Nゲージ蒸気機関車2012年のメモ>2012.1.15

チビロコの動力化

チビロコ

2012.1.15

一昨年、他力本願に「チビロコを動力化された方は教えてください」などと書いたところ、すかさずバラックモデル様が試してくださったものです(ありがとうございました)。私もようやくやってみました。基本的に同一の方法ですので、この記事にオリジナリティはまったくありません。
手持ちの部品で行なったのと、私の技量的な問題で、結果的に細部が異なっているにすぎません。


チビロコの加工

本体の分解
[1] チビロコは黒に筆塗りしたものがあったので、それをばらしました。
モーターは余っていたワールド工芸の直径6mmの品で、B20などに使われているのと同じです。
使用した台車
[2] ウォームとウォームホイールは、古いKATOの部品ケースに入っていた交換用台車から取り出しました。時代的に、旧キハ82系あたりではないかと思います。 これが良かったからではなく、余っていたから使ったという程度です。
ギヤの取り付け
[3] ウォームホイールは、穴を1.0mm→1.2mm→1.5mmの順に広げ、両側をカットして車軸にはめ込みました。
車輪はシャフトをヤットコで挟んで引き抜き、ギヤを入れてから元通りに組み付けました。このとき左右の位相(90度)がずれると走行に影響します。
ウォームギヤの取り付け
[4] モーター軸は0.8mm、ウォームの穴は1.5mmでした。外径1.5mm・内径1.0mmのパイプに、外径1.0mm・内径0.8mmのパイプを差し込んで直径を合わせました。
私はモーター交換をたまにやるので、こういうパイプは模型店や東急ハンズなどで、見つけ次第買っておいています。
フレームの加工
[5] フレームは、ギヤが当たる部分をえぐるように削り取りました。夜になり、音の出る電動工具が使えなくなったため、一度中断です(手持ちのヤスリでも、ゴリゴリと長時間続くので結構耳障り)。
集電板とモーター
[6] 集電板は、余っていたBトレ動力のものを適当に切り継ぎ、上からフランジに当てることにしました。後端は赤線のように曲げて、床板の上に出し、モーターのリード線と接触させました。
モーターはアクリル板に固定し、リード線は下側に出しました。
集電板とモーターの取り付け
[7] 集電板とモーターを取り付けたところ。床板下部から差し込んだ1.4mmネジで、モーターの板に開けた穴にネジ留めしました。モーターを前後に動かして噛み合わせの調整ができるよう、床側の穴は少し長円形にしてあります。
上下の組み合わせ
[8] 床板もギヤの当たる部分を切り取りました(私はウォームの部分で分断しました)。 留めネジは2mmネジを使いました。ギヤに当たる部分のネジ山を削り取り、C形に切ったプラワッシャで少し浮かせました。なおギヤがもっと大きければ(そのほうがいいと思いますが)、同じ場所では留められません。

完成

機関車にはまったく補重していませんが、トラを3〜4両牽いてもスリップせずに走りました。
ワムだとユーレイ方式でも実用的ですが、空荷のトラとなると動力貨車を作るのも難しいです。この場合ちゃんと機関車が駆動するのは有意義です。

完成

走行中

動画サイトなどで公開されている色々なご作例に比べるとまだまだな感じですが、最初から結構ゆっくり走れるものになり、当初の想像より快適でした。

写真ではよくわからないので低レベルな動画を用意しました。
ひどく汚いうえに容量も大きいです。WindowsXPのメディアプレイヤーではお情けで再生してくれましたが、再生ソフトによっては途中で瞬間ストップするものなどもありました。
うまく再生できなかったらごめんなさい(真面目に、大したものではありません)。

チビロコ動力化 低レベル動画 (MPEG1・1.81MB)
※ダウンロードせずに直接再生すると、途中で終わることがありますが、様子は十分わかります。

あとひとつ課題があります。それはモーターの固定方法です。軟質プラの床板を上下から挟むようにネジ留めしていますが、長時間走行させていると振動で微妙にずれることがあるようです。

組み立て調整中、自分が過去に組み立てた失敗キットと同じような走行状態になったこともあり、あれはこういう理由だったのだなと今頃気付いたりもしました。

改めて感じたのは連動の威力です。
製作中、第二動輪だけのFR状態では単機でも空転していましたが、サイドロッドを付けて4WD化されると、それだけで何両も牽けるようになりました。
Nゲージのロッド連動には難しさもありますが、しっかり効いています。


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