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シャーロック・ホームズ対切り裂きジャック/M.ディブディンThe Last Sherlock Holmes Story/M.Dibdin |
1976年発表 日暮雅通訳 河出文庫 テ3-1(河出書房新社) |
しかし、真相が明らかになってからの展開は非常に面白いと思います。真相を知ったとはいえ心情的に告発もできないワトスンの苦悩と、切り裂きジャック事件が一段落した時の安堵は切実に伝わってきますし、その後ワトスンの方がコカイン中毒になってしまうところなどは意表を突いています。そして、ライヘンバッハの滝での最後の対決において、いきなりホームズがワトスンを告発するというどんでん返しは、真相がわかっていてもなお強烈です。
物語は、作中ではワトスンが筋書きを書いたとされる“聖典”「最後の事件」からの引用で幕を閉じますが、 |
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