計算
・支出決算の各項目について,領収書との照合と項目合計の再計算による確認
・領収書については,請求書・領収書の日付・印鑑等の確認と帳簿記載との照合
・支出決算の各項目記載額の合計の再計算(項目別会計簿があれば照合)
・預金残額と現金残額の合計と決算書残額(次年度繰越金額)との照合
・支出の適正さ,予算の流用,予備費の使途等について判定をする。

4.会計監査委員は,監査終了後,次のことが求められます。
・決算報告書及び全ての帳簿の年度末尾に,監査終了の証明,日付,署名,捺印。
・通帳の欄外に,日付と捺印をしておく。
・事業の展開に応じて費目の修正や追加等が必要なら,総会に付する。

 以上は,最低限の監査手続きです。規模に応じて追加すべきチェックもあると思われるので,各団体に相応しい監査手続きをまとめて申し送りをしてください。
 会計監査は,年度が終われば責任が終わるとは限りません。何らかの不備があれば,さかのぼってくるケースもあり得ます。資料の保存が大切です。

************************************************************
 組織活動においては,予算が不可欠です。そして組織の不始末や疑義は金銭がらみが大半です。明朗かつ正確な予算と決算の行使が代表者には求められます。金銭的にルーズであることは,致命的です。関係者のみならず,組織・団体の存在を揺るがすことさえあり得ます。
 帳簿への記帳も,後でまとめてとか,メモしておくといった軽はずみな処置はもってのほかです。逐一その日のうちにという原則を守って下さい。