キットそのものは標準的なものです。ただ微妙にハマっているような気がするので少々ご紹介。
別に難しいところはなく、普通どおり組み立てました。 ナンバーは25・26・28・29・31・33〜36が付属しており、シンダー除けとデフ、前面ヘッドマーク掛けなどの形状違いをパーツ選択で表現できるようになっています。 キットの名称どおり25号機のナンバーを付けようと思いましたが、25号機は矢印のヘッドマーク掛けが上下に長いので、写真のパーツ(給水温め器前面)ではなく付属の別パーツを使うように書かれています。 |
しかしその25号機用の給水温め器前面が、指定された板に見当たりません。 |
何かの指定間違いで、本来そんなパーツは付属していないんだろうなと考え、気にせず組み立てようとしました。
念のため説明書のパーツ図をよく見てみますと。
なんと説明書の部品図には、ちゃんとそのパーツが製図されているではないですか(笑)。 |
一応、「七度探して人を疑え」とか言うもので、他の板も再度探しなおしましたが、どうもないようです。
メーカーに「部品が入っていませんでした」と相談したところで、実際エッチングされていなければそもそもないですよね。こういうのも欠品って言うのでしょうか(笑)。
逆に、おまけ?もありました。 |
なおC62は同社からいくつも発売されてきたので、キットそのものはかなり熟成されています。配管もほとんどがエッチング抜きされているので、線材を曲げることなくどんどん組み立てることができます。 数本の太いパイプだけ真鍮線を曲げるものがありますが、それもエッチング板にガイドの型抜きがあるので、それほど苦労せずに作れます。
でもKATOのC62山陽線仕様がかつての予告どおりに出ていたら、登場しなかったキットかもしれません。
テンダーの造りは昨年のC57 4次型のリニューアルのあたりから少しずつ変わっています。まだ試行錯誤があるようで、今回も少し変わっています。
プレス曲げされたテンダー本体のほかに、一見外板に見えるフチ付きの薄板がついています。 |
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フチの部分をガイドにして、内側からぴったり重ねてクリップで留め、裏側の丸穴にハンダを流します。 テンダー本体は厚めの板でしっかり作られているので、昔のキットのように外板が(実物どおり?)デコボコになってしまう恐れはほとんどありません。 |
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そのままではフチの部分が外板から少し引っ込んでいますが、この上に別パーツのフチを重ねます。 |
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フチの部分をぴったり重ねてクリップで留め、上端の合わせ目をハンダ付けします。 ハンダがテンダー本体の表面まで流れてしまうと修正が大変なので、少量のハンダで慎重に付けます。 |
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あとは上端をヤスリで整えてやれば終わりです。 |
今年から採用されている、所謂「高精度ギア」のC62版です。
しかし、組み立て方が低精度だったため(笑)、最初は調子がいまいちよくありませんでした。
原因はモーターが前後に少し傾いていたため、前後のウォームの噛み合わせの深さが不適切だったことでした。
まあ25号機だと思って買ったら25号機の部品がなかったという謎のキットなので(笑)、一度はこれでもいいかと思いましたが、翌日考え直してきちんと調整しました。
大変スムーズに走るようになりました。これで「高精度ギア」の機関車の組み立ては3両目ですが、スムーズに動かすためのカギは全部ここでした。
これが最終的な噛み合わせです。 |
私の組み方では、ウォーム軸とモーター軸がまっすぐになっていないようで、微妙にウォームの先端が振れているのだと思います。
それでウォームの噛み合わせが深すぎると、特定の角度でギヤ同士が強く当たって「グイン グイン グイン…」というようなムラのある走りになり、音も振動も大きくなります。適切な噛み合わせなら、ウォームとウォームホイールの隙間によって、その振れが吸収されているのではないかと。
バルブギヤも最新のものに変更されているので、加減リンクとエキセントリックロッドが結ばれています。
この25号機のキットのシリンダー側面は垂直なものです。同時に発売されている15号機のキットは、シリンダー側面上方が外側に傾斜しています。
ATSの付いていないものにしました。あっさりした外観にするため、空気作用管も黒塗りにしました。
私はこのへんに明確なポリシーはなく、そのつど決めています。オプションパーツの取り付けもそうなので、しばしば「これが付いているのにこれがない」という状態になってしまいます。
25号機のナンバーはもっと下に付けたいのですが、煙室扉にナンバーの土台がプレスされているので、ちょっと苦労しそうです。
しかし、模型を組んでいるだけで翌日筋肉痛になったり、手先がぶるぶる震えてハンダごてがあらぬところに命中したりと珍事が増えました(ただ、そのため偶然うまく付くことも)。