2006.3.19
残った部分で一番気になるのは前面、煙室扉付近の形状です。D51にも色々な顔がありますが、私は煙室扉のフチが目立たず、直径が大きめに見えるものをモデルにしてみました。作例より小顔に見えるものも多いので、お好きな直径にするのがよいと思います。
煙室扉周辺とキャブの表現は、蒸気機関車の模型を似せるにおいて大事な部分です。
改造されるD51は、前ページまでの「D51の車高を下げる」「D51のテンダーモーター化」で、過去にぼろぼろに改造してきたものを引き続き使いました。当時6500円の機関車も、十分元を取ったと思います。
新しい煙室扉をどうやって作るかを考えなくてはなりません。 第一、煙室扉を変更する効果があるかどうかわかりませんので、まずは手っ取り早くマイクロエースのD52の煙室扉をコピーして、そのまま取り付けてみることにしました。 |
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型取りには、以前「石炭を量産する」で使った、(株)ワークアソシエーションの「型想い」を使いました。お湯に2分漬けて柔らかくし、あらかじめ手すりやナンバーを外しておいた前面に押し付け、水で冷やして固めます。 型取りの終わったD52には、手すりとナンバーを取り付けて元通りにしておきます。型取りとしてはC62やE10も使えます(E10のほうが目指す大きさに近いです)。他にもあると思うので探してみてください。トーマスはダメです(笑)。 |
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型を取ったら、ポリパテを詰めます。今回使った型想いは透明なので(昔のは黒かった)、表から見れば気泡が入っていないかどうか簡単に確認できます。 | |
1時間ほど置いてから取り出し、余分な部分を少しずつ削って整形します。ポリパテは簡単に削れてしまうので、ちょっと頼りない感じもしますが、手軽に試すことができます。ここで使ったのは(株)ワークアソシエイションの「モリモリ40」です。 型取りのときにずれたのか、中央のハンドルがちょっと不明瞭な感じになっています。 |
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D51の煙室扉を削り取る前に、モールドされている煙室扉をデザインナイフで削り取ってみました。意外にきれいに取れたので、型取りした煙室扉ハンドルは削り取ってしまい、これを使うことにしました。 なお、煙室扉ハンドルは市販パーツもありますから、それを使うのもよいと思います。 |
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デフがあるため古い煙室扉を平ヤスリで削り取ることができません。そこで、中央に穴を空け、それを広げて取り去ることにしました。 写真に写っている「テーパーリーマー」で広げましたが、この程度なら大きいハサミの一方でぐりぐり回しながら削ったり、普通のナイフやヤスリで少しずつ削ったりしてもOKです。 あとは、新しい煙室扉を接着して塗装し、周りの部品を取り付けるだけです。私は煙室扉の直径のバランスを見ながら、ナンバープレートも適当な大きさのものに交換しました。 |
効果はありました。元が元なので結構よくなると思います。手ごろな扉のパーツが手に入ると楽でしょうね。
改造後 煙室扉の上の手すりが目立つと似なくなるので、足を取り外して少し外側に接着しなおしました。 ライトはダミーにしたかったのですが、手持ちのものがないので、前からつけていたKATO製のままにしました。扉はもう少し小さめでもよいと思います。 |
未改造 未改造のものです。これは初期製品の498号機で、値段はKATO製品より安い6500円でした。 安いのは結構なのですが、できることならばもう少し似せて欲しかったと思います。顔は動力の制約などあまり関係ない部分ですからね。 |
この続きがあるとすれば、面倒なところばかりです。テーパーボイラーが太くて、ボイラー後部がもっさりしているのが気になってきます。気が向いたらぼちぼち手を入れるかもしれませんが、その前にそんな改造の必要がない新製品が出ればいいのにと思います。
…しかし、やっぱり続けました。