Nゲージ蒸気機関車2014年のメモ>2014.5.14/2021.1.3

ナックルカプラーの自動解放調整

KATOのナックルカプラーは、トリップピンを付けることで自動解放ができますが、マグネ・マティックカプラーに比べると調整が難しく、うまくいかないことがあります。
普段やっていることを少しメモしておきます。


はじめに、カプラーポケットの中でストレスなく首を振るように、バネや摺り合わせ部分、トリップピンなどを入念に調整しておくのは言うまでもありません。
また、相手側のカプラーもよく調整されていなければ意味がありません。

うまく抜けない場合

それでも、うまく解放できないことがあります。

アンカプラー上で互いのカプラーが外側に開くときに、うまく相手のカプラーが抜けてくれず、引っかかったまま相手側に持っていかれてしまうことがあります。
さらにトリップピンの角度が悪いと、トリップピンがマグネットの反対側の極に吸引されてしまい、まず解放できません。

ナックルカプラーでの自動解放は、相手側もナックルカプラーであることが原則ですが、私は客車側はマグネ・マティックがほとんどなので、この組み合わせばかりです。

カプラーの調整

最初にトリップピンの高さ・角度ともよく調整します。特に遅延解放させるときは大きく首を振る必要があるので、トリップピンを外側に向けすぎないようにします(あまり正面寄りにすると逆側に吸引されてしまうことがあります)。

上のように相手側のカプラーが引っかかって抜けないのが原因のときは、思い切ってヤットコなどでリップシャンクの部分を外側に開くように曲げてみます。自然解放するようなら少し戻します。曲げすぎると折れます。
また、マグネ・マティックカプラーの角が当たる内側を少し削って広げたりします。

確認しているのは相手がマグネ・マティックカプラーの場合のみです。削りすぎると、線路状態や動力車の状態によっては、自然解放しやすくなることがあるようなのでご注意。メーカーが色々研究のうえ、現在の形状になっていると考えられますので。

薄く油を塗ってみることもありましたが、当然相手側のカプラーにも油が付くため、あまり快適ではありません。しなくても十分調整可能です。

解放の様子

うまくいけば、アンカプラー上で停止し、少しバックして緩めるだけで互いに離れます。

リップシャンクをいくら調整しても解放しない場合、原因は相手のカプラーの引っ掛かりではないと思うので、さらに別の原因を探すか(トリップピンの角度がいつの間にか変わっていたり)、マグネ・マティックカプラーに交換してしまったほうが簡単かと思います。
それがしにくい機関車があるのでがんばったりするわけですが…。マグネ・マティックに比べて簡単だからナックルカプラーを使うのではなく、マグネ・マティックに交換しにくい車両だからナックルカプラーを使っているというものです。

2021.1.3 追記

最近の機関車のカプラーポケットには色々なものがあり、少しずつ微妙に違っています。場合により、さらに次の調整もすることがあります。

・車両にカプラーポケットをはめると動きが悪くなるときは、カプラー上面を軽くヤスる。

・バネの押しがやや強く、リップシャンクが開きにくいことがある。バネを1巻か2巻カットしてみる。★注:大変微妙。
 また、バネにも個体差があるので、短めのバネに替えてみる。

・リップシャンクの根元、バネが当たるところを少し削ってみる。
 →リップが開こうとしても、バネに押されて開きにくいのを改善する。

・狭いカプラーポケット内でカプラーが動きやすいよう、カプラー周囲の角を少し落としてみる。

・最後にもう一度、トリップピンの調整。★注:角度も大変微妙。少しずれただけで、ベストかワーストかになり得る。

最終的にはすべて、マグネ・マティックカプラーに比べ何ら問題のない動作になっています(私が気づく範囲ではありますが)。


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