何だか、遥かな昔の事のように感じられる。それは二ヶ月前の三月十日、月ヶ瀬梅渓に梅見に行ったことだ。
梅渓の上の村(というか聚落)には真福寺というお寺があった。門前には「頼山陽ゆかりの地」と書かれた立て札があった(写真右上1段目)。
真福寺で、『頼山陽と月ヶ瀬』と題された本(冊子)と、ペットのお守りをもとめた。(ペット守護のお守りは、犬の肉球の足跡の形をした中に、卍、法輪、梵字と仏様ともうひとつ何かの絵(?)が画かれており、ネックレスならぬ数珠になっているユニークなもの。)
この一日のことを詩にし、推敲は翌日回しにした。
その翌日の平成二十三年三月十一日、東北地方に大地震と大津波が来、多くの人が亡くなり (合掌)、原発が倒れた-----。
このショックは大きかった。詩想が吹っ飛んでしまった。月ヶ瀬へ行ったこと自体の感動が消えてしまい、わたしにとっては遠い遠い昔の事のようなっていた。恰度、一昔前によく言われた「戦前」「戦後」という言い方の、「戦前」という感覚にも似たものになっていた。
そのような次第を詠った。
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・舊蹤:ここでは頼山陽 の曽遊の地・月ヶ瀬やそこの真福寺のことをいう。
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