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さらば、愛しき鉤爪/E.ガルシアAnonymous Rex/E.Garcia |
1999年発表 酒井昭伸訳 ヴィレッジブックスF-カ1-1(ソニー・マガジンズ) |
マクブライドが“ドレスラー症候群のカルノタウルス”ではなく、“恐竜として育てられたヒト”だったという構図の逆転は非常に鮮やかです。そして、その裏付けとなる、ルビオとマクブライド夫人の出会う場面に秘められた伏線も見事です。また、香腺を失った警官のエピソードも見逃せません。 『さらば、愛しき鉤爪』という邦題は原題の“Anonymous Rex”とはかけ離れたものですが、何ともいえない余韻の残るラストを考慮すると、これ以上のものは考えられないでしょう。見事です。 2001.12.16読了 |
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