子供の科学のラジオ(1)>#4 感度がよい2石レフレックスラジオ

2石レフレックスラジオ 組み立て配線


基板の配線

※部品を基板に取り付けてしまうと、ケースにあける穴の位置を決めにくいので、穴の位置のマークだけは最初に行なっておきます。

2石レフレックスラジオ プリント基板


ケースへの組み込み

厚手名刺ケース(フタ合わせて96×60×34mm)に組む例です。市販ケースではタカチSW-100等がほぼ同じ大きさですが、プラスチックの厚さが2倍くらいあります。

ケースの穴あけ(ふた)

基板とスピーカーは2mmビスで取り付けるので、2.1mmか2.2mmのドリルで穴をあけます。まずふたの内側に5cmスピーカーと電池を置いて、スピーカーの位置を決めます。端ぎりぎりに置かずに、ケースの厚みを考慮します。基板も同様に置いて位置を決めます。

基板を取り付ける穴は2箇所ありますが、バリコンのダイヤルやスピーカーにあまり大きなものを使うと、それらと取り付け穴の位置が重なってしまい、組み立てられなくなります。

ボリウムを仮に取り付け、ボリウムがすっぽり入る穴をケースにあけます。バリコンのダイヤルは外に少し出るようにするので、長方形のダイヤル穴をあけます。不透明なケースを使うときは、ダイヤルの文字を読み取る穴もあけます。これらの四角い穴は、予定線の内側にドリルで丸い穴をいくつか並べてあけ、それらを細い棒ヤスリなどで少しずつつなぎ、最後に平ヤスリ等で仕上げます。

スピーカーの音波が出る穴は、2mmの穴あき板をガイドにして50個ほどあけますが、大きい穴を少しでも構いません。面倒ならまったく開けなくてもそれなりに聞こえます。

ケースの穴あけ(なかみ)

ケースの本体には部品は取り付けず、かぶせるだけにします。

バリコンのダイヤルが当たる部分を削り、ふたと同様に音波の出る穴をあけます。こちらも面倒なら省略してもとりあえず聞こえます。

本機にはイヤホン・ジャックはありませんが、イヤホン・ジャックを取り付けるラジオでは、ジャックもふたのほうにつけます。ケース本体はそのジャックが当たるところを削るだけにします。

ボリウムの固定

平型ボリウムは、基板の銅箔面側に取り付け、ケースの穴を通して外側に顔を出すようにします。

長さ8mm〜10mm程度のビス(場合によってはそれ以上)をボリウムの上から通し、ナットで一度しっかりとめます。次にもう1組のナットを入れて基板に差し込み、高さを調整します。このラジオの場合はナット2個をぴったり重ねるぐらいで大丈夫です。基板をもっとケースから浮かせて取り付けるラジオの場合は、ボリウムも高くして取り付けないと、ケースの外に出ないのでつまみが付けられません。

なお、ボリウムの高さの調整は、必ず次の基板の高さの調整と一緒に行ないます。3つの抵抗端子は、下側に折り曲げて配線路にハンダ付けしますが、高さ調整が不十分なままハンダ付けしてしまうと、あとで困ります。心配なときはビニール線等で配線するのもよいと思います。

基板の取り付け

基板はスピーカーに一部重なるので、スピーカーの厚みを考慮してケースとの間隔を決めます。バリコンのダイヤルがケースの中に入り、ボリウムのダイヤルがケースの外に出るようにします。

ボリウムの高さはシビアです。ボリウムが高すぎるか、基板が低すぎる(ケースの間隔が狭い)と、ボリウムのビスの頭がケースの内側に当たってしまいます。ボリウムの高さに対して基板が高すぎると、ボリウムの本体が外側に十分出ないので、つまみを取り付けられません。また、つまみの裏側に基板のビスの頭が当たってしまうことがあります。

ビスの頭が高すぎてうまく収まらないときは、この図のようなナベネジ(頭が丸く出っ張っている)ではなく、サラネジを使います。取り付け穴もネジの頭に合わせて少し加工します。しかし、名刺ケースの場合はプラスチックが薄いので、多少強度が弱くなってしまうことがあります。

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