先日D51 60もどきを造形した直後に気づいた、データ修正漏れの事後修正です。
※以下で使用している3D CADは、Autodesk Fusion360 です。個人利用向けに許諾される無料版を使っています。
3本すべての砂撒き管の上に空気作用管をかぶせたつもりが、両端の砂撒き管の下をくぐっていました。
もともと空気作用管はD51標準形からコピーしてきたもので、寸法の修正を忘れていました(D51なめくじの砂撒器の間隔は広い)。
ただ0.2mm以内の世界で起きていることなので、模型はこれぐらいのことで再造形はせず、ナイフの先で造形物をいじったりしてそのまま完成させました。
将来の使い回しに備えてデータのみ修正しておきました。
砂撒き管に被さっている部分を中央で分断して左右にずらし、再びつなぐのが一番簡単ですが、形や高さも少し変えたかったために経路を取り直すことにしました。
まずは中央部を左右に延長しました。このあと少しボイラーから離しました(ちょい高くしました)。
配管の側面を基準にスケッチ面を作り、両側の断面を投影して、屈曲部の経路を描きました。
直線で適当な折れ線状につなぎ、フィレットで角を丸めました。
一方の配管断面をクリックして選択しました。これを先ほど描いた経路に沿ってスイープします。
スイープの方法には面の法線を経路に沿わせて行う「直交」と、経路と関係なく最初の面に平行に行う「平行」があります。
実物は1本のパイプを曲げていることから「直交」なのでしょうが、
何か模型的にはここは平行でいいや、とよくわからない理由を付けて平行にしました。
(直交によって断面が自己交差してしまう場合はスイープに失敗しますが、平行にすれば成功することもありますし)
ボイラーに接する側に少し隙間ができるので、一体化のためあとで埋めました。埋めたくなくても造形時に樹脂で埋まる程度のものですが。
ちょっと調整してから、ミラーコピーして反対側もつなぎ、修正が終わりました。
この空気作用管もずいぶん古いものを使い回しているので、一度作り直したほうがよさそうですが…今の3Dプリンターならもう少しよい形状で出せると思います。
配管類は重なり合って作図時に邪魔なので、適当に表示をオフにして作業することがあるのですけども、オフ状態で他の配管を作図してしまい、上下関係がおかしくなったり貫通してしまったりすることを時々やらかします。
メーカーの人でも、うっかりすると間違える部分かもしれませんね。たぶん製品の場合はちゃんとデータ確認のためのチェックシートとか、テストケースのようなものを作るのではないかと思います。
先ほどの、裏側の隙間を埋めたかったもの。
スイープによる持ち上げではエラーになってうまくいきませんでした。
除去したい面を適当にクリックして選択し、Deleteキーを押しました。
削除された面が埋められて、うまくつながりました。
結構、面倒くさい修正がDeleteでうまくいくことはありますが、ちょっと変な形でそれを行うと、Deleteを押した瞬間にプログラムの応答がなくなってしまい、何時間待っても処理が終わらずに強制終了するはめになったりするのでした。
見つけていないだけで他にも作図上のミスはあると思います。もちろん作図ミスとは別に実物と異なる点はもっとたくさんあるわけですが、それをいちいち気にしていたら何も作れませんものね。わかったら、次に作るときに取り入れればいいのだろうな、と。