Nゲージ蒸気機関車2010年のメモ>2010.6.21(ZゲージD51をProZのレイアウトに)

ZゲージD51をProZのレイアウトに

ProZジオラマコース

2010.6.21

東京マルイのZゲージ「ProZ」では、完成レイアウトのことを「ジオラマコース」といいます。鉄道模型に馴染んでいる方なら何だか違和感のある言葉だと思いますが、商品名なので…。

さて、今はこの小さなZゲージにもD51蒸気機関車が発売されています。それも天賞堂の発売です。ただこのD51の最小半径は195mmなので、ProZのレイアウトでは公式には走れません。ProZのレイアウトの最小半径は145mmしかなく、コントローラーも常点灯の専用品です。


完成ジオラマコース

しかしせっかくのD51、この楽しげな完成レイアウト(適度にオモチャっぽいところがよい)で活躍できればどんなによいでしょう。
実はD51にも個体差があり、結構走れるものもあります。ただし単機ではスリップしがちなので、重連とします。

天賞堂のD51は価格もリーズナブルで、税込で1万円を切っています。NゲージのマイクロエースのD51よりも安いほどです。
Nゲージに比べれば圧倒的にユーザーが少ないはずのZゲージで、この値段が打ち出せるのは驚きです。

基本セット+増設コースC

これは幅640mmの基本セットに、幅485mmの増設コースを接続したものです。奥行きは400mmです。
3枚のプレートの接続部に段差ができるとアウツなので、上から下から押してなるべく平らにしておきます。

本当に使用するD51によって違うのですが、単機で特に脱線やスリップのトラブルを起こしやすいのは、私の手持ちの品ではこの5箇所でした(2と5は実際は同じ箇所)。
カーブの前後や勾配との複合、そして最大の難関はトンネル内にある平面クロスです。

お約束ですが、製品を正しく使いたい方はまねしないでください。

出発進行

最初に買った半流線型は第1コーナーですでに脱線したのですが、ここで使った2個体はその程度では平気なのでペアを組ませました。ちなみに長工式と鷹取式です。
テンダーモーターなので、キャブ内をシャフトが貫通しています。それを急カーブで使うとたいへん無理がかかっているはずですが、頑張ってもらいます。

出発進行

まずは手前の直線から時計回りにスタートします。
客車は20系の6両編成です。ProZは常点灯コントローラーなので、室内灯もきれいに点灯します。

このD51には「一般的なNゲージ用のパワーパック」が指定されています。しかし、ここでは構わずProZ専用の常点灯コントローラーを使っています。別に出発直後にD51が爆発したりはしません。ちゃんと走り、ライトも普通の明るさで点灯します。

長時間使うとどうなるのかはわかりません。一定時間使ったらそれ以上の時間休ませるとか、モーターの部分が温かくなったら止めるとか、常識的な扱い方はしておきます。指定以外の使い方をして壊すと(まま、ある)結構むなしいです。

第1ポイント

第1ポイント、最初の難関です。
曲線から直線に移るところで、特に難関には見えませんが、D51の一部にここで空転してしまうものがありました。

しかし、そこは重連のパワーで難なく乗り切ります。

鉄橋を渡る

第2ポイントに向かう途中の鉄橋です。なかなかよい眺めです。

若干の上り勾配なので単機では空転することもありますが、やはり重連で乗り切ります。

第2ポイント

ここが最大にして最凶の難関である第2ポイントです。急な平面クロスです。本来はトンネルの中にあります。
プラスアップの485系などもここで必ず脱線します(まあ、あれはカプラーなど車両側の原因が大きいです)。

単機では途中でつっかえてしまったり、無理に手で押すと脱線したりしますが、重連で押し切れば通過できます。脱線を恐れてビビっていると、途中で止まって動けなくなります。

第3ポイント

ここから内側に入り、第3ポイントの145Rに突入します。指定最小半径より50mm小さい心臓破りですが、何とか走ってくれます。
セブンイレブンが小さいのか機関車が大きいのか、ちょっと不思議な光景。

なお、ProZ純正のEF65は半径120mm以下でも通過できるそうです。すごいですね。

第4ポイント

そのままぐるっと回って、今度は湖の手前を走ります。
向こうの鉄橋とは勾配が逆で、湖の中央付近で一番低くなっています。最下部からの上り勾配が第4ポイントで、この急なS字カーブを回りながらよじ登っていく必要があります。
ここはあまり速度が遅いと空転してしまうので、スロットルを開けていきます。

なおこの部分の増設プレートは、180度回して前後を逆にしてもセットできます。よって湖と鉄橋をレイアウトの手前側に置くこともできます。

第5ポイント

その先はまたあの平面クロスです。「こっちへおいでよ」と脱線を誘ってます。イヤです(笑)。
無事に通過すれば外周コースに戻り、そのまま上り勾配になります。

クロスで止まってしまったときに無理につついて押し出そうとすると、大脱線になってしまってとても面倒です。

無事完走

1周終わり

クロスを通過できれば、トンネルを抜けて1周完了です。

ここで使った2両のD51は非常によくがんばってくれまして、手放しでも割と安心して見ていられますが、それでも20周に1周くらいは平面クロスで引っかかってしまいます。
別売りの直線線路で、クロス部分を平行の直線に置き換えることができるので(内外周が分離)、どうしてもダメならそうやってクロスを廃止する方法もあります。

Zゲージはあまりに小さいうえ、日本型の種類もNゲージに比べればずっと少ないので、興味を持つ方はそれほどいないかもしれません。
けれどもまるでNゲージの黎明期を見ているような気もして、ちょっと注目はしています。

車両模型として楽しむより、広い風景の中を走っている列車そのものを、遠方からゆったり眺めるのがお好きな方に適しているように思います。
ロクハンから予定されているC62は、このレイアウトを走れるのでしょうか。


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