・水道管などの接続に用いられるネジで、機械的接合を主目的とする管用平行ねじ(JISB0202
ISO228/1)と、
ネジ部の対蜜性を主目的とする管用テーパーねじ(JISB0203
ISO7/1)があります。
・管用平行ねじもテーパーねじも基準山形は、ウィットねじに準じており、
呼び径は、1/16〜6インチまで規定されている。
管用平行ねじ
ネジの種類は管用平行おねじ(記号G(AまたはBを付ける))と管用平行めねじ(記号G)で表され、
精度は有効径の寸法許容差により等級がA級とB級に分かれ、B級はA級の二倍の公差となっています。
記号は、オネジのみに付けられます。
管用テーパーねじ
ネジの種類は管用テーパーおねじ(記号R)と管用テーパーめねじ(記号Rc)および
管用平行めねじ(記号Rp)で表され、精度の等級別種類はとくにありません。
この平行めねじ(Rp)は、「管用平行ねじ」に規定されている平行めねじ(G)と寸法許容差が異なるため、
別のねじとして扱われます。ねじの組み合わせは、RとRc、またはRとRpです。
下記に示した管用ねじ(GとR)は、1982年に改正されたJISで規定されています。
それまでは、1966年のJIS規格(PTやPFなど)が使用されており、今でも「呼び」が残っています。
少なくとも1/8、1/4、3/8などの小口径管用ねじでは、前JIS(1966年JIS)と現JIS(1982年JIS)は
全く同じ呼びが異なるだけです。
現JISと前JIS対照表
ねじの種類 |
前JISでの呼び |
現JISでの呼び |
管用平行おねじ |
PF |
G(Aまたは Bを付ける) |
管用平行めねじ |
PF |
G |
管用テーパおねじ |
PT |
R |
管用テーパめねじ |
PT |
Rc |
管用平行めねじ |
PS |
Rp |
用途と特徴
・管用テーパねじは、おもに水道管などの接続。また、真空配管では、
低真空〜中真空の領域にしか用いることができません。
このため、プルドン管、熱電対真空計、
真空スイッチなどの測定子や、低真空配管系が主な使用箇所になります。
・一方、管用平行ねじは、あまり真空配管には用いられませんが、平行ねじをフランジに接続し、
その間をOリングでシールするような使い方もあります。
給水栓ネジ
ネジの種類 |
ネジの規格 |
記号 |
表示例 |
山数 |
山の角度 |
給水栓取付ネジ |
JIS B2061 |
PJ |
給水栓13 PJ1/2 |
14 |
55度 |
管用平行ネジ |
JIS B0202 |
G |
G1/2 |
||
管用テーパーネジ |
JIS B0203 |
R Rc Rp |
外ネジR1/2 内ネジRc1/2 Rp1/2 |
||
29度台形ネジ |
TW |
TW19山8 |
8 |
29度 |
|
ウイット細目ネジ |
W |
W24山20 |
20 |
55度 |
|
ウイット細目ネジ |
W26山20 |
||||
ウイット並目ネジ |
W3/16 |
24 |
|||
メートル並目ネジ |
JIS B0205 |
M |
M4 |
60度 |
ネジの呼びサイズ |
ネジの山数 (25.4mmにつき) |
ピッチ P |
外ネジd |
外ネジd1 谷の径 |
|
インチ |
ミリ |
内ネジD 谷の径 |
内ネジD1 |
||
G1/8 |
3 |
28 |
0.9071 |
9.728 |
8.566 |
G1/4 |
6 |
19 |
1.3368 |
13.157 |
11.445 |
G3/8 |
10 |
19 |
1.3368 |
16.662 |
14.950 |
G1/2 |
13 |
14 |
1.8143 |
20.955 |
18.631 |
G3/4 |
20 |
14 |
1.8143 |
26.441 |
24.117 |
G1 |
25 |
11 |
2.3091 |
33.249 |
30.291 |
G1-1/4 |
30 |
11 |
2.3091 |
41.910 |
38.952 |
G1-1/2 |
40 |
11 |
2.3091 |
47.803 |
44.485 |
G2 |
50 |
11 |
2.3091 |
59.614 |
56.656 |
G2-1/2 |
65 |
11 |
2.3091 |
75.194 |
72.226 |
G3 |
75 |
11 |
2.3091 |
87.884 |
84.926 |
G4 |
100 |
11 |
2.3091 |
113.030 |
110.072 |
G5 |
125 |
11 |
2.3091 |
138.430 |
135.472 |
G6 |
150 |
11 |
2.3091 |
163.830 |
160.872 |