福島の富岡町は避難指示が解除され、夜の森桜並木で七年ぶりに催しが復活したと云う報道に接しての詩。
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・形勝:地勢の優れている景勝地。
・疇昔:むかし。
・高臺:東北地方の復興は高台を築き、防波堤を築いていると云う。
・漂零:花や葉が散る。また、さまよう。漂泊する。ここは、双方の意。南宋・文天祥の『酹江月』に「乾坤能大,算蛟龍、元不是池中物。風雨牢愁無著處,那更寒蟲四壁。橫槊題詩,登樓作賦,萬事空中雪。江流如此,方來還有英傑。 堪笑一葉漂零,重來淮水,正涼風新發。鏡裏朱顏都變盡,只有丹心難滅。去去龍沙,江山回首,一綫青如髮。故人應念,杜鵑枝上殘月。」 とある。
・心事:心に思う事柄。人に言えない心の中の悲しみや嘆き。
・花落…:「花落」を和風表現の「花筏」(はないかだ。水面に散った花びらのさま。花びらが連なって流れているさまを筏(いかだ)に見立ててのもの)とすれば如何なものか。
奧州形勝非疇昔,碧草高臺悵望濱。
花落漂零解心事,今朝依舊笑鄕人。
か
奧州形勝非疇昔,碧草高臺悵望濱。
花筏漂零解心事,今朝依舊笑鄕人。
か…。
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