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読後メモ
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2006.09/2006.11
日記の
フリ
日記というよりは、気になったこと、興味のあることを忘れないようにメモしてる、ってほうが正しいので「フリ」。
日付ごとにアンカー付けています。
e.g.
http://www5a.biglobe.ne.jp/~nanatsu/diary0610.html#yyyymmdd
2006年10月
読・観・聴・その他
10/31
(火)
ケーキを取りに行く。3種類に加えて、やっぱり“最後”だし……
と全部で5個買ってしまった。フレ
ズノ、ネグレスコ、シャンテレザン、フロマージュクリュ、モルガン。もう夕食はケーキの勢いで。店員さんたちと、ゆるく喋る。「これで最後じゃないですよ
ね」「もちろんです」。
2度目のチャレンジ、ブラームスの間奏曲118-2
は、来週でそろそろ仕上がる感じ、でも今回も遠い。たどりつけない場所。次に何を弾きたいか問われ、迷ったふりをして本当は困っている。弾きたい曲が思い
つかない。
10/30
(月)
よしながふみ『フラワー・オブ・ライフ』
(2)(3)新書館。
こんなに和気あいあいとした高校生活を送れる彼らは幸せだなあとつくづく思う。うらやましいというより、傍観者として眺めていて楽しい。
3巻のクリスマスパーティ話が特に素敵だった。料理、音楽、ツリーの担当など、それぞれが「こんなはずじゃ」という状況になってしまうのを、ハラハラどき
どきしながら読む。しっかし、ほのぼのしてるように見えて裏ではすごいことも起きているのが面白いな。どうするんだろう。
10/29
(日)
31日で支店撤退のケーキ屋さんはとても混んでいて、ケーキの種類も数えるほどしかなかった。でも、きっと明日もあさっても同じような状況だろうから、
きょうあるケーキと焼き菓子を選んだ。店員さんと話をして、いつもの倍売れているということや取り置きもできなくはないと聞いた。それで、3種類のケーキ
をリクエストして、火曜日に取っておいてもらうことにした。きょう買ったケーキの中で、世間的にも一番有名であろう塩味のチーズケーキは、いつもは選ばな
い。でも、きょう久しぶりに食べてみて、なんておいしいんだろうと感動した。
10/28
(土)
近藤ようこ『遠くにありて』小学館文庫。
下宿先のおばあさんとのやりとりで泣きそう。しがらみのようなものや世間で生きるということが、リアルに描かれていると思う。キラキラさはないけれど、地
に足の着いた面白さがあって読みごたえがある。
安野モヨコ『働きマン』(3)講談社モーニン
グKC。1,2
巻と雰囲気が違う。これまでのように、松方が前面に出ている感じがあまりしない。毎回毎回の主人公たちをよりクローズアップするためにはそのほうがいいん
だろうけど、なんとなくものたりない。植木職人の発言(なぜそこの石の置き方をそうしたのか)がカッコイイ。
ジムのあと新宿へ移動。伊勢丹のメゾンカイザーでパンを数種類買って(エクメック、栗、さつまいも、いちじく。そして初めてクロワッサンも)、LOFT
で年賀状の申し込み。続けてジュンク堂で本を3冊買う。時間がなかったので買うと決めたものだけ探したのみ。
ナボコフ 若島正訳『ロリータ』新潮文庫(ハー
ドカバーからの文庫化早!)
飯城勇三『エラリー・クイーンパーフェクトガ
イド』ぶんか社文庫(表紙が漫画のやつは買っていたのですが、新たに追加された箇所もあるようなので)
北方謙三『水滸伝』(1)集英社文庫(友
人が北方謙三『三国志』を読破し、かつ、『水滸伝』も着々と読み進めているので気になっていたんだんけど、昨日「青春と読書」で
水滸伝特集をパラパラ読んでいたら俄然気持ちが盛り上がったので試しに。読めるかな)
『中公文庫総解説総目録
1973〜2006』が見つけられなかった。
10/27
(金)
山崎ナオコーラ『浮世でランチ』河出書房新社。
誰かに強く共感をもつ、物語の展開が気になるという読みかたはできなかったけれど、ときどき素敵なフレーズがふいに出てくるのが良かった。
「片目を閉じても、暗闇が見えないのはなんでだろうね?」
p.42
私は自分が触ることができるものに手を合わせたいとは思わない。p.63
お風呂に入らないでいると、痒くなる、あたたかい体を持っています。p.122
10/25
(水)
ヒュー・ウォルポール『銀の仮面』国書刊行会。
「敵」を読
んで、奇妙とはいえあたたかさを感じてしまい面食らう。「銀の仮面」の印象があまりにも強かったから。でも、そこからさらに読み進めていくと、「敵」がむ
しろ異色。地面の上を斜めに立っているような感覚。ひやっとする感じ。鈍さのある恐怖。その中でも「銀の仮面」は一番“わかりやすい
”と思った。
10/24
(火)
ミュリエル・スパーク『シンポジウム』筑摩書
房 を読み終わった。『殺
しの時間』の
あらすじのほうが面白く思えたのは事実です(改めて読んでみると、最初から最後まできっちりネタバレされていた)。でも、一つの文章が終わって次の文章に
なったときにいきなり展開が起きていたりするのも面白いし、淡々としているようでいて毒気があるところが意地悪でなかなかいい感じだった。
10/23(月)
山崎まどか『ときめきのガールズ・ムー
ヴィー』講談社。あまり好きな文体ではないので読んでいて多少疲れる。でも、「ガールズ・ムーヴィー」に的を絞って、ぎゅっと
濃く紹介してくれているので参考になる。女性は魅力的な女性が大好きなのです。
10/21
(土)
持っていると思っていた本やCDが見つからないことが何回かあった。ずいぶん整
理したんだなと実感するのはこういうときだ。思いついたときにすぐ確認できない不便さはあるけれど、悔しさや残念な気持ちは不思議とない。やっぱりあれは
必要/不必要という再確認ができるような気がする。
10/20
(金)
若島正『殺しの時間』バジリコ
を読み終わった。連載当時は翻訳されていなかったものがずいぶんと翻訳されたのだとわかる。ミュリエル・スパーク『シンポジウム』は
ぜひ読みたい。ウォルポールの短篇集(『銀の
仮面』国書刊行会)が出ているのも知らなかったので、それも読みたい。
10/19
(木)
理
想の上司。私だったら、と真っ先に浮かんだのは高田純次。
10/17
(火)
北芝健『警察裏物語』バジリコ。
思ってたよりも下品だったし、疑問に思う内容もあり。良かった北芝さんのイメージが悪くなった。刑事の話限定でも、鍬本実敏『警視庁刑事』のほうが断
然良かった。
大好きなケーキ屋の支店撤退を知る。「すごくショックです……」とうなだれると、「本店にはみんないます
し!
喫茶もあります!」となぐさめられた。ちょうど2度目のポイントカードが貯まって3冊目に入ったところ。月に一度くらいは通おうかなあ。
10/16
(月)
ジェフリー・フォード 田中一江訳『シャル
ビューク夫人の肖像』ランダムハウス講談社 を読み終わった。
この2週間は気が向いたときだけピアノを弾いた。それも、短い時間、短い範囲と決めて。いつも弱音にして練習しているのを、ある日、最後に一度だけ普通の
音量で弾いた。とてもすっきりした気持ちになった。私のピアノは古くて安いアップライトだけど、とても好きな音がする。
ピアノの帰り道、前を歩く人が煙草を吸いながら歩いていた。煙草の煙が苦手だし、吸うこともできないのに、吸ってみたいという気持ちになる。歩き煙草が条
例で禁止になったのも、煙草が嫌いだということも、そのときは忘れてしまっている。こんなふうに静かで開放された夜にそういう光景を目にしたからだと思
う。お茶を飲むのと同じくらいの気持ちの落ち着きと安らぎを得られそうに思えて、煙草を手にしてぼーっとしている自分を想像してみたりもする。
10/14(土)
鈴木ともこ『だれかとどこかへ』祥伝社。
ひとりでの散歩もあるけれど、その街に詳しい「だれか」と一緒に歩いているせいか、いろいろな視点を感じられて楽しかった。
散歩をしなくなってずいぶん経った。それでもこういう散歩本が気になって手に取り、たまには散歩をしてみようか、という気持ちになる。でも、実行に移すま
ではいかないだろう。散歩よりも優先させたいことがあるからというのもあるけれど、散歩という行為がかなり遠くなってしまった。
10/12
(木)
ウィリアム・モール
霧島義明訳『ハマースミスのうじ虫』創元推理文庫 を読み終わった。
ストラットの奥さんがキャソンを評したセリフが印象的で、この物語になにか絡んでくることなのかな、と思った。こういう「文学的」な結末には確かに感心し
たけれど、それよりもジーン・ショーとキャソンのやりとりがとても印象に残っている。
キャソンがジーンに初めて会ったあと、彼女は一人になって泣けば楽になるのにと思ったのに聞こえてきたのはクッションを叩いて形を整える音。ペリーとの“対決&
amp;
amp;
rdquo;に彼女を同席させたときの「私は穢されました」というセ
リフ。物語最後での二人のやりとり。
キャソンのことを思い上がってるとまでは言わないけれど、ジーンの静かでキッパリした物言いがそれを抑制しているように思えて、少しほっとした気持ちにな
る。
外出先でどうしてもチョコが食べたくなってコンビニに寄り、しばし悩む。個包装で、ちょっとものがいい。明治
ショコライフの「厳選カカオ75%」にした。4枚入100円。
10/9
(月)
友達4人+小さいお嬢さんに遊びに来てもらった。おみやげのケーキは、国分寺のル・スリール・ダンジュのもの。ジャンケンで一番負けた私のケーキは、モン
ブラン(軽くショック!!!)。土台がメレンゲ(の焼いたもの)なのか、とても軽いのが好みだった。個人的にもらったパンプキンプリンがまた絶品。
10/7
(土)
中島哲也監督「嫌われ松子の一生」(日本・2006)@新文芸坐。(公式サイト)
そろそろ物語も終わりだなと思いはじめた頃の、松子の死から時を遡ってゆくシーン。冗長だなあ、これ意味あるの、と不満を持ちながらみていた。
でも、彼女の転落人生が始まるずっと
ずっと前まで戻っていって、そして(天国への?)階段の天辺には妹がいた瞬間、松子の幸せと監督の意図が見えてきた。
時を遡るときにカメラの視点が幾度も川をなでながら戻ることも、彼女の川に対する想いを思い出させる。しつこく繰り返さ
れて聞き飽きていた歌さえも、ここ
にこう来たか! とピタッとはまる。泣いた。
実際には、あのシーンは時を遡って幸せ
だった頃ではなく、彼女が望んでいた幸せの一つだろうと思う。妹の愛情に応えること。父が“あ
の顔”をしなくても彼女に微笑んでくれること。
そう思うと、彼女は「片思い」ばかりしている。受け取るのと渡すのがどこか下手で噛み合わない不幸。
冗長だなんて思ったのは間違いだった。一生は短くないし、幸せにたどりつくことは難しい。
蛇足ですが、黒沢あすかと中谷美紀が一緒にいるシーンでは、中谷美紀のほうが負けているかも、と思ったりもして、黒沢あすかの魅力にやられました。伊勢谷
友介も大嫌いだったんだけど、ちょっと見直したし、ボニー・ピンクもちょっとの出演だけど意外に色っぽかったし。
10/5
(木)
ドストエフスキー
亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟1』光
文社古典新訳文庫。読み終わってしまった。岩波文庫で挫折したのと同じところまで読んだことになる。岩波
のときは、すぐに続きが読めるのに手を出せなかった。でも、今の気持ちは「早く続きが読みたい!」です。2巻は11月の発売なのであと1ヶ月くらい待たな
いといけない。待ち遠しい。
巻末の読書ガイドもきちんとガイドになっていて丁寧。知りたいことに答えてくれていた。訳がいいのもあるのだろうけれど、紙(やわらかさとか色とか)や文
字(大きさや字間)も好みだったのだと思う。
10/3
(火)
NHK教育の「アジア語楽紀行」
で始まる「旅
するトルコ語」。きょうが初日です。
芝田山康『第62代横綱・大乃国の全国スイーツ巡業』日本経済新聞社 が
Amazonから届いた。驚いたのは、今住んでいる市の名物菓子が載っていたこと。なんでまた!
10/2
(月)
きょうこそピアノを辞めることを先生に言おうと覚悟を決めて出かけた。あれこれ考えると気が重い。何かを始めるのほ簡単なのに、何かをおしまいにすること
は難しい。
そんな気持ちでいたところ、先生に「小さいころ自主的に練習をしていたか」などと聞かれた。先生がいまみている小学生の女の子のことでいろいろ思うところ
があるらしかった。そんな会話の流れで、実は今このまま続けていいものかどうか悩んでいることを正直に言った。
一日中、毎日、ずっとピアノのことが頭から離れず、「やらなきゃ」とばかり思っていてつらい、ということ。土日に遊びに行っても、明るい時間に帰らないと
練習できない、と思ってしまうこと。「すべき」と思うこと自体が間違っているんじゃないかと思う。など。
少し前にも一度、こういうことを先生とは話した。そのときもまた自分の気持ちの持ちようだと思ったけれど、今回も結局はそうなのだと思った。もっと気楽に
気楽に。弾きたくなければ弾かなくていいし、ピアノのことを忘れて遊んでしまってください、一週間に数小節だっていいんです、とやっぱり同じことを言われ
て、そうだなあと納得はする。
楽しいと思えるにはどうすればいいのかはわからない。でも、それを考えるとまた空回りなので、考えないようにする。でも、考えないようにする、と思うこと
自体、すでに無理をしていることでもある。
気持ちを楽な状態にしておくことは難しい。
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