2008.5.31
昨年に続き、2008年5月にもD51が再生産されたので、今度は軽工作で前ステップを作ってみます。市販パーツもありますが、簡略化すればプラ板の切れ端でも作れます。
材料として、厚さ1.0mmと厚さ0.3mmのプラバン(タミヤ)を用意します。親指の爪の大きさぐらいしか使わないので、プラバンをお持ちでない方は、友達から切れ端をもらっても十分足ります。ただ、何かと重宝するので買っておくことをおすすめします。ばら売りしてくれる店もありますし、1枚でNゲージの車両改造だけなら10年以上は使えると思います。私など15年前に1枚買った0.5mmプラバンが、まだ半分以上残っています。
厚さ1.0mmプラバンを2mm強の幅の帯状に切り、長さ4mmでカットします。これを斜めにナイフで押し切って2本の支柱を作ります。 プラバンの厚みが、支柱の幅になります。車体側への取り付け面積をかせぐために、上側を少し広くしてありますが、あまり極端だと完成後に前から見たとき、「ヒゲダンス」のようになります。まあ細かいことは気にしないようにしましょう。 |
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今度は厚さ0.3mmプラバンから、ステップと取り付けベースを切り出します。 2mm幅の帯状に切り、それを端からカットしていきます。下段になる部分は幅2mm・奥行き1.5mm程度としました。中段は省略してもいいと思いますが、がんばる方は細めに切り出すのが良さそうです。 |
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支柱の下から、下段のステップを接着します。接着にはタミヤセメントなどのプラモデル用接着剤や、瞬間接着剤を使います。 中段を付ける方は、支柱の中間あたりに前から接着します。 |
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ベースの角にぴったり合わせて支柱を取り付けます。前側・外側ぎりぎりに寄せて接着します。 しっかり接着剤が固まったら、完成したステップをプラモデル用塗料(つや消し黒)で塗ります。接着面(上側)は塗らないほうがよいと思います。簡易的に作るときは黒マジックやプラモデル用ペイントマーカーでもよいと思います。 |
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塗料が乾いたら、デッキの裏側に両面テープや少量のゴム系接着剤で接着します。 取り付けはステップの支柱を端梁の裏にぴったり寄せ、外側は左右のカドにある小さな出っ張りの内側にくっつけます。前から見たとき、ステップの先端が車体の幅と大体揃うようにします。外側にはみ出してしまうと格好悪いです。 なお、先輪の動きを妨げないように注意します。 |
KATOのD51は先輪周りがちょっとさみしいのですが、ステップや排障器などはちょうどいいアクセントになります。全体にあっさりした模型なので、スノープローなどをドーンと設置すると、表現が重くなることがあるからです(逆にそれがいいという場合もありますが)。
写真のカプラー解放テコは、端梁に前から穴をあけ、KATOのC62のASSYパーツを差し込んでみたものです。少々味気ないですが今はこんな方法もあります。
工作の経験がないが、これからやってみたいという方は、予算があれば市販パーツを買ってそのまま取り付けてみるというだけでも、かなりの経験になります。勇気を奮って車体に穴を開けたり、適切な接着剤で接着したりしなければいけませんし、その中にも多くの問題が詰まっているからです。まっすぐ付かないし、指先は接着剤や塗料でめちゃくちゃになるし、あげくその手で車体をいじり回して接着剤の指紋が(以下省略)。
◆その後◆
2009年に発売された、D51 498 オリエントエクスプレス’88タイプでは、端梁のパーツが変更され、最初からステップが取り付けられました。共通部品「Z02-0142 D51エンドビーム」として別売りもされています。従来品のD51にも取り付けられるので、もしこのパーツが入手できれば最も簡単です。 |