民族の魂
一
(「天安門詩抄」より)
一
總理英靈,
民族之魂。
流芳千古,
與世長存。
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民族の魂
一
総理の英霊は,
民族の魂。
千古に芳しきを流(つた)へ,
世と長(とこし)へに存す。
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私感注釈
※ 民族:中華民族(Zhonghua minzu)のことである。中国は、56の民族を抱える多民族国家なので、それらを概括する用語と思われる。漢民族だけを指さない。漢民族だけを指す場合は「漢族」という。 現在、「中華民族」の呼称は頻繁に使用されている。 中華民族とは、今までの民族規定の概念を越えるものかもしれないが、今までよく使われた「中国人民」に国家的、民族的な矜持の味わいを出すとなると、やはり「中華民族」となるのだろう。民族呼称について、詳しくはこちら。
蛇足だが、わたしたち日本人のことは、中国からは「大和民族(Dahe minnzu)」と呼ばれている。毛沢東は、「日本民族(Riben minzu)」と呼んでいた。意味するところが同じかどうか、分からない。
※ 流芳:美名を後世に伝える。流芳百世。
※ 千古:遠い後世、永久。
※ 与世……:世と……。現代語の成語によく使われる。
※ 与:……と。
※ 長:とこしへ。
※ 構成について:ほぼ成語と”熟語”から構成されている。平仄については、各句単位では、まとまってはいるが、これは、 成語、熟語使用のためから来たのかも知れない。詩全体から見れば、(韻を踏まない)起句に平字「霊」を使うなど、 やはり平仄には意を払っていないように見える。韻脚は「魂hun」「存cun」で、共に元韻ある。
※ この詩は「天安門詩抄」より採った。
1999. 8.28完
2003.10.25補
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