Nゲージ蒸気機関車>蒸機の工作>大阪窯業セメント E102号の組み立て(ワールド工芸)
この機関車は第2・第3動輪がギヤ連動です。第1動輪はロッド連動です。
2個の小ギヤに小ギヤ軸を通し、フレームにM1.4×2.5ネジで留めました。
ギヤが軽く回ることを確認しました。小ギヤ軸の平らな頭に万一バリがあると大ギヤが引っ掛かるので、念のため軽くヤスっておきました。
大ギヤに大ギヤ軸を通し、M1.4×4ネジで留めました。
大ギヤを指で回し、小ギヤが軽く回ることを確かめました。
左右のフレームを組み合わせるため、フレームの前後にスペーサー(メカステー)を取り付けました。
1. ワッシャー(H1-7)を挟みました。
2. メカステーをその上に置き、M1.4×2.5ネジでメカステーをフレームに留めました。
反対側(非公式側)のフレームを取り付けます。公式側のフレームとは、電気的に絶縁されている必要があります。
1. メカステーと非公式側のフレームの間に、絶縁ワッシャーを挟みました。
2. 表から絶縁ブッシュをはめ、ネジと絶縁されるようにし、M1.4×2.5ネジで非公式側フレームをメカステーに固定しました。
左右3箇所ずつの軸受けが平行になるよう注意が要ります。あとで動輪を付けてレールの上に置いてから、再度締め直しました。
軸受けの塗装をヤスリではがすため、いったん左右の車輪押さえをネジ留めしました。M1.4×1.5の短いネジです。
直径2.5mmの丸棒ヤスリを軸受けに差し込み、少しずつ塗料をはがしました。
模型店で売られているヤスリセットの丸ヤスリは、直径3mmのものが多く、2.5mmは見つけにくいような気がします。
万力でギヤ軸に動輪を圧入しました。
キットによっては、一緒にワッシャーやスペーサーを入れておく必要がありますが、このキットは不要です。
共用の輪心パーツと直径を合わせるため、車輪リングをはめました。
あらかじめ外周を軽くヤスってから黒に塗装し、指で軽くはめ、さらに万力で軽く圧入しました。
一度車輪押さえを外し、動輪をはめて再度取り付けました。
プラ製の輪心パーツは、説明書にあるとおり周囲を軽く平ヤスリで削り、中心の穴も2.5mmヤスリで広げてから、指だけでスッと差し込みました。
位相合わせが必要なので、はめ込みがきついよりは、ゆるいほうが確実にできると思います。緩いときは位相決めのあと、接着剤による固定が必要なので、気持ち的には何かイヤだったりしますが…。
第2・第3動輪はギヤ連動なので、クランクピンの穴を極力きちんと揃えます。反対側(非公式側)は90度先行させて同様に揃えます。
第1動輪はロッド連動です。第2・第3動輪と位相を合わせないと、走行時のうねりやムラ、集電不良の原因になってしまいます。
サイドロッドは3軸すべてにピン穴があるものと、片側のピンが省略されているものの2種が付属しています。
説明書の図で使われているのは3軸すべてに穴があるもので、こちらが標準かと思います。
ただ、位相合わせが難しいので、第1動輪ピンを省略したほうがスムーズに動くかもしれません。この場合第1動輪は完全にフリーとなり、第2・第3動輪と向きが揃わなくなりますが、第1動輪は手前のロッド類にほとんど隠れるので違和感はないかもしれません。
…あれ、よく見ると下の組のロッド、ピンが省略されているのは第1ではなく第3動輪ですね。それなら一応、すべての動輪がギヤかロッドのどちらかで連動することになりますね。
ひとまず、標準と思われる、3軸すべてにピン穴があるサイドロッドで組み立てました。
サイドロッドを第1・第3動輪にロッドピンで取り付けました。差し込みが固いので、あらかじめ、ドリルで輪心のピン穴をさらっておけばよいのでしょうが、いつも忘れてしまいます。
なお、輪心中央部にバリが残っているとサイドロッドが引っかかるので、削っておきます。
1. シリンダーブロックに付いているスライドバーを、サンドペーパーで磨いておきました。
2. シリンダーブロックをM1.4×1.5ネジで固定しました。
クロスヘッドとメインロッドはカシメ済みです。クロスヘッド上部の耳も折り曲げ済みです。
ピストン棒はサンドペーパーで軽く磨きました。メインロッドはわずかに車体内側に寄せるように曲げましたが、ほんのわずかです。
1. ピストン棒をシリンダーブロックに差し込みながら、クロスヘッドをスライドバーに通しました。
2. モーションプレート台座をM1.4×1.5ネジで留めました。
ラジアスロッドの先端をシリンダーブロック側に差し込み、後端はモーションプレート台座にM1.0ネジで留めました。
エキセントリックロッドとリターンクランクはカシメ済です。
しかし、ちょっと変です。油壷の向きがどちらも同じです(非公式側が2本という感じ)。たまにあるんですヨ…。
カシメを外して直すのは難しいので、公式側はあきらめて、油壷を削り落として使いました。
1. エキセントリックロッドの先端を穴に通しました。
2. リターンクランクのピンで、メインロッドとサイドロッドを第2動輪に留めました。
非公式側のリターンクランクピンが緩く、簡単に抜けてしまったので、ペンチで少し平らにつぶして対処しました。
曲線レールの上で転がりを確認し、回転ムラや引っ掛かりがないように調整しました。
うまくいったら反対側のロッドも取り付けます。
モーターには極性があるので、説明書を参考に向きを間違えないようにし、モーターベースにM1.4×1.5ネジで固定しました。
配線には金属用フラックスは使わず、電気配線用のヤニ入りハンダを使います。
1. モーターベースの突起の塗装をはがし、モーターの端子に当ててハンダ付けしました。
2. もう一方の端子にリード線をハンダ付け。リード線の両端は被覆を剥いて芯線を出しておきます。
3. リード線のもう一方の端に、ラグをハンダ付けしました。
モーターベースをM1.4×1.5mmネジでフレームに留めました。
公式側のフレームの端子に、配線のラグをM1.4×1.5ネジで留めました。
このネジの先端が、大ギヤ軸に触れそうなのでちょっと怖いのですが、ぎりぎり大丈夫のようです。触れると回転が引っ掛かるほか、電気的にショートすると思います。
ウォームギヤをモーター軸に差し込み、エポキシ接着剤で固定しました。
前後の位置は、大ギヤの中央あたりにしました。
噛み合わせの深さは歯の高さの半分ぐらいとなりました。ちょうどよいようです。
従台車を組み立てました。
1. 従台車に車輪をはめ、車輪押さえをはめました。車輪押さえの先端に小穴が開いているのが従台車用です。
2. M1.4×1.5ネジで車輪押さえを留めました。
1. L2カラーを取り付け穴の位置に置きました。
2. スプリングをカラーにかぶせました。今回、スプリングはカットせずにそのまま使いました。
3. 従台車をカラーに通し、ワッシャーA2-9を置きました。一部に穴の開いた突起があるので、後方に向けておきます。
4. M1.4×4ネジで留めました。説明書にはM1.4×2.5とありますが、それは先台車のもので、表記が逆になっているのだと思います。
1. 付属の0.2mmリン青銅線を、従台車の車輪押さえの穴に通しました。途中、ネジの頭を避けるように少し曲げました。
2. 先端をワッシャーA2-9の穴に通し、そこをハンダ付けしました。
説明書では、ハンダ付けするのは1の車輪押さえ側なのですが、うまくできず反対側を固定しました。一応役には立っているようです。
1. 先台車に車輪をはめ、車輪押さえをかぶせ、M1.4×1.5ネジで留めました。
2. 取り付け穴に段付きワッシャーをはめました。2個付属していますが、使うのは1個です。
3. M1.4×2.5ネジで留めました。
走行テストのあと、上廻りと合体する際に、先台車は一度取り外します。
これで動力ユニットは完成です。
まだ動きにぎこちなさがありますが、回転ムラや引っ掛かりがなく、あとで改善する種類のものなので、次に進みました。
側面の水タンクの内側に、付属のウェイトを接着しました。
ちょっと入れにくいのですが、ウェイトを水平にした状態で、ボディの左右をつないでいるブリッジの下をくぐらせ、そのまま横に移動しつつ縦に回転させて…という感じで入れ込みました(何書いているのかわからないかもしれません、すみません)。
モーターのリード線を挟まないように気をつけ、上下を合体しました。
1. 左右のステップの根元に上下を合体する穴があるので、M1.4×1.5ネジで留めました。
2. 前方は一度先台車を外し、フレーム前端の穴と缶台のネジ穴を合わせ、M1.4×2.5ネジで留めました。
最後にカプラーです。カプラーはキットに付属していません。
1. 前部カプラーは、Zゲージ用の#903または#905を用意します。キット付属のM1.2×3ネジで留めました。
2. 後部カプラーは#2001のショートシャンクです。こちらはカプラーに付属のM1.2ネジをカットして留めました。
以上で組み立ては終わりです。
最初に数分間走行させたあと、動輪軸受けを掃除し、少量のオイルをさしました。ここでぐんと動きがスムーズになりました。ポイントの低速通過も問題なく、走行音も静かです。
オイルは昨年日車Cタンクに特典で付いていたトーマオイルEXを使いました。
次にある程度の長時間、時々向きを変えながらエンドレスを周回させ、再度動輪軸受けを掃除しました。オイルをさしなおして、ギヤにも少々のグリスを付けました。
あっちこっち曲がってしまいましたができあがりました。
大きなサイドタンクを備え、中央から後方にかけては重々しさもありますが、前方は軽快で足が速そうに見え、印象的なスタイルだと思いました。
大きさはC12よりも少し小さいぐらいです。
C12(KATO)
大阪窯業セメントE102(ワールド工芸)
今回組み立てたキットです。
汽車会社35t 1C1タンク(ワールド工芸)
全体の部品構成がわかってしまえば、組み立てそのものはさほど難しくありません。うまくできるかどうかはまた別でして。
付属していた、片側のピンを省略したサイドロッドのほうも試してみたいです。より簡単にできるかどうか…。
付記:それをやってみました。付属していたもう1セットのサイドロッドに交換してみました。
この場合、第3動輪ピンがダミーとなり、第2・第3動輪がギヤ連動、第1動輪は第2動輪とのロッド連動になります。
外見はそれほど変わりませんでしたが、私の作例の場合、走りは標準のサイドロッドのほうが滑らかでした。微妙なものですね。もとに戻して走らせています。