精密なストラクチャーをリリースしているアドバンスから発売された単線形給炭槽です。
給炭槽はNゲージのサイズでも結構な空間をとる施設ですが、これは単線形のため比較的手ごろかと思います。
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私はあまりストラクチャー関連の新製品に注目していないので、たまたま広告などを見て気付くことがほとんどです。
結構、自分が欲しかったものがとっくに出ていた(そして売り切れていた)のに気付かなかったことがありそうです。
この形の給炭槽は私の周りにはなかったので、珍しくてよいです。写真を探しても少数派だったように見えますが、実態はどうだったのでしょう。石炭槽の下側が曲面になっているのが新しい感じです。
部品は厚さの異なる複数の硬質紙にレーザーで形抜きされています。
最初に説明書を参考にし、鉛筆で部品番号を書き込みました。
紙の片側からレーザーを照射して焼き切るのでしょう、照射する側とその裏側で、焼き切った溝の幅が異なります。照射する側のほうが溝の幅が広いので、細い部品がシャープに見えます。
同じ理由で部品の断面は垂直ではなく、少し傾斜が付いています。2枚の部品を直角に付き合わせるような場合、傾かないように注意がいります。
基本的には部品の凸部を凹部にはめ込んで接着していきます。接着剤は木工用ボンドなどを爪楊枝の先などで点付けします。
水分を含む接着剤なので、凸部にたくさん付けると紙が膨れて差し込めなくなることがあります。噛み合わせの部分を避けて接着剤を付けたり、噛み合わせの部分は凹部に少量付けます(もたもたしていると、それが乾いて凹部が狭くなり、差し込めなくなることもあります)。
さっそく組み立てていきます。似た形の紙を何枚も貼り重ねていきます。
片側の2本の脚から組み立てます。これは石炭槽の端の壁も兼ねています。U字形に下がっている部分がそれです。
脚は片側が太く、もう一方が細くなっています。これを頼りに部品の向きを間違えないように注意して接着します。
まず脚の部品(1)の両足に、脚の芯となる(5)と(6)を接着しました。これは裏側(石炭槽側)から見たところです。
ひっくり返して表から見たところです。先ほど接着した(5)(6)の凸部が破線のように表面に出ています。
ひっくり返して、中央に切り込みの入った裏板(3)を接着しました。最初の板(1)との間には、脚に接着した(5)(6)によって隙間があきます。
またひっくり返して、表に来る(2)を接着します。これは表面に出るディテールパーツで、細い枠のようになっているので、接着剤を点付けして素早く付けます。
私はこのとき、太いほうの足が少しずれてしまい、あとで隙間が空いてしまいました。
ひっくり返して一番裏側に来る板(4)を貼ります。下に貼られていた(3)と、中央の切り込みの位置を合わせ、脚もずれないように重ねます。
太い足の外側側面に、部品(7)を貼り重ねて塞ぎます。脚の側面には途中で傾斜がついて細くなっているので、(7)も途中の折り線で軽く曲げます。一番下は逆方向に少し曲げて密着させます。
今度は太い足の内側の側面に(8)を貼って閉じます。
次は細い足です。
内側側面(「内側面」でいいんですかね…)に、(9)を貼り付けて閉じます。この部品には斜めのブレースが付いているので、傷めないように注意します。
(9)の上部の細い部分は下側から差し込みますが、接着剤のはみ出しで差し込み先が狭くなっており、入りませんでした。無理せずに先端の突起を少し左右からナイフで削って細くしました。
接着したところです。まだブレースは細く形抜きされた1枚だけなので弱いです。
接着してある内側の(9)に、芯になる(11)を差し込んで接着します。
そのあと、外側から(10)を貼り重ねて固定します。
接着したところです。このあと、ブレースの付け根付近に瞬間接着剤を染み込ませて固めました。紙の表から塗っても染み込まないので、断面から染み込ませました。
表側の上部に、台形になっている模様の枠(12)を貼り重ねました。
これで片側の脚は完成です。見かけよりも使う部品が多いです。
反対側も同じように組み立てます。左右対称になるよう(筋交いが内側を向くよう)注意します。
これで説明書の1/3枚は終わりです。
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