前ページまでの基本的な車高下げでは行わなかった、デフ上端の切り詰めと、タンク・キャブ裾の切り上げを行います。
ボイラーが太いのでバランスが崩れるかもしれないと思いましたが、やったほうがよいようです。
ここでは取り付けステーを温存したまま、上部から切り込む方法で工作しました。 この方法ではあまり短くすると、デフ上端の斜めに折れている部分が短くなってへんになるので、0.8mm程度としました。 |
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最初に横方向に一直線のスジを軽く入れ、それからステーを延長するように切り込みを入れます。 内側から外側に向かうようにナイフを入れます。 横線はステーによって三分割され、特に中央のラインは両端から内側に向かってナイフを入れるので、ちょっと面倒です。 余計な力を入れすぎないように、よく切れるナイフで作業しないと失敗しやすくなります。 |
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30分もかからないと思います。。 このあと反対側も作業しましたが、今度は最初の半分くらいの時間でできました。 |
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だんだんヤケクソに近くなってきますが、端梁を下から切り詰めます。 ここは定規が当てられないので、下からヤスリで仕上げたほうがよいと思います。 |
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サイドタンクやキャブも、少し高めになっています。 私は動輪が隠れすぎたのが気になって、切り詰めました。 |
強引にデフを下げたので、ちょっと上部のステーが「いかり肩」になっていますが、どこか違和感のあった前面の印象はだいぶ改善されました。
左が加工前、右が加工後です。単にあちこちを削ってプロポーションを調整しただけで、いわゆるディテールアップは一切行っていません。加工には別付けのパーツなどを購入せずに、元の素材だけでまかなうことを重視しました。
その後
シリンダーブロックが小さくなってしまったのが気になってきたので、シリンダーブロックの取り付け位置を少し下げ、その分上側に長さを延長しました。
窓も開いている形に変えました。
きりがないのでこのへんで終わりです。ここで最初の姿と比べてみると、相当の差があります。
9mmゲージ・1/150という制約の中で模型化するので、Nゲージは実物を縮小した写真というよりは、似顔絵に近いものかもしれないと思うことがあります。
その特徴をいかに捕まえるかが問題ですが、実機の特徴は見る人によって違うので、形を決めて量産品を製造するのは難しそうです。
D51を例にとると、その時点でKATOは似顔絵のプロ、マイクロエースはまだ駆け出しだったということになるのでしょう。でも何もかも的確なマイクロエースというのも想像しにくいです。もともとはプラ模型のアリイでして、実はあの独特なセンスが結構好きです。他のどこのメーカーも真似できないような気がします。