アマゾン日記
コリドラスやディスカス、エンゼルフィッシュなどの故郷のアマゾンに行って、その泳いでいる姿を死ぬまでに一度は見てみたい!わたしの夢でした。その夢をかなえた二週間の日記です。
日程表
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6日目まではこちら
7日目 2005/12/2 金曜日
アマゾンへ向けて出航!
サンタレンのホテルを7時に出発。ダットサンのような車が迎えに来て、荷物とともに荷台に乗り込む。5分ほどで近所の港へ。
荷物を預けて市場へ向かい、ナマズやバナナなど三日分の食料を買い込む。
港に戻る。本船には砂浜から直接乗り込むことはできないので迎えのボートを待つ。
干上がった浜では、木で作られた枠のゴールだけあるグラウンドでビーチサッカーをやっている。迎えのボートが来るまでしばらく眺めていたが、うまい。個人技で抜くところは抜き、使えそうな仲間にはパスを出し、さすがはサッカー大国ブラジル。
岸から50メートルほど先の本船にボートから乗り込む。今日から2泊3日、寝食を共にするのはジョージ・アランU号。予想以上に大きな船でびっくり。20人ぐらいゲストが乗れそうな立派な船。船長と船長の奥さん、甲板員役の息子、飯炊きおばちゃん、セルジオさん、セルジオさんの助手のシダカさん(日本人っぽい名前だが、生粋のブラジル人)の6名が我々二人だけのために乗っている。
船は二層構造になっており、上のデッキはゲストが使う居住区で、船首に操舵室がある。下のデッキは荷物を積むスペースや乗組員の居住区。船尾の中二階の部分はトイレやシャワー、キッチンになっている。船尾のキッチンの屋根にあたる部分にはイスが並べられていてアマゾン川を眺めることができる。ボートは船尾にくくりつけて曳航していく。
デッキにハンモックを吊ってもらう。ハンモックで寝るのは初めて。身体をハンモックに対して斜めにして寝るのがコツらしい。
山のように氷を買ってきてくれてクーラーボックスに入れてくれた。おかげで冷たいビールやガラナ、コーラにミネラルウォーターがいつでも飲める。この氷は三日間、船を下りるまで飲み物を冷やし続けた。
給油船が来て給油。給油が終わって、さぁ出航。と思いきや、冷却水系統の配管が詰まっているらしく、冷却水が出てこない。このままではオーバーヒートしてしまう。修理をして八時半ごろ出航。水上ガソリンスタンドで船外機用のガソリンを買う。
タパジョス川を遡る。ここの川幅は20キロ近くある。割と流速があってあんまりスピードが出ない。
途中で冷却水系統がまた詰まる。ビニールを吸い込んだらしい。ビニールを取り除くと、冷却水が勢い良く出てきた。
この冷却水の排出口は船内で使う水のポンプも兼ねていて、川の真ん中の比較的水がキレイなところに来ると、ホースをつないで船の屋根の上のタンクに水を貯める。タンクに貯まった水は重力落下して船内各地に送られる。つまり川の水がそのままシャワーやトイレなど船内の水道になるのである。普段はこの水で食事も作るらしいが、今回は巨大なミネラルウォーター(20リッター入り?)を何本も積んでくれてその水で調理してくれるらしい。一安心。
昼食は朝買ったナマズのフライ。なかなかおいしい。ホントは多少の臭みがあるらしいが、レモンに漬けたりしてうまいこと臭みを取るらしい。
ビールを飲みながらのんびりと船旅。しばらく追い風で無風状態となり、暑かったが、途中で風が変わって激しい雨に。雨が降ると両サイドのブルーシートを下ろして浸水を防ぐ。
昼過ぎに白い広大な砂浜に到着。だいぶ水が引いてしまっているそうで、ここでは魚は見にくいそうで対岸の岩場に移動。
対岸までは30分ほど。岩場と岩場の間の砂浜に船首を乗り上げて、鉄の杭を砂浜に打ち込み、係留索を結びつける。アマゾンの船は船首を乗り上げて停泊するのがスタンダードらしい。
渡し板で船から下りて砂浜に上陸。ここの砂は珪砂っぽい。シュノーケリングを始める。水の透明度は数メートルでかなり生ぬるい。30度近くあると思う。先頭のシダカさんが魚を探し、後ろにセルジオさんがついて、その間に我々二人。ガッチリガードされて魚を見学。
水深1〜3メートル程度の川底には岩がたくさんゴロゴロしていて、ひっくり返すと岩の下にプレコがいる。おもしろい!ひたすら岩をひっくり返す。何百個も岩をひっくり返す。プレコは結構いるが、手づかみは難しい。結局自分では取れなかった。残念。シダカさんはいともカンタンに手づかみで捕まえて見せてくれる。スゴイ。
出荷用にプレコを採集するときは、岩にスッポリと網をかぶせてしまい、岩から出てきたところを網の上から掴んで採集するという。
船で魚を取っていた子供や洗濯をしていた子供が不思議そうにこちらを見ていた。
いったん船に戻り、休憩したのち、先ほどの岩場とは反対側へ移動。こちらの岩は動かそうとしても動かない。魚はほとんどいない。ちょっとした場所の違いでこれほどまでに魚がいないとは驚きだ。帰り際に50センチほどのツクナレ一匹を見ることができた。
夕闇が迫る。ここではスコールが来たときに危険。ということで錨地へ移動する。見事な天然の入り江に船首を乗り上げて、今日はここで一夜を過ごすことになる。ここなら多少激しい雨が降っても、十分耐えられるだろう。
暗くなるとともに激しい雷雨。雷が光ると、暗闇のジャングルや川が一瞬照らされる。天井から雨漏りしてきた。
発電機が回され、ライトがつき、コンセントにも電気が来てバッテリー類の充電も可能となる。と、同時に電灯に虫が集まってきた。蚊はいないが、気持ち悪い。ライトを消して夕食をいただく。ライトを消すと、虫は気にならない。
今夜のメニューはビーフステーキ、ビーフステロガノフ、パスタ。すぐお腹いっぱいになる。
汗が気持ち悪くて砂浜に下りて水浴びする。その後ハンモックで就寝。特にやることもにないので、みんな寝るのが早く、発電機も止められ、21時ごろにはシーンとなる。
夜中に何度か目が覚める。ときどきチャパチャパと水を漕ぐ音がする。手漕ぎの船の漁師らしい。そのうちの一隻の漁師が大声で歌いながらこちらの船の周りをグルグル回っている。うるさいなぁ。と思いつつも、朝までぐっすり眠る。 |
メルカド(市場)でナマズを購入 |
市場のバナナ屋さん |
沖に停泊しているのが今回乗る船 |
ビーチサッカー |
ジョージアランU号 |
水上ガソリンスタンド |
ハンモックで眠る |
屋根の上の水道タンク(川の水) |
昼ごはん。朝買ったナマズのフライ |
広大な砂浜に到着
水が引きすぎて魚を見るのは難しい |
対岸の岩場に移動
ここももう少し水があった方がおもしろいらしい |
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シュノーケリング開始! |
プレコはいろんな種類がいる |
タイガープレコ? |
こんなキレイなプレコも |
パスタ |
ビーフステロガノフ |
ステーキ |
豆とオリーブのサラダ |
朝食
スイカはもっともポピュラーなフルーツ |
8日目 2005/12/3 土曜日
ナマズ釣りのポイントへ向けて出航!
早いもので日本を出発してからもう一週間経過した。日程も半分消化したことになる。来週の今頃には日本に戻っているのが信じられない。
朝、5時ごろ船のエンジンが始動する音で目が覚める。出航するようだ。しばらくうたた寝をして6時ごろ起床。食事。いつものブラジル朝食。「玉子を焼きますか?」と聞かれたのでお願いする。ブラジルの玉子焼き(目玉焼き)はフライ状に揚げてくれる。バナナが熟れてなくて渋かった。
ハンモックで寝ると、人によっては身体が痛くなることがあるらしいが、自分やyamyamさんは特にそういうことはなかった。
船は移動を続けている。激しい雨が降ってきてシートを下ろす。しばし、日記を書く。
本日最初のポイントはサンタレン近郊のタパジョス川沿いのガイドブックにも載っている有名なリゾート地。白い砂のビーチに乗り上げて停泊。
ここから先は浅いので本船では進むことができない。ボートを下ろす。ボートにスズキの船外機を取り付け、湖に出発。ンジンがなかなかかからない。燃料ホースのつなぎ目が外れていたらしい。
湖は水路でタパジョス川とつながっている。水路はだいぶ水が引いていて船外機でも走ることができなかったのでシダカさんに船外機が使えるところまでパドルで漕いでもらう。
湖は無風状態。鏡のような水面を船外機を全開にして突っ走る。湖の奥のポイントに到着。ここも水がひきすぎている。潅木まで水があれば、おもしろいらしい。だいぶ泥が深い。ズブズブと膝ぐらいまで潜ってしまう。泥を巻き上げてしまうと何にも見えない。観察できたのはエビやシクリッド、カラシンなど。
別のポイントに移動。ここはかつてマナティがいたらしいが今はいない。砂浜の岸辺にカラシン多数。岸沿いにトニナか少し水草が生えていた。
この湖は水が引きすぎていてどこもいまいち。ということで本船に戻って移動を開始。
昼ごろに広大な砂浜についてセルジオさんが炭で肉を焼いてくれた。岩塩で味付けしただけだが、実にうまい!ひたすら肉を食いまくり、ビールを飲み、至福の一時を過ごす。
船はサンタレンに一度戻って、セルジオさんたちは足りないものを買出しに行った。
出航するまでの間に船から釣りをする。こちらでよくやられている手釣りだ。テグスとおもりと針だけの仕掛け。仕掛けをペットボトルに巻いておいて、時には遠投したりする。昼のステーキの残りの脂身の部分をエサにして釣りをする。すぐに当たりはあるがなかなか釣れない。ようやく釣れたアマゾン初釣果はフグだった。船のおばちゃんたちは大喜び。その様子を見ていたシダカさんに交代すると一発でフグを釣り上げた。この人はすごい。とにかく魚に関しては天才的だ。
買出しが終わり、アマゾン川の上流のナマズが釣れるポイントに向けて移動を開始。そのポイントではメーター級の巨大ナマズが釣れているという。
船はワイルドディスカスで有名なアレンカー方面に向けてアマゾン川の中州をグルっと回り込み、中洲に沿ってひたすら上流に向けて進む。中州は侵食が激しいらしく、スイカ畑だったところが侵食されて川に大きなスイカがゴロゴロと落ちかけている。ときおり流れてくる大きな草の塊は落水した中州の一部なのかもしれない。
夕暮れのアマゾン川を上流に向けてひたすら走る。ブリッジの横に行き、川面を眺める。風もほとんどなく穏やかな航海だ。どこまで行っても茶色い水と中州が続く。時が止まったような錯覚に陥る。
18時到着予定ということだったが、着く頃にはすっかりあたりは暗くなってしまった。灯台も何もない。船長はコンパスもレーダーもなしに、ときどきサーチライトで陸岸を照らすだけで「あ〜このへんかぁ。」みたいな感じで船を進めていくからすごい。
ときどき岸の方でライトがチカチカと光る。人がいるようだ。船を岸につけてセルジオさんが夕食用の魚を買ってくれた。コロソマ、淡水イシモチなど。突然船がやってきたので村人がたくさん集まってきていた。
ライトをつけると虫がすごい!!ライトに虫が集まってくる。あまり刺す虫はいないようだが、気持ちはよくない。セルジオさんとシダカさんで蚊帳を用意してくれた。風が吹くと虫がほとんどいなくなる。風が吹き出すと神風だと思った。
ついにナマズのポイントに到着。ここはアレンカーディスカスで有名なアレンカーの近郊。月はなく、当たりは真っ暗。遠くサンタレンやアレンカーの街の明かりだけがぼやっと見える。
船尾で夜釣りを開始。アマゾンの釣りはまずはエサの調達から始める。ボートを用意して、シダカさんと甲板員の兄ちゃんのふたりで投網でエサを取りに行ってくれた。エサは中型カラシンのメチニス。
仕掛けはおもりとより戻しと針をつけただけの単純なもの。エサはメチニスを一匹がけにして遠投する。
たまにガツガツとあたりはあるのだが、まったく釣れない。大物が釣れたと思ったら、根ががりだったらしい。蚊に刺され、キンカンを塗りながら23時ぐらいまで粘ったが、釣れず。雨も降ってきたので今日は断念。
相変わらず虫はすごいが、蚊帳のおかげで熟睡。寝ているときは蚊に刺されることは無かった。
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ブラジル名物玉子フライ |
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ここはリゾート地 |
スズキの船外機付きのボート |
鏡のような湖を進む |
湖の奥の潅木 |
かつてマナティがいたという砂浜 |
水草 トニナ? |
肉!肉! |
船尾での至福のひととき |
アマゾン初釣果のフグ |
蚊帳を吊ってもらう |
アマゾン河に日が沈む |
9日目 2005/12/4 日曜日
アマゾン大物釣り!
蚊帳のおかげで明け方まで安眠。4時ごろ、トイレに行きたくて目が覚める。ついでに釣りを始めてみるが、釣れないので二度寝する。
6時ごろ、朝食ができていて起こされる。と、船尾でナマズが小さいものの、入れ食いになっている。悔しい。ちょうど釣れていた糸を引かせてもらったが、満足できず。
明るくなってきてあたりの様子がわかる。ここは広大な牧場の一角だったようだ。
結局、このポイントはあまり大きいナマズはいなくて、小さめのナマズ(といっても30センチは超えているが)が群れになっているらしい。昨夜のガツガツしたあたりはこのナマズ達がエサをかじっていたようだ。針を小さくして、エサも一匹掛けではなく、切り身がいいようだ。
朝食をすませて、ボートを用意してもらい、すぐそばの水路で釣りを始める。
シダカさんに投網でエサを採ってもらう。投網を投げるたびにメチニスは必ずかかる。本命のナマズまで投網で取れてしまう。
仕掛けを投げるとすぐにガツガツ当たりがある。ナマズが一匹釣れた。エサはシダカさんが着けてくれて、魚がかかったら外してくれる。殿様のような釣りに最初は「そんなこと自分でやるよ〜」と思ったが、だんだん慣れてきてしまって結局すべてお任せした。
その後、アマゾン川本流の方に行ってみるが、本流は流速が速く、深い。リールの糸がどこまでも出て行く。結局まったく釣れず。エサをかじられた形跡すらない。
本流は釣れないので最初のポイントに戻る。相変わらず当たりがすごい。ここは川幅15メートルほどだが、魚影はものすごく濃いようだ。
時々、地元の人が船で通る。
何か大物がかかった。ものすごい引きだ。ボートまで寄せてみると淡水エイ。しかもヒレにスレでかかっていたから余計に重かったようだ。さすがにシダカさんも、エイは毒があるのでヤバそうな感じで見ている。うまいこと針を外してもらった。
アマゾンで一番恐れられている魚はピラニアでもカンディルでもなく、実はエイである。エイの尻ビレの付け根には毒針がある。裸足で川の中を歩いていてうっかりエイの毒針を踏んでしまい、命にかかわる人も多いらしい。
わたしが初めてアマゾンに興味を持ったのは小学生の時であった。当時購読していた「学研の学習」に、とあるナマズ好きな日本人が黄金のナマズを釣りにアマゾンに行く話が掲載されていたのである。彼が最初に釣ったのが淡水エイであった。当時、エイは海にいる魚。と思っていたわたしは「へぇ〜アマゾンには淡水エイなんてのがいるんだ〜」と興味を持ったのである。
そのナマズ好きな日本人とはあの松坂さんだ。日本人として最初にアマゾンの熱帯魚を日本に紹介した彼の功績は偉大である。事実、小学校のときに洗脳?されて、大人になってアマゾンまで釣りに来た日本人がここにいるのである。
だんだんアワセのタイミングがわかってきた。まさに入れ食い状態。ナマズはかかった瞬間の引きがすごい。リールを巻き出すとおとなしくなってしまう。ナマズを10匹ほど釣って本船に戻る。
船のまわりで時折「ブフォ!」という音がする。よく見ていると、ピンクの淡水イルカである。五頭ぐらいの群れで船のそばにいる。音の正体はイルカの呼吸音であった。イルカがいるところは魚も多いそうだ。
淡水エイに淡水イルカ、淡水イシモチ、淡水カレイ・・・アマゾンは河ではなくて、ホントはしょっぱくない海なんじゃないのか?
サンタレンへ向けて出発。今日のアマゾン川は風があって波がある。しかも向かい風なので船の縦揺れが激しい。
昼食。コロソマのグリル、エサの余り?のメチニスの唐揚げなど。
この揺れの中、ハンモックに寝るとどうなるのかと思って寝てみたら、前後に激しく揺れてブランコ状態になる。危ないから寝るのをやめろと言われる。
ブリッジの横に椅子を持っていって座りながらアマゾン川を眺める。風に吹かれながら船に乗って揺られている時間はとても心が落ち着く。至福の一時である。うとうと居眠りをしてしまった。
船長が飯の時間はおかあちゃんが舵を握っている。アマゾンの船は基本的にショートカットで走らず、陸地に沿って走り、目的地の真横まで来たら一気に変針するようである。陸地のそばでもドン深になっているらしい。
サンタレン到着前に残った肉を焼いてもらって食べる。炭火焼きはやっぱりおいしい。
四時間ほどの航海(航河?)でサンタレンに到着。船尾で船のみんなで記念写真を撮る。
船長やシダカさんと握手をして別れる。いろんなところに連れて行ってくれて、なにからなにまでお世話をしてくれてありがとう。
シダカさんの兄さんが迎えに来てくれてサンタレンの初日と同じブラジルグランドホテルへ。兄さん運転荒いです。荷台に人が乗っていることを忘れて急ブレーキかけてくれます。
しばらくホテルで休憩をする。夕方のステーキがお腹に残っていて、あまりお腹も減らない。
20時ごろ、セルジオさんオススメの川魚レストランに軽く飲みに行くことにする。この日は日曜日だったので街には人があふれていた。日本人が珍しいのか、すれ違う人によく見られる。
つまみはおなじみのピラルクの唐揚と、プレコの粉末を団子にして唐揚にしたものを頼んでみる。プレコの団子の唐揚は少しコリコリして鳥の軟骨のよう。
ここでブラジルの焼酎ピンガを初めて頼んでみる。そのままストレートで出てきてしまった。かなりアルコール度数が高い。氷を入れてもらった。ピラルクの唐揚をおかわり。
レストランから外に出ると、急に人通りが減っていた。ホテルに戻り、今日も爆睡。
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いつもの朝定食 |
夜が明けると、そこは広大な牧場だった |
投網でエサの小魚を獲ってもらう |
ナマズも獲れた! |
エサのメチニス |
水路で釣りを始める |
エサの切り身をつけてもらう |
おもりとヨリモドシと針、ハリスはワイヤー
エサはメチニス一匹掛け(大物用) |
淡水エイがヒット! |
ナマズがダブルでヒット! |
コロソマのグリル |
メチニスの唐揚 |
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舵を取るおかん |
どこまでも続くアマゾン川と中洲 |
下船前に集合写真 |
おなじみピラルクーの一口フライ |
プレコ団子フライ |
これからあの上まで登る |
12日目 2005/12/7 水曜日
リオからロスへ さらばブラジル
今日はゆっくりめに起きてホテルで朝食をとる。
ホテルをチェックアウト。日本への飛行機は夜出発になるので荷物はホテルで預かってもらう。
まずはキリストの像があるコルコバードの丘の頂上へ行く。登山電車もあるが、タクシーで直接乗り付ける。キリストのすぐ下まで車で行くことができる。ちょっとキツい階段を登り(あとからエスカレーターがあったことに気付く)、キリスト像へ。
700メートルほどの標高があるそうでなかなか涼しい。昨日のポンデアスーカルの岩や、ボサノバを聴いたイパネマがはるか下の方に見え、360度リオの街が見下ろせる絶景だ。日本のサッカー番組などでブラジルが紹介されると必ずここの像が出てくる。その地に来れてうれしい。20万人収容ともいわれる巨大サッカー場のマラカナン・スタジアムも遠くに見える。次に来る時はサッカーも観戦したいと思った。
昼飯はコパカバーナの海岸の中華料理屋。チャーハン、麻婆豆腐、餃子などをいただく。ひさびさにこの手の料理を食べるとうまい。やはりアジアのテイストはいいなぁ。とつくづく実感する。
ホテルに戻って、今日もう一泊するフェリックスさんの部屋でしばし歓談。
日も落ちかけてきてリオデジャネイロ国際空港へ。
アメリカ行き専用カウンターなんてものがある。ちょっとチェックインがめんどくさい。手書きでパスポートのナンバーを記入したりしている。スーツケースを開けられてチェックされる。
ヴァリグのカウンターでチェックイン。カウンターのお姉さんはイマイチ英語ができないようだが、通路側の席にしてくれて一安心。出発までは時間がまだ時間があるのでフェリックスさんと生ビールを飲む。
トイレに行くと、やたら愛想の良い掃除のおじさんがいた。手を拭くペーパータオルをガラガラ動かして用意してくれた。東南アジアあたりの空港でトイレに行くと、そういうおじさんにチップをせがまれて困るのだが、このおじさんはそういうことはなかった。ブラジルは南米の中でも優しい人が多いという。ブラジル以外の南米の国に行くと、急にギスギスし始めて戸惑うそうだ。
出国審査の入り口でフェリックスさんと握手をして別れる。また近いうちにお会いしましょう。
出国審査は簡単でパスポートのチェックのみ。手
荷物のセキュリティチェックを受ける。
免税品屋でちょっと買い物。ビンガやコーヒーなどを購入。金額はすべてドル表示。
「おしけんさーん」とyamyamさんに呼ばれる。と、同時に免税店のお姉さん達が大爆笑している。何かポルトガル語の発音に近いものがあるのだろうか?
搭乗ゲートに進むと、また手荷物のセキュリティチェックを受ける。アメリカ便はテロ警戒で厳重らしい。ゲートの付近は薄暗くてホントにここから日本に帰れるの?って感じだったが、行き先表示に電源が入って、「NARITA」と表示されて、帰国することを実感する。
ちょっと遅れて搭乗開始。リオから乗る客はまばらだった。飲み物だけ出されて50分ほどでサンパウロに到着。
サンパウロでは客がいっぱい乗ってきて、ほぼ満席状態となる。23時にサンパウロを出発して機内食が出る。飲み物はビールを頼んだら2本くれた。ロサンゼルまで飛行時間は12時間ほど。
夜中に体調が突然悪くなるが、正露丸を飲んでなんとか復活。 |
近くで見るとかなりでかい |
リオの街をを見下ろす |
イパネマ海岸 |
マラカナンスタジアム 遠くから見てもでかい! |
後ろから見ると首がない |
ヴァリグのアメリカ行き受付 |
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13日目 2005/12/8 木曜日
ロスから日本へ
早朝、到着前に朝食が出る。イマイチ体調がよくなくてフルーツだけ食べる。
7時ごろロスに到着。また例の入管チェックだ。ほとんどの客はロスで降りたため、行きと違ってそれほど並ばずに入管チェックはすぐ終わった。
接続ロビーで二時間ほど待たされるが、ゆっくり足を伸ばすことかできてよかった。出発がこれまた遅れているようだ。
来るときには行かなかった免税店に行ってみる。これが高いの何の。マカダミアナッツのチョコレートが1箱10ドルもする!日本に帰ってドンキホーテあたりで買ったほうがよっぽど安そうだ。
結局一時間遅れで機内へ。行きとは違って自分達ブラジルからの客が先に搭乗し、後からロスから乗る客が乗ってきた。これまたほとんど満席だったが、隣がいない席を確保。飛行時間は11時間とのこと。向かい風の偏西風を受けるので行きより時間がかかる。これから日本まで太陽を追いかけて飛行するので日が沈まない一日となる。
離陸すると昼食の機内食で日本のビールが出た。ブラジルのビールもおいしいが、日本のビールも久々に飲むとおいしい。
通路を挟んでとなりのアメリカ人のお姉ちゃんが「わたしダイエット中なの〜」とお菓子をくれた。
しばし、日記を書いたり映画を見たりして時間を潰す。
だんだん体調がよくなってきて小腹が空いたのでカップラーメンをもらう。席に戻ってカップラーメンを食べ始めると「そんないいものあったのか!」って感じで、周りの人たちが数人もらいに行く姿が笑えた。
前の席のアメリカ人の老人がジェンキンス氏そっくりで思わず、「ジェンキンスさんですか?」と聞いてみようかと思う。
寝たり起きたりしつつ日本へと向かう。 |
接続の待合室 |
「ぼったくり」売店 |
14日目 2005/12/9 金曜日
日付変更線を通過、帰国
飛行機はベーリング海まで北上して、その後南下して日本へ至る大圏航路を飛行中である。日付変更線を通過、日付が一日増える。
大航海時代、マゼラン(正確にはマゼランは途中で死んだのでその部下)が世界一周を達成して帰ってきたとき、航海日誌と実際の日付が一日ズレていたそうだ。日付変更線という概念がなかったためである。行きにも感じたが、時差というのは頭の中では理解しつつも、実際には変な感じである。
成田到着前に最後の機内食。食っちゃ寝、食っちゃ寝の生活もこれで終わり。となりのアメリカ人のお姉ちゃんは今度は反対側の席のおばちゃんにお菓子を渡していた。
結局一時間遅れで成田に到着。天気は晴れ。あんまり寒くない。トータル24時間オーバーのフライトだったが、着いてしまえばこんなもんかなーって感じ。
入国審査は外国人用は長蛇の列だったが、日本人用は空いていた。
荷物がなかなか出てこないのでサンパウロからいっしょだった日系人の人としばらく歓談。日系人の人は優しく話しかけてくる人が多い。
税関のチェックを受ける。「お一人ですか?」と聞かれ、「いえ。連れが他の列に並んでます。」と答え、さらに「お仕事ですか?」と聞かれ、「いえ、遊びです。」と返事をすると、「じゃ、いいですよー」と特に荷物はチェックされず。yamyamさんはおみやげのコーヒーなんかを少し調べられていた。
到着ロビーでyamyamさんと握手をして別れる。二週間お疲れ様でした。
電車で帰ろうとしたら、JRの快速が一時間以上ない。ここでいつも使う裏ワザを使う。京成は比較的本数があるので京成に乗って京成成田に向かう。京成成田でJRの成田駅に乗り換え。絶妙なタイミングで実家の方に向かう電車に乗れた。
出発前とほとんど変わらない日本の車窓からの景色を見ながらいろいろと思い出す。目をつぶると、コリの群れが泳ぐ姿や、アマゾンの船旅、リオの街の喧騒が見えてくる。
それにしても地球の裏側からたった一日で帰れてしまう。というのはある意味スゴいなぁ。とつくづく思う。
この二週間はホント密度の濃い毎日でホント楽しい日々だった。アマゾンはなかなか行けるところではないけれど、チャンスがあればまた行きたい!またアマゾンの魚たちと戯れたい!そう思いながら実家へ帰宅した。
完
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あとがき
「アマゾン」と聞くと、遠い地球の裏側、密林のジャングルでヒルがポタポタ落ちてきて、猛獣におびえ、虫がウジャウジャいて、川の中に入ろうものなら、大蛇のアナコンダに巻きつかれたり、ワニに噛まれたり、ピラニアに齧られたり、インディアンに襲われたり・・・と、大変な大冒険のイメージがあるかと思います。実際、わたしもそれに近いイメージでした。
今回の旅行をコーディネートしてくださったK2のヒカルドンさんやWBSABBYのフェリックスさん、セルジオさん、The Amazon Touchのメンバーのみなさんはそういうイメージを払拭する「お弁当持ってピクニック感覚のアマゾンツアー」を企画してくださいました。
実際、虫がいないところはほとんどいないし、本当にお弁当食べながら、コリを観察することもできました。雄大なアマゾン川の船旅、ナマズ釣り。さらにはアマゾンとは対照的なリオの観光まで楽しむことができました。出発前、安全面についても気がかりでしたが、旅行中はまったく危険を感じることはありませんでした。
今回の旅行はまったくトラブルもなく、快適に楽しく過ごすことができました。緻密で綿密な計画の下、何から何まで細部までに渡るお気遣いをいただいたK2のヒカルドンさん、WBSABBYのフェリックスさん、セルジオさん、The Amazon Touchのメンバーのみなさんのおかげです。本当にありがとうございました。
日本に帰ってきてアマゾンがとても身近に感じるようになりました。アマゾンのヘビィなイメージがライトな感覚にガラリと変わったのは事実です。ぜひみなさんにもアマゾンの素晴らしさを気軽に体感していただけたら。と思います。きっと満足されると思います。
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文責:おしけん
写真著作権:K2ヒカルドン,WBSABBYセルジオ,yamyam,おしけん
協力:The Amazon Touch,K2,WBSABBY