Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye



     
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眼兒媚

樓上黄昏杏花寒,
斜月小闌干。
一雙燕子,
兩行征雁,
畫角聲殘。


綺窗人在東風裏,
灑涙對春閑。
也應似舊,
盈盈秋水,
淡淡春山。


******

眼兒媚
                 
樓上の 黄昏  杏花 寒く,
斜月  小さき闌干。
一雙の 燕子,
兩行の 征雁,
畫角の 聲 殘
(すた)る。


綺窗の人 東風の裏
(うち)に 在りて,
涙を 灑ぎ  春閑に對すならん。
(ま)た 應(まさ)に 舊(もと)の似(ごと)くあるべく,
盈盈たる 秋水に,
淡淡たる 春山。

*****************


◎ 私感註釈

※眼兒媚:詞牌の一。詞の形式名。詳しくは下記の「構成について」を参照。この作品は、早春の情景から思いを展開してゆき、郷里にいる妻女を偲んでいる。
※樓上黄昏杏花寒:高殿の上から眺めれば黄昏が迫り、アンズの花が寒そうである。 ・樓上:高殿の上。眺望している。 ・黄昏:たそがれ。 ・杏花:アンズの花。 ・寒:さむい。
※斜月小闌干:西に入りかかる傾いた月が、小さな窓のてすり(越しに見える)。 ・斜月:西に入りかかる月。傾きかけた月。月が傾く。 ・小闌干:小さな窓のてすり。
※一雙燕子:ひとつがいのツバメ。 ・一雙:一対の。ひとつがい。 ・燕子:ツバメ。「-子」は実詞に附く接尾辞。
※兩行征雁:二筋の旅行くガン(の群)。 ・兩行:二筋の。 ・征雁:旅行くガン(の群)。
※畫角聲殘:朝夕の時を告げる美しく彩った角笛の音がだんだん聞こえなくなってゆく。 ・畫角:美しく彩った角笛。朝夕の時を告げる。 ・聲殘:(角笛の)音が聞こえなくなってゆく。 ・殘:すたれる。だめになってゆく。
※綺窗人在東風裏:(女性の居る)美しい飾りのある窓辺の人は、春風の中にいて。 ・綺窗:美しい飾りのある窓。あやぎぬの窓。女性、妻の居るところ。王維の『扶南曲歌詞』「朝日照
綺窗,佳人坐臨鏡。」や『雜詩』「來日綺窗,寒梅著花未。」のように、妻女をにおわせている。  ・人在:妻は…にいる。 ・東風:春風。 ・裏:(…の)中。
※灑涙對春閑:春ののどかさに対して、涙をそそぐ。 ・灑涙:涙をそそぐ。 ・對:…に対して。…に向かって。 ・春閑:春ののどかなひととき。
※也應似舊:(故郷の山河の様子や、妻の容貌は)きっと昔のままだろう。 ・也:…もまた。…も。 ・應:きっと…だろう。まさに…べし。 ・似舊:昔のままである。
※盈盈秋水:溢れる澄み渡った水の流れに。 「盈盈秋水,淡淡春山」は、(妻)女の容貌をも思い起こして詠っている。「(妻の目から)あふれ出る涙、薄く美しく描かれた眉」。 ・盈盈:〔えいえい;ying2ying2〕水の満ち満ちているさま。水の浅く澄んださま。女性の姿態のしとやかで麗しいさま。 ・秋水:清明な気分。秋の川の流れ。
※淡淡春山:うっすらとした春の山の姿。 ・淡淡:さっぱりしたさま。あっさりしたさま。 ・春山:春の山。

                  ***********

◎ 構成について:

双調。四十八字。一韻到底平韻。『秋波媚』『東風寒』『小欄干』ともいう。韻式は「AAA AA」。 韻脚は「寒干殘閑山」で、詞韻第七部平声十四寒(寒殘干山閨j。

○●○○●○○。(韻)
●●○○。(韻)
●,
●,
○。(韻)


●○○●。
●●○○。
●,
●,
●○○。

 

2004.1.23

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