Nゲージ蒸気機関車2019年のメモ>2019.12.3

B6 2100形 2109(トーマモデルワークス)

昨年に続き、B6の新タイプが低価格完成品として発売されました。
改良された部分もあり、簡略化された部分もあり、価格は何とさらに少々安くなっています。


B6 2100形

B6 2100形 2109(2019年) (拡大写真)
今回の製品です。今までの同社B6はすべて2120形でしたが、今回は初の2100形です。2109号機がプロトタイプです。

B6 2120形(前回品)

B6 2120形(2018年) (拡大写真)
昨年初めて完成品のみで発売された、2120形(2221号機イメージ)です。

昨年の2120形は¥25,900+税、今年の2100形は¥23,900+税となっており、相変わらず金属の完成品としては低価格の商品です。
もう一声行って2万円を切ったら衝撃の話題になりますけども、誰かが泣くことになってしまうのかもですネ。

製品構成も昨年と大体同じで、ナンバープレート・カプラー・側面の冷却管はユーザー取り付けです。カプラーは昨年は本物の#1015カプラーでしたが、今年は前後とも3Dプリントの簡易品に変更されました。上の写真は私が手持ちの#1015カプラーを取り付けたものです。

前方

前面には末広がりの板が付いていて、ちょっとクラウスを連想させます。

端梁は折り曲げただけで解放テコなどもありませんが、Nゲージのサイズで、低価格製品としては全体に適度なディテール密度だと思います。

斜め後方

斜め上方

前作(2120形)と並べて

2100形 2120形
2100形2109(今回)
アゴのラインが見えないので、前回までの2120形とはずいぶん印象が違います。煙室扉ハンドルは、角度も含めて前とまったく同じですね。
2120形(前回)
2100形

2100形2109(今回)
ボイラー上の配管はすべて一体です。安全弁は車体と同じ黒色塗装になりました。

2120形

2120形(前回)
配管は一体ですが、ハンドレールのみ別パーツが取り付けられていました。安全弁は金色でした。

下廻り

動力ユニット

動力ユニットはまたまた変更され、モーターが少し大きくなり、ギヤの取り付け構造も変わりました。

個人的に見落とせない改良は写真の矢印の箇所です。これまでのB6シリーズは、スライドバーの後部が宙ぶらりんだったのですが、ついに台枠に支持されました。スライドバーは内側に曲げてしまうと一瞬で動きがダメになり、その他のロッドまで問題が広がることがあるので、これは嬉しいです(もちろん薄いのでわざと押したらダメですけど)。

2100形 2120形
2100形2109(今回)
すぐに目が行ったのですけども、車輪の外見は大きく変わりました。タイヤが厚くなり、輪心が小さく、スポークも若干太くなったように見えます。特に従輪は直径そのものが一回り小さくなりました。
2120形(前回)
従輪は前回品のほうが大きく、B6らしさが出ていたように思います。でも直径にしてほんの0.2mmの差なんですよね。従輪の見え方で言えば、河合商会のB6は従輪が大きく、感じが出ていました。
従台車

従輪は構造的にも前回と大きく変わりました。それまでは車輪が軸受けを左右にずれる構造でしたが、首を振る従台車構造になりました。従来品よりも、さらに急カーブでの走行を求める声があったのかもしれません。

R177の走行

それが功を奏してか、トミックスのミニカーブレールC177をスムーズに牽引走行できるようになりました。前回も脱線はしませんでしたが、時折従輪が浮くことがありました。

今回はモーターの変更と関係あるのか、前回品よりもさらに一段走行が上質になっていて、最初フライホイールでも付いたのかと思いました。手作りなので個体差あるかもしれませんが、私が買ったものは大変良かったです。

前作は「キットを組み立てて成功したような感じ」と書きましたけども、今回は「キットを組み立てて大成功したような感じ」でしょうか…。私は、こんなに成功しないです(笑)。

集電は前回と同じく動輪の3軸です。私の古い固定式線路のレイアウトでは、あまり速度を落とすと止まってしまうポイントもあり、若干運転上の注意は要りました。


部品の取り付けについて

この商品は組み立て・塗装済みですが、ユーザーが取り付ける小パーツも付属しています。
初めての方でも、ナンバーの取り付けまでは何とかがんばっていただくと、ぐんと見栄えが変わってくると思います。

商品の内容

機関車本体のほかの付属品は、ロッドのネジを回す6角穴付きボルト、3Dプリントの固定式カプラーと1.4mmネジ、冷却管、ナンバープレートです。着色が必要なものはありません。

ナンバープレートには2109号機のほか、2100、2117も含まれています。

カプラーの取り付け

カプラーを取り付けます。
付属の3Dカプラーは2個がつながっています。カッターなどで慎重に切り離し、付属の1.4mmネジで床板の穴に留めます。タップ済みなのでネジ切りはいりません。

自動連結・解放ができるマイクロトレインズ社の#1015も取り付けられます(写真)。カプラーの取り付け穴を1.4mm〜1.5mmドリルで慎重に広げれば、付属の1.4mmネジで同じように留められます。

ナンバープレートの切り離し

ナンバープレートは金属製で赤塗装済みです。

保護フィルムをはがしてから、外枠から切り離し、切り口を整えて使います(私はタミヤのエッチングバサミを使っています)。

しかしあまりに細かくて、ボクにはもう見えない、もうつかめない(笑)。

ナンバープレートの貼り付け

貼り付けの前に、切り離したナンバープレートの裏面を平ヤスリなどで軽くヤスり、切り離しの際のカエリなどを取っておきました。位置の調整などの際に、塗装に傷を付けないようにするためです。

接着には少量の透明ゴム系接着剤(ボンドGクリヤー)を使いました。はみ出したら、爪楊枝の先で巻き取るようにして取ることができます(うまく取れないときは、爪楊枝の先に薄く接着剤を付け、少し乾かしてから絡め取ると取りやすいです)。
小さくカットすることができれば、両面テープを使うこともできます。

冷却管の折り曲げ

めんどうでなければ、付属の冷却管を側面に貼り付けると引き立ちます。

結構固い金属でできているので、ニッパーでランナーから切り離し、先端の長いほうを直角に曲げます。裏側に折り溝があるので、そこを内側に曲げます。
説明書の図では、2か所を曲げるように書かれていますが、曲げるのは長いほうの1か所です。短いほうは切りっぱなしです。

冷却管の取り付け

赤色の部分の裏側に両面テープを貼り、車体側面に貼り付けました。ゴム系接着剤で貼り付けてもいいと思います。

青い矢印の部分は、実物では1本の配管としてつながっているので、一直線になるように貼り付けられれば格好いいのですが、あんまりうまくできませんでした(笑)。

完了

走りが従来品よりさらに良くなっているので、おもに走らせて遊びたい方には今回の製品は適していると思います。
※繰り返しになって恐縮ですが、私が買った1両のことしかわかりませんので…。


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