Nゲージ蒸気機関車2012年のメモ>2012.1.3

C62東海道形に新動力を

東海道形の動力も最初は感動したもので、普段平坦線で使うぶんには不都合も感じませんが、新動力も魅力があるので組み込んでみました。


いずれ、東海道形も新動力で再生産されるに違いない。だから新動力は旧ボディに大きさを合わせて作っているはずだ、
…と思っていたのですが結構違います。

加工

機関部ボディとテンダーは東海道形を使い、動力ユニットは北海道形を使いました。
シリンダーも北海道形なので、黒塗装のツヤが違います。しかし上下でこの程度の違いなら、組み合わせても違和感がないことが経験上わかっているので、塗り直しはしていません。

前方仕切りの位置 ランボードを外してボイラーだけ取り付けようとしても、うまくはまりません。よく見ると前端の仕切りの位置が違い、新動力がつっかえます。
動力前方の切削 どこを削り合わせるかですが、ボディ側を削ると前デッキと組み合わせにくくなるので、動力側を削りました。上方の出っ張りを平ヤスリで削りました。手持ち作業で3分とかかりません。
切削の様子 あとで、動力ブロック先端部もつっかえることがわかり切削。またボイラー前方仕切りの下部も、少し切り上げないとはまりませんでした。こんなところまで形が違っています。
ランボードの違い ランボードも違います。耐寒設備の有無のような外見上の違いはもちろんですが、動力ブロックの形状が違うためにはまりません。同じ形になるように赤色の部分をカットしました。
ランボードの切削後

色々な角度から切削調整が必要でした。空気タンク内側も少し削っています。きちんとはまらないと、ランボードが曲がったりします。

これで大丈夫かな?

前面パーツの違い ところが前デッキも違っています。デフ内側のランボード部や、傾斜部下側をあちこち削る必要があります。加工中にデフの上部の細いステーを折らないよう神経を使います。
前面パーツの切削

ナイフと彫刻刀で削ったところ。あと、給水温め器の前面パネルの足が内側に出っ張っているので、そこもカットします。

これで終わりかな?

ライトレンズの加工

いえいえ。ライトレンズの通るダイキャストブロックの穴が小さくなっているため、そのままではライトが付きません。仕方がないので元のレンズを左右から削って細くしました。
なお、ライトの明るさは元の東海道形よりだいぶ明るくなります(基板も光源の位置も東海道形とは違いますので)

これで終わりかな?

煙室扉のツメ

甘い。煙室扉のツメの長さが違っていて、扉がつっかえてしまいます。仕方なく先端を同じぐらいまで削りました。

今度こそ大丈夫!

キャブ下部

とんでもない。カーブで必ず脱線します。そう、ドローバーの形状が変わっているので、キャブ下の支持板を削らないとカーブでぶつかるのでした…。

ようやく完成しました。

交換完了

実はまだ、煙突が少し浮いているのですが、もう面倒くさくてそのままにしています。
なお煙突は東海道形ですが、内部の遮光器は北海道形を使います。東海道形の遮光器は直径が大きくて、新動力には合いません。

蒸機の動力を新動力にリニューアルするというのが、どんなに大変なことか少しわかりました。ものにもよるでしょうが、何から何まで設計を見直す必要があるのですね。こんなに多数の寸法が調整されていようとは夢にも思いませんでした。

これの種車は、以前なんちゃって3号機にしたもの(→最小限のC62ニセコ)です。
本当に3号機が市販され、役目を終えたので元に戻しました。完全に元に戻せるように作ってあったのでよかったです。


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