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洗浄→乾燥→プライマー(中1日)→黒塗装の順で進めました。特にこの機関車固有の作業はありません。 ナンバープレートの右にあるのはモーターカバーです。私はキャブの扉を閉じたため、モーターは外からほとんど見えず、結局使いませんでした。 |
動力部の組み立てです。説明書にきちんと手順が書かれているため、それに沿って進めるだけです。
(※注:2014年以降のバリエーションでは、下廻りの組み立て手順の文言は説明書からカットされています)
今回は動力が分解可能な普通の作りになっていたため、気分的にも楽でした。
ウォームホイール(大ギヤ)から、小ギヤをひとつ挟んで、駆動軸のギヤに伝達する構造です。
今までは、ネジが緩まないように瞬間接着剤などで緩み止めをしましたが、このキットは分解修理が自由なのでそれはしませんでした。 |
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大ギヤに大ギヤ軸を通し、ネジ止めしました。 |
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ギヤを取り付けた車輪座を、ベースプレートにネジ留めしました。 |
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次は反対側の、ギヤが付いていないほうの車輪座を取り付けました。こちらはベースプレートと電気的に接触しないように絶縁します。
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車輪を入れる前ですが、左右の車輪押さえをいったん取り付け、底のネジ穴にネジ留めしました。 |
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軸受けに2.5mmのリーマーやヤスリを通し、上部・左右側面の塗料を丁寧に擦り取るように磨きます。リーマーを片側から通して指先で回し、軸受けの上部→前縁→後縁の順に意識して軽く磨き、次には反対側から通して同じことをやりました。 この作業は下手にやると調子が悪くなる恐れもあるので、あえて何もしない(軽くペーパーがけで整える程度)という方法もあります。その場合、塗装前に軸受けをマスキングしておきます。 |
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車輪にはワッシャーを通します。厚さの違う2種が付属しているので、薄いほうを使います。片面がエッチングされて薄くなっているのですぐわかります。 |
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今回はあとで車輪を取り外せる構造なので、車輪の圧入も軸穴に差し込んだ状態ではなく、単独で行えます。
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そのように構成した車輪を万力に挟み、滑り落ちない程度に軽く圧入しました。 |
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ワッシャーが正しい位置にあるかどうかを時々確認し、ずれていたらピンセットで直しながら少しずつ圧入しました。ギヤと金属の車軸の間に挟まってしまうと厄介です。 |
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金属の車軸と、中央のギヤの間に隙間がなくなったら圧入完了です。 万力がなくてもモンキーレンチで代用できるかと考えましたが、手持ちのものは先端が平行ではなく、厳しそうでした。 |
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車輪押さえを外した軸受けに車輪をはめ込み、ギヤを噛み合わせます。ワッシャーは車輪座の外側に挟まるようにします。 |
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外しておいた車輪押さえをもう一度取り付けてネジ留めします。 もしも車輪と車輪押さえの間に隙間が少なく、ワッシャーが邪魔になるときは、左右の車輪座のネジを緩めて内側に寄せるようにし、間隔を狭くしてみます。 |
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これで車輪の取り付けは完了です。 |
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レールの上で転がして、軽く動くか確かめます。大丈夫です。 |
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モーター軸の先端のほうに、ごく少量のエポキシ系接着剤を付け、ウォームギヤを通して接着しました。 説明書には、モーターの後端からウォームの前端まで約19mmになるように取り付けるとありますが、本当に19mmではギヤとモーターの間隔が非常に狭くなります。
はみ出した接着剤が回りこむ恐れがあるので、無理せず間隔を開けておいたほうがよいと思います。 |
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この状態でレールに乗せて走らせてみます。 幸い一発でうまく動いたので、車体を載せてみたところ、うんともすんとも言わなくなってしまいました。 |
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これじゃ回らんわ(笑)。 |
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格好は悪いですが修理しました。放っておいても直るわけではないし…。 |
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次は輪心をはめます。 |
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クランクピンの穴も、指示どおり1.0mmドリルでさらいました。 |
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輪心をはめ込みますが、きついときに無理をすると車軸を曲げる恐れがあるので、削り直したりして慎重にやります。緩いぶんには問題ありません(接着剤併用)。 ギヤのどれかの歯の位置を目安にして輪心のクランクピンの位置を決め、前後の動輪の向きが揃うようにします。 |
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非公式側は、公式側に比べて90度先行した位置になります。90度というのは多少ずれても構いませんが、前後の動輪の位相はなるべくきちんと合わせないと、とたんに動きが悪くなります。 |
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クロスヘッドをスライドバーとシリンダーブロックに通し、スムーズに往復するかを確認しておきます。 |
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クランクピンの干渉を避けるなどの目的で、メインロッドを曲げておくことがよく行われますが、このキットの場合はロッドの曲げ調整は必要ないようです。妥当なクリアランスが確保されているので、そのまま取り付ければ大丈夫でした。 |
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リターンクランクは、前方に5度傾斜させるよう指示がありますが、私が持っている同機の写真では、後ろ側に傾斜していました。ただ指示どおりに取り付けました。 |
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組み立てた様子を斜め上から見たところです。この状態で走らせてみます。 |
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非公式側も同様に組み立てます。90度先行しているので写真のようになりますが、実際の組み立ては、ウォームギヤを指で回して動輪を回転させ、組み立てやすい角度で行えばOKです。 ちなみにウォームを指で回して途中で引っかかったときは、良くないことが起きているので、それ以上無理に回さずに原因を調べます。無理に回すとロッドがねじれて変に絡んだり、輪心の位相がずれたりすることがあります。 |
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最終的なクリアランスはこんな感じになりました。 |
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上廻りを前後2本のネジで取り付けます。 このあと前後にマグネ・マティックカプラーNo.2001をネジ留めします。珍しく、ロングシャンクを使うよう指示されていますが、後部はロングシャンクだと出っ張りすぎるような気がします。前方をロング、後方をショートとしました。 |
組み立ては、手順さえわかればそれほど難しくはありません。本格的な普通のキットです。
偶然もあるかもしれませんが、走りは良かったです。ろくに調整せずとも一発で滑らかに走りました。安定していて危なっかしさがありません。
走らせているうちに軸が泣いてきたので、軸受けにごく少量注油しました。分解できる構造なので、もしそのうち不調をきたしても簡単にメンテできます。
トーマモデルワークスのコッペルと並べると、こんな感じです。
KATOのC56と並べるとこんな感じ。
レイアウトにもすぐ馴染んでくれます。
(おわり)
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