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矢の家/A.E.W.メイスンThe House of the Arrow/A.E.W.Mason |
1924年発表 福永武彦訳 創元推理文庫113-1(東京創元社) |
根拠のない理不尽な告発の対象となり、主人公であるジムの(顧問弁護士としての)支援を受け、アリバイによって潔白とみなされるという風に、限られた登場人物の中でただ一人作者の庇護を受ける特権的な立場であるベティに対して、ミステリを読み慣れた読者が疑惑を向けるのは致し方ないところでしょう。しかも、アリバイの根本となる時計と鏡のトリックが見え見えとくれば、なおさらです。 それにしても、共犯者が多すぎるところには苦笑を禁じ得ません。このあたりも古びて感じられる一因でしょう。 2006.05.02読了 |
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