世界遺産が8か所もまわれる。 しかも陸からは行けない「キジー島の木造教会群」を訪問できるという誘い文句に乗って
生まれて初めての、高単価でゆったり観光を売り物にする「ニッコウトラベルの団体ツアー」に参加することにしました。
この船が6泊7日を共にしたリトヴィノフ号です。 海洋クルーズ船のような訳には行きませんが、つつましやかに快適
に過ごすことが出来ました。 ロシアにしてはよく教育され、お客様をもてなすすべを心得たスタッフでした。
昔あこがれた旅行添乗員も、職業としてみると、とても私には向かないと諦めました。 添乗員さんご苦労さん!
(画面タッチ、行き交う船舶に変更)
「ボルガの舟歌」の力強いアカペラをお聞きください。 こうした企画はツアーの特典ですね。
「CDを買って下さい」と言われねば、もっと素晴らしいのですが。 しょうがないか?
ロシアの原風景と言えば、とにかく広大な自然と、点在するロシア正教の教会の姿と言えるかもしれません。
モスクワを中心とする大都会集中型の構造は、何処の国も変わりませんが、 急速に発展しインフラが追い付かず
慢性的な渋滞と、排気ガスや都市部にある煙突からの排気による深刻な汚染が、旅する者の目に飛び込んで来ます
一歩郊外に出れば、広大な森林原野が広がり、都会に住む人の「ダーチャ=庶民が週末を過ごす別荘」が点在する
島国日本に住む人間には想像もつかぬ生活様式が当たり前に広がっているのです。 この広大な土地を見ると
北方四島など、ロシアにとっては芥子粒以下でしょうから、ぜひ日本にかえして頂きたいものです。(画面タッチ変換)
停止した船舶の先に水門があり、水門の先は 低い川の水位まで、水面が低くなっています |
低い方から来た船が水門に入り後方の水門を閉じ 注水が行われ船が徐々に高い川の水位に上がってきます |
注水が終わり高い川の水位になると水門が開きます | 上昇した船が、高い川に出て行きます |
高低差を下る船が、水門に入ります | 水門の一番奥には、水位の違いが見えています |
大きな水門では数隻の船が慎重に入り、水門を閉めます | 水が抜かれ、水位がグングン低くなって行きます |
低い川の水位に下がると、水門が開きます | 低い水路に出て行くことが出来ました |
162mの高低差を17の水門を利用して大型船舶を通行可能にしたのですから大工事です。
モスクワからサンクトペテルブルグまで飛行機なら一時間少々、6泊7日の船旅は優雅なもの。
ヤオスラブリー・プレヲブラジンスキー修道院のカリヨンの音色 |
大河と大河をつなぐ運河は狭く秋色の森が迫り優雅な時が流れて行きます。 今回のボルガ・クルーズ
6泊7日の船旅ですが、多くの世界遺産を見ながらの、のんびりした旅となりました。 クルーズの良さは
荷物の心配をしないで、身一つで行動出来る事でしょうか。 (画面タッチ 支流がボルガに交差します.)
人造湖では教会の鐘楼の先だけが出ています。 こうした強引な仕事は共産圏ならではの風景ですね。
各船着場には町の歓迎団が迎えに出ます。 そりゃそうですね船が来なければ農業以外収入がないのですから
民族衣装のおばさんが持つ、塩味のパンをつまむのがお迎えの挨拶になるのだそうです。 町の軍楽隊もいます
が、どうみても大した収入にはなりそうもありません。
ハイライトはなんといってもオネガ湖のキジー島です。.
海と表現しても良いほど広い湖の北側に1000以上の島があります。 見えてきましたキジー島の木造教会世界遺産
の建物です。 釘一本使わず組み上げた100%木造りで工法が解明できず現在修復に悩んでいるそうです。
内部は工事中で冬用の教会を見せてもらいました。 ロシアは特別寒いので、大きな夏用教会と暖炉を備えた
冬用の小さな教会が併設されていることが多いのです。
木造内部のイコンは大変良い状態で残っています。(画面タッチ 木造粉ひきの風車小屋)
ボルガの流れに身をゆだね、夜が来て・朝が来て三度のご飯が仕事になります。
民工芸の手作りの里、マンドロギーにも立ち寄りました(画面タッチ マトーシュカ手作り風景)
船内では、ロシアの歴史やら民芸品の見分け方まで、いろいろな催しが開かれ船旅を慰めてくれます。