講談社から発売が開始されたパートワーク「週刊SL鉄道模型」のレイアウトを参考に、一般のレールで900×600mmのパネルに敷けるものを真似てみました。
C57、C62、D51といったメジャーなテンダー機も走れるように、最小半径を243mmとしました。
原形のレイアウトは600×450mmというコンパクトなもので、小形ポイントと専用小形ターンテーブルを利用して魅力的な風景を作っています。
この大きさなら、使わないときに壁に引っ掛けておくこともできます。
ぜひ買ってみたいものですが、全巻揃うのがあまりにも遠いので私にはムリです。恥ずかしい話ですが、長期的な展望が必要な作業がほとんどできません。
さて、ミニカーブではない通常系列のファイントラックでも、ある程度の場所があれば似た形に作れます。
条件は下記のとおりとしてみました。
原形レイアウトでは、右下のカーブからの分岐がグレーの破線のようになっていますが、奥行きが足りず、カーブを抜けてから分岐するようにしました。 本線の上下からターンテーブルに接続する赤線の部分は、ギャップジョイナーを使って絶縁しています。両ギャップレールを使うと場所的に苦しいためです。 |
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実際に設置したところです。ターンテーブルの3本の分岐線の一番上のみ、少し曲げて図より延長しています(こうすれば複線機関庫も置けます)。 配線をまとめたかったのでフィーダーは左側に付けましたが、これではポイントの切り替えの順番を考えないと通電しなくなり、運転しにくいです。図のように右側に付けるのがよいです。 ホームは右下の引き込み線に沿って1本、ターンテーブルの手前に1本の2つあります。ただ有効長はかなり短いので、使える車両は原形レイアウトと同様で2軸貨車数両分です。 |
ちなみにこれは右下の曲線と分岐をなるべく原形に近くした例です。手前の駅の引き込み線がパネルからはみ出してしまいます。引き込み線を下側に分岐させずに、まっすぐ右に伸ばせばレール自体は収まります(ストラクチャー等の配置は多少変わります)。 |
[1] 右下から出発したC11の貨物列車は、本線を時計回りに何度か周回し、最後に内側に分岐して終点に停まります。 |
[2] 機関車を切り離し、ターンテーブルで方向転換します。 |
[3] そのままバックし、本線を利用して機回しします。 |
[4] 駅に停まっている列車の反対側に連結します。これで元来た方向に戻っていくことができます。 |
[5] ここに列車を留置したまま、もう一つの列車を走らせることもできます。気動車をターンテーブルに乗せ、転回して上側から本線に進入します。 |
[6] そのまま本線を周回して運転し、終わったらまた上部の分岐から場内に戻します。 |
[7] 今度は貨物列車を本線に出し、何度か周回させて運転します。 |
[8] 最後に右下の駅に到着して運転終了です。 |
このように2列車を交互に運転することができますが、ターンテーブルの周囲に機関車をいくつも置き、ひとつの列車に交代で連結して運転することもできます。ターンテーブル近くの駅のところに解放ランプを置くと便利です。
スペースに余裕があるので、3線の扇形機関庫を置くこともできます。
ある程度の大きさの蒸気機関車は、プラ量産品でも最小半径249mm以上、または280mm以上が指定されています。
ただ、単純なエンドレスであれば半径243mmでも通過できることが結構あります。
これはメーカーの保証外ですから、うまく走れなくても仕方ありません。
トミックス C57 1号機とやまぐち号。全体で4〜5両であれば、このサイズのレイアウトでもそれほどおかしくありません。ただし引き込み線に列車全体を入れるのは無理です。 |
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KATO C62 2+C62 3と急行ニセコ。 |
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KATO D51 498と12系です。 |
私の手持ちの品では大型機関車もうまくいきましたが、あくまでメーカー保証外なので、走らなかったらあきらめるだけです。
この原形レイアウト(週刊SL鉄道模型)は、ターンテーブルから本線への連絡が2箇所あるのが目から鱗の工夫でした。
これにより、ターンテーブルを介して機回しができるという面白さがあります。
KATOのユニトラックには現在専用のターンテーブルがありませんが、今年のカタログにて新しいターンテーブルが予告されているので、大きさによっては似たレイアウトを組めそうです。ただ本線はR249かR216となります。R249ではスペース的に少々苦しく、R216では通過できる機関車がもっと少なくなってしまいます。ユニトラックの場合はもっとゆったりしたスペースで組んだほうがよいかもしれません。