2021.8.8
KATOのD51の従台車をC62に交換してD61風にしました。普通になさっている方も多いと思います。先日のC60の流れで安易に進めました。
1970年代の晩年の姿としたので土台はKATOのD51北海道形を使いました。いつかやろうと思って1両温存していました。
他に必要な部品はC62の従台車とナンバープレートです。市販のナンバープレートを新たに入手するのは現状難しいので、紙にプリンターで印刷などが現実的なところかと思います。
D61の外見上の一番の特徴は幅の狭い1桁ナンバープレートかと思います。D51の場合、幅が狭いプレートは普通なめくじに付いているものですからね。
私はD61 5号機としたため、テンダー台車も鋳鋼タイプに交換しました。D51 1次形やC57に使われているものです。参考にした1972年春の5号機はライト上につらら切りの追加がなく、台車以外はKATOのD51北海道形とほぼ同じスタイルで好都合でした。
KATOのD51北海道形は先輪のスポークが抜けていなかったので、スポーク先輪を用意しました。ついでに従輪もスポーク車輪(車軸短)を用意しました。この車輪のほうがC62の従台車の付属車輪よりシャフトが細いので、あとで従台車の取り付け高さを調整するときに具合がよかったです。
D51から従台車、ドローバー、キャブ下パーツを外しました。
このあと従台車を交換して動きや高さを調整し、次いでドローバーの調整、キャブ下パーツの加工の順で進めました。
ちょっと窮屈な感じになりますが、少しの加工でC62の従台車も何とか収まりました。
従台車取り付け部の後部の出っ張りが従台車の一部に当たるようなので、そこをカットしました。
C59→C60のときはこの左右にダイキャストの壁がありましたが、D51にはないのでプラ部分のカットだけで済みます。
キャブ下パーツの取り付け穴のうち、前方の1箇所(左右)が従台車に当たります。穴の部分を切り取りました。
そのままでは従台車の前方が動輪に当たって左右に動けないので、台車枠の前端を斜めにカットしました。実物のC61と似たような理由ですね。加工する前に車輪を外したほうが楽だと思います。
後部もドローバーに当たっているように見えて上から少し削りましたが、ドローバーの裏側は後ろが少し高くなっているのであまり関係なかったかもしれません。
C62の従台車をD51に付けると、従台車が少し下がってしまうようです。レールに載せると跳ね上げられて傾きます。
取り付けベロの先端は薄くて、ここを削って高さを調整するのも難しいので、ドライヤーで温めながら下側に曲げて少し低くしました。決して無理をしないように注意です。多少は柔軟性のある素材ですが、急いで力を入れすぎるとポッキリ折れたりしますからね。
車軸の細い従輪に替えたので、ここを多少下げても車軸に当たらず大丈夫です。
従台車の上側には主に3箇所の出っ張りがあります。当たりそうな箇所のドローバー側をわずかに削りました。特に前方です。
写真では中間付近もあまり考えずに削ってありますが、もともと前端より少し高くなっているため、そのままでも問題なかったかもしれません。
ドローバーが本当に従台車に持ち上げられていると、エンジン後部やテンダー前端が浮くことがあります。
C62の従台車はD51のキャブ下パーツに当たるので、台枠部分(写真の赤い部分)をニッパーとカッターで切り取りました。
A・Bの2箇所が残ります。Bの前方に伸びている配管はパーツの固定にも使われているので切り取らないようにします。
Aのドロダメはゴム系接着剤で接着しました。分離したので取り付け脚が1本になってしまい、くるくる回りやすいです。
Bのパーツは元の位置にはめ込みました。配管の一部と従台車後部の突起(バネ釣の上端)が引っかかりそうですが、配管の内側を斜めに削いだりして回避しました。従台車側を削ってもよいと思います。
公式側のパーツも台枠部分をカットしました。
C59→C60のときは後部の配管部分も切り込みましたが、そこは切らずに裏側を斜めに軽く削ぐ程度にしました。
その代わりこちら側は従台車の突起をカットしました。ギリギリですが大丈夫でした。R249までは普通に通過するのを確認しています。
この従台車は前後ともギリギリですね。それにNゲージは下廻りがガニマタなうえ曲線半径が小さいので、実物なら当たらない配管にも従台車が当たってしまいます。
D51の使わない付属ナンバープレートの文字部分をヤスって平らにし、土台としてはめ込みました。D61のナンバープレートはこれより狭いので左右が少しはみ出します。
はみ出す部分はそのままですが、なるべく密着するように接着しました。光の加減によって目だったり目立たなかったりです。
最後に銅色だった空気作用管を黒で塗りつぶして完成させました。KATOのD51北海道形の空気作用管は、銅色とはいえ抑えた表現にはなっていますが、この機の場合は真っ黒がよりよいと思いました(実物は塗装なのか汚れなのかわかりませんが)。 もちろんお好みによると思います。
KATOのD51北海道形は晩年の一般的な実機に対して私が持っていたイメージとかなり一致していたので、形態を改造・加工しようという気がほとんど起きませんでした。今もそのまま使っています。 実物に対するイメージは人それぞれですから私にとってはラッキーでした。
もちろん、それに戦時型ドームや舟底テンダーが混じったりすると改造は必須になりますけども、共通イメージとしては相当よく練られていると思います。