最近KATOは9mmゲージのD51を猛烈に発売していまして嬉しい限りですが、以前発売された16.5mmのD51は今の年度版カタログに一度も登場していません。
9mm中心の私はふだんあまり使わないので、ちょっと引っ張り出してみました。
2015.1.31
ATS未装備のあっさりした姿です。
発売は2001年、38,900円の低価格製品でしたが、外観はこのとおりでなかなか格好いいのです。
次の3枚の写真はクリックすると拡大します。
テンダー車輪も含め、もちろんスポークはすべて抜けています。
黒色車輪で動輪輪心はガンメタ色ですが、ロッド類は銀色でした。
配管類はごく基本的なものだけモールドされています。あとはご自由に工作してくださいという具合に見えます。
ちょっと非公式側のデフの手すりを折っちゃったんですよね…。一体モールドなので折ってしまうと真鍮線などに取り替えるか、ボディー交換修理になってしまいます。
もう1両買ったのでそちらは厳重に温存しています。
ボイラー上もあっさりしたもので、9mmのD51旧製品を大きくしてシャープに仕上げたというような印象を受けました。
当時から少々玩具的に見えたのは別パーツの空気作用管です。でも16.5mmゲージのプラ製品の空気作用管はこんな感じのものが結構あります。ないほうが感じ良く見えるような気もしましたが、気になる人は取り去って作り変えてしまうのでしょうね。
実際のサイズ比ではこんな感じです。
従台車は9mmの旧製品と同様、後部台枠と一緒に首を振る方式です。
最小通過半径は550mmとなっています。
ピストン尻棒は、先台車の動きに応じて外側にスライドするようになっています。
写真左と右を比べると、ピストン尻棒の位置が変わっているのがわかります。
なお前部カプラーはそのまま連結もできますが、重連用には座のパーツを外して、可動範囲を広げることができます。
KATOの初回作のC56ではキャブ内にモーターが詰まっていましたが、D51ではキャブ内が空いているためにバックプレートもあります。
バックプレートのモールドはかなり単純です。それも中途半端に作りかけてやめたように見え、何らかの事情で製作が打ち切られたのかも、などと邪推してしまいます。もっともテンダーは永久連結なので外からはほとんど見えません。
ちなみにこちらは天賞堂のプラ製C55です。
全体にゆるい感じの模型ですが(それも割と好きなのですが)、内壁やメーターに色挿しがあったりして楽しい作りです。
現在のKATOの9mmゲージです。意外と倍の大きさの天賞堂プラにモールドは負けていない気がします。天井の分厚いのは左右一体のガラスの上部です。
シンプルなベース形態の模型ですが、付属品として集煙装置・重油タンク・清缶剤挿入装置(2タイプ)・スノープローが付属しているので、ある程度の重装備化が可能です。
集煙装置は9mmでも用意してほしかったですね。貨車セットに3両分が抱き合わせされましたが…。
集煙装置以外は、中敷のスチロールを持ち上げた底に入っています。もし中古品などを購入するときは、外からは欠品がわかりにくいのでご注意。
ライト消灯スイッチは煙突の底にあります。煙突そのものを回すのではなく、付属の細いドライバーを差し込んで回す方式です。これなら「なめくじ」などにも対応できますね。
もっともKATOの16/5mmゲージでは、今のところ「なめくじ」は発売されていません。
テンダーのヘッドライトも点灯するため、その消灯スイッチがテンダー底部にあります。その隣にはサウンド用とされるスイッチがあります。ただしサウンド機構は標準搭載されていません。
低価格製品なのでこれぐらいかなと思いましたが、他の16.5mmゲージ製品に比べ若干のモーター音を感じました。先に発売されたC56よりはずっと静かでした。走り全般については9mmよりもはるかに滑らかで、ゆったりしていると思いました。
このあとD51 498も予告されましたが、いつの間にかフェードアウトし、先に9mm製品のほうがリニューアルされました。それが順調にバリエーションを増やしているのを見ますと、D51に関しては今のところ9mmのほうが儲かるのでしょうか。16.5mmのC56は時々再生産をしているのですけどね。