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読後メモ index

2012.102012.12

日記の フリ 日記というよりは、気になったこと、興味のあることを忘れないようにメモしてる、ってほうが正しいので「フリ」。

日付ごとにアンカー付けています。

e.g. http://www5a.biglobe.ne.jp/~nanatsu/diary1211.html#yyyymmdd


2012年11月

その他


11/23(祝)
48時間家から出ていない、と書こうとして、昨日病院行ったので外出したわ、と気づきました。
おとといの朝から胃が痛くて、午前中で早退させてもらったものの一晩経ってもやっぱり痛い。昨日は休みにしてもらい、病院に行ったら「急性胃腸炎だと思い ます」とのことで5日分薬をもらって帰って来た。昨日から4回分薬を飲んだことになるけれど、まだ全然すっきりしない。水曜か木曜に、職場でインフルエン ザの予防接種するつもりだったのもフイになってしまった。このうえ風邪やインフルエンザにかかったら弱り目に祟り目なので、本当に気をつけたい。
胃が痛いなんてことは滅多にないのですが、気持ちの悪いものですね。薬を飲んでぴたっと効かないので弱気になってしまう。

11/13(火)
ポケミスの『天外消失』は、まだ途中。その間に、佐野洋『第六実験室』を 読みました。完全犯罪の可能性をさぐるという名目でつくられた研究所。所長が後ろ暗い感じに描かれているのは、伏線でもあるわけで、ラスト数行でのまとめ かたも、むべなるかな、でした。
竹本健治『かくも水深き不在』。共通して登場する精神科医 がいるので、一応連作集なのかな、と思っていたものの、最後のひとつを除いてどれも宙ぶらりんというより中途半端に終わっている。だが、それを最後の短編 集ですべて説明をつけているという体裁。雑誌連載時には、もともと単行本にまとまること、及び最後の短編のことを考えて書いていたのだろうか。諦めきれず に読んできて、やっぱりガックリすることも多かった竹本健治だけど、この作品集はわりと良いのではないだろうか。まあ、最後の短編「舞台劇を成立させるの は人でなく照明である」は、まとめとしての役割は大きいけれど、好みでいえばそうでもない。とはいえ、「花の軛」の救いのなさ、「零点透視の誘拐」の動機 の発見についてなどには読みがいを感じた。
『のぼうの城』が印象的で気に入ったので、オフィシャルブックを買ってしまいました。パンフは買わなかったので、違いはわかりませんが、オフィシャルブッ クはかなり読み応えがありそうです。

友人が送ってくれた『絶対彼氏』のDVDが1話2話で止まってしまっている。今期、観ているテレビドラマは『シングルマザーズ』『恋するハエ女』『ドク ター X』『実験刑事トトリ』くらいなのですが、なんだか時間を作れない……。おまけに昨日からBSフジで『王様のレストラン』をやっていると知り、きょうから 録画!

11/10(土)
犬童一心・樋口真嗣監督『のぼうの城』(2011/日本)
野村萬斎は、表情も、たたずまいも素晴らしく魅力的。なんて色っぽいのだろう。彼が扮する成田長親のどこまでがフリなのか、本心がどこにあるのか、つまり 本当の姿が実際はどうなのかが読み切れないところまで含めて見事だった。ただ、彼は自分がみんなに愛されていることはちゃんと知っていたんだなあというの はわかり、それを利用していた点ではきちんと策略家だったとは言えるだろう。
佐藤浩市は、重要な役ながら派手に目立つことなく、しかし、見せ場ではちゃんと光り、安定感が際立つ。上地雄輔扮する石田三成や、山口智充が悔しいけれど 意外と良く、成宮寛貴に告白された榮倉奈々の「承知した」のセリフとニッコリ笑顔がなんともかわいらしかった。
160分の長さを感じない反面、描ききれていない、もっと描くべきだったところもあるのでは? という感覚は残る。
エンディングとともに流れる現在の忍城あたり。田んぼが広がり、小学生が歩き、物語の中と同じであろうお寺が登場。しかし、新幹線も通っているという ギャップ。なんだかちょっとぐっとくるものがあって、早々に席を立つ人たちを見ながら、ここまでちゃんと見ればいいのになあと思った。

11/7(水)
少し前に、『ミステリ・マガジン』2012年10月号を読 みました。山口雅也責任編集です。
スティーブン・バー 各務三郎訳「目撃」。夫が妻のもとを 去った理由がまったく想像できないまま読み進め、ラストで衝撃とともにそれを知り、また最初から読み直す。スティーブン・バーの「最後で最高の密室」も傑 作らしいが未読なので、どうにかして読みたいなあ。
アーサー・ポージス 伊藤典夫訳「1ドル98セント」。ふ つう、1ドル98セントじゃ何も買えないし、何も手に入らない気がするよね。即物的なのに、超キュートな物語に昇華しているのが不思議。粋ってこと?
レイ・ブラッドベリ 都筑道夫訳「町みなが眠ったなかで」。 訳が雰囲気があって素敵。その素敵な文章に、ドキドキする展開。夜一人で歩く前に読みたくないです。続編もあるらしく、気になる!
それから、一コマ漫画のギャラリーが毒があって良かったです。

と、書いてから、「最後で最高の密室」がポケミスの『天外消失』に入っているとわかり、持ってた気がする……と本棚を見 たらありました。「後ろを見るな」とか「女か虎か」も入ってたなんて! なんで積ん読だったんだか……。

11/5(月)
『桃(タオ)さんのしあわせ』(2011/中国=香港)@ル・ シネマ。
「義理の息子」というと「娘の婿」という意味が一般的だと思う。しかし、ここで使われた「義理の息子です」という表明は、「血はつながっていない、しかし 息子だ」という宣言に思えた。そして、それを聞いたときの桃さんの、かみしめた喜びと誇らしい表情。プレミア映画祭のあと、“息子”が“母”の手を取って つなぐシーンがよかった。それから覚悟を決めた夜、桃さんのグレーの靴下のたるみを直すところとか。桃さんの元気なとき、病気のとき、片麻痺の様子、もう 長くなさそうな顔色、それら外見のつくりかたの違いが完璧この上なかった。
それにしても、老人ホームというのは万国共通なのかなあ……。この世界では、(できれば仲の良い)家族がいて会いに来ることがステイタスの一つなのではな いかと思った。自分の親、そして自分自身の老後についてもしみじみ考えてしまったので、思っていたより冷静に観てしまった映画だった。

映画のあと、フランス料理を食べに行き、初めて鹿肉を食べました。置かれたナイフがワイルドだったので、すんごいワイルドな肉が出てくるのかと思ったら、 臭みもなくおいしかった。

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