huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye



 江城子
            
                    北宋 蘇軾

               密州出猟

老夫聊發少年狂,
左牽黄,
右擎蒼,
錦帽貂裘,
千騎卷平岡。
爲報傾城隨太守,
親射虎,
看孫郞。


酒酣胸膽尚開張,
鬢微霜,
又何妨。
持節雲中,
何日遣馮唐。
會挽雕弓如滿月,
西北望,
射天狼。

    **********************


      江城子
           
密州にて猟に出づ

老夫  聊か發す 少年の狂,
左に 黄(いぬ)を牽(ひ)き,
右に 蒼(たか)を擎(も)つ,
錦帽  貂裘,
千騎  平き岡を卷く。
爲に報ぜん  傾城して太守に隨せるに,
親く 虎を射ん,
孫郞を 看よ。


酒 酣(たけなは)にして  胸膽 尚ほ開張す,
鬢  微かに霜すとも,
又 何ぞ妨げん。
節を雲中に持たらせる,
何(いづれ)の日か  馮唐を遣(や)らん。
會(かならず)や 雕弓を  滿月の如く挽き,
西北を望み,
天狼を射ん。


             ******************
私感訳注:

※江城子:詞牌の一。詞の形式名。平声韻一韻到底。詳しくは「構成について」を参照。
※蘇軾:蘇東坡。北宋の詞人。文壇の巨人。政治家。
※密州:現・山東省の諸城。 ・密州:現・山東省の諸城。山東省東部の中央に位置する。『中国歴史地図集』第六冊 宋・遼・金時期(中国地図出版社)14-15ページ「北宋 京東東路京東西路」の京東東路にある。蘇軾が密州の知州の時、常山に降雨の祈念に行った帰り道、猟に出かけた折りの作。「密州出猟」という詞牌が確かあったが、この詞が元になっていよう。
※老夫:ここでは作者自身を指す。
※聊:しばらく。仮に。いささか。後に続く「發少年狂」の程度を抑えている。
※發少年狂:若者のように狂おしく騒ぐ。ここは「発狂」」(狂を發す)という語に「少年のように」の「少年」が加わってこういう表現になった。發+(少年)狂。漢語では普通によく言う表現形式。「動詞+目的語」で一つの単語(熟語)ができている場合、「どんな」という修飾をする場合、その間を離して、そこに入れるようにして言う。例えば、「登山」+「高」=「登高山」、「登山」+「富士」=「登富士山」と言うようなものである。
※牽黄:猟犬の黄犬を牽く。狩りをするということ。
※擎蒼:鷹を持つ。狩りをする姿。擎は持つ。蒼は蒼鷹で、オオタカのこと。
※錦帽:錦のかぶりもの。蒙帽というが、具体的な形が分からない。前後から、狩りの時の服装とは分かるが。
※貂裘:(てうきう:diao1qiu2)テンのかわごろも。テンの毛皮で作った衣装。テンの毛皮は高級品とされた。ここでは狩りの時の颯爽とした装束をいう。
※千騎:多くの(人が)騎乗した馬。「千」は多数を、「騎」は名詞(量詞)でji4去声(
)になる。「騎馬」(馬に乗る)という場合は、「騎」が動詞となり、qi2陽平()になる。ここは、当然となるべきところ。
※巻:席巻する。
※平岡:低い丘。
※爲報:むくいるために。(これは別に一単語ではない)
※傾城:街を挙げて。城(街)を尽くして。
※随:つきしたがう。ギャラリーが一杯来たということ。
※太守:漢代の役職名で郡の長。作者は当時知州だったので、ここでは作者のことになる。
※親:みずから。したしく(自分で)。
※射虎:孫権が虎退治をしたことから、そういう。
※孫郎:呉の孫権のこと。
※酒酣:酒がたけなわになる。座が盛り上がってきたこと。
※胸膽:心に思うこと。胸:心に思っている思い。膽:根性。
※尚:なお。
※開張:(現代語)ひらく。胸膽開張:胸襟を開くに近いが、それよりももっと強烈で、鬱懐を吐露すること。
※鬢:びん。髪の毛。
※微霜:白髪が僅かに混じっていることをいう。霜は白髪になっていること。
※何妨:なんぞ さまたげん。(反語)
※節:符節のこと。君主の命を受けて多国に使する際に持って、その証拠とした物。
※雲中:漢代の地名(現内蒙古)で、ここの太守の魏尚が讒言で失脚したが、馮唐の諫言により、赦免されたことを指す。
※何日:漢の文帝の時、雲中の太守の魏尚が讒言で失脚した際、馮唐の諫言で、赦免された馮唐が赦免状を持ってきたことで、魏尚が再び重用された故事を踏まえて、何時になったら、自分(作者)を重用してくれるのか、と訴えているわけである。
※遣:派遣する。人を遣いにやること。
※馮唐:文帝の時、讒言で失脚した魏尚のために、文帝に諫言して、赦免状を持ってきた人物。
※會:(古。現代)かならずや、きっと。また、…できる。白居易の長恨歌の終わりの方の「天上人間相見」もこれになる。なお、まさに…せんとす、ともとれる。
※會挽:かならずや、きっとひける。または、まさに ひかんとす。挽:挽ひく。
※雕弓:色彩で装飾した弓。
※如滿月:満月のように。大きくいっぱいに引くこと。
※西北:西北の天にある天狼星をいうが、勿論敵の暗喩で、遼や西夏を指す。遼:12世紀初頭、現河北省・内蒙古以北の地域に興ったモンゴル系契丹族の国家。西夏:同じく12世紀初頭に、現内蒙古西部に興ったチベット系タングート族の国家。この頃が楊家将(中国版楠氏。楠木一族)の舞台になる。
※天狼:天狼星のこと。戦乱、戦災をを招く凶星という。《楚辭・九歌・東君》に「擧長矢兮射天狼」とある。




◎ 構成について
詞調:双調。七十字。

   ●○○。(韻)
   ●○○,(韻)
   ●○○。(韻)
   ●○○,
   ●●●○○。(韻)
   ○○●●,
   ○●●,
   ●○○。(韻)


   ●○○。(韻)

   ●○○,(韻)
   ●○○。(韻)
   ●○○,
   ●●●○○。(韻)
   ○○●●,
   ○●●,
   ●○○。(韻)

となる。
 脚韻は、平声韻一韻到底。韻式は「AAAAA AAAAA」
韻脚は「狂黄蒼岡郎 張霜妨唐狼」で、第二部平声。なお、望は両韻で平声では同一韻目だが、ここは仄であるべきところ。
 
2000.7.24
     7.25
     7.27
     7.29
     7.30完
     9.15補
    12.19
  

xia ye次の詩へ  
xia ye前の詩へ    
xia ye「古典散歩」へ戻る 
shangye秋瑾詩詞
shichao shou ye天安門革命詩抄  
Maozhuxi shici毛主席詩詞
Maozhuxi shici辛棄疾詞
Maozhuxi shici李煜詞
Maozhuxi shici李清照詞  
Maozhuxi shici碇豊長自作詩詞  
shici gaishuo詩詞概説  
唐詩格律 之一   
宋詞格律
詞牌・詞譜
詞韻
詩韻
《天安門詩抄》写真集へ
cankao shumu(wenge)参考文献(宋詞・詞譜)
cankao shumu(wenge)参考文献(詩詞格律)
cankao shumu(wenge)参考文献(唐詩・宋詞)
      
zhuzhang わたしの主張
guanhougan
メール
hui shouye
トップ

huanyng xinshang Ding Fengzhang de zhuye