Nゲージ蒸気機関車2024年のメモ>2024.9.1/2024.10.8

D51北海道形 2024年製品(KATO)

初回の1度だけで絶版かという不安もよぎったD51北海道形が、10年目にして再販されました。
この間にKATOのD51の基本仕様は細々と新しくなっており、それに応じて変更された箇所があるためか、新しい品番になっています。
ただ基本的には再生産の部類ですので、初回品と混用しても違和感はありません。D51標準形やD51 498の品番が変わった際と同じ流れだと思います。


新旧を並べたところです。

D51北海道形 2024年

2016-B
今回

(拡大)

D51北海道形 2014年

2016-3
前回

(拡大)

初回品と再生産品

D51北海道形(KATO)は、先輪・従輪のスポークが抜けていなかった最後のD51製品でした。今回のスポーク化により、KATOのD51で先輪スポークが抜けていないのはD51 498 OE'88だけになったかと思います。

(写真左が前回、右が今回の再生産です)

前面(再生産品)

もともと非常によく感じの出ている前面。

前回と違いはありませんが、切り詰められたデフ、デッキ片側の大型手すり、ドーム前の大型手すり、各種耐寒カバーなど、一通りの装備が再現されています。

微妙に前回と形状が異なるのは前面ダミーカプラーで、現在の標準部品(Z02-3032)が使われています。D51の場合、昨年のD51 200からそうなっているようです。

前回設定されていなかった分売パーツとして、「Z02L1761 D51北海ヘッドライトLP403」「Z02-1911 D51 北海道形 煙突」「Z02-1932 D51 北海道形ギースル 煙突」(各品名は説明書ママ)などが記載されています。
LP403ヘッドライトの分売パーツには、すでに「Z02-1761 D51標準ヘッドライトLP403」がありますが、今回商品名のほか品番が微妙に異なるようです。

また煙突が単独で分売パーツになるのは珍しいですね。確かに、これをなくすと非常に情けない姿になってしまいます。

従輪とテンダー床下

先輪と同様、従輪もスポークが抜けています。テンダー床下のATS車上子は初回品と同じ簡略表現のままで、作り変えてはもらえませんでした。

イヤなら個人で作り変えるしかないですね。

ちなみに現在のKATOのD51やC57は、従台車がポロポロ取れやすいような気がしますが、皆様のはいかがですか…。一度取れるとクセになるのかもしれませんが。

ボイラー上では、金属だったハンドレールの材質が現在の樹脂製に変わっています。

ハンドレール

今回(樹脂)
いかにも柔らかい樹脂といった外見です。ハンドレールステーが一体のため、その頭が小さくできているのはプラスです。ただ実物の大きさでは近づいてよく見ないと、大して違いがわかりません。

ハンドレール

前回(金属)
直線性は金属のほうが高いです。また塗装されていますからテカリもありません。ハンドレールステーを1個ずつ通すため、組み立てに手間がかかってコスト上は不利なのかもしれません。

動力ユニットも現在のものです。

新旧の動力ユニット

D51の動力ユニットは登場時から何度か小変更がありましたが、最近は固まっているようで、今回の北海道形も昨年のD51 200と同じに見えます。

まあ見かけ上は、初回の北海道形ともさほど大きな違いがあるわけではないです。

これは教えていただいてわかったのですけども(ありがとうございます)、クロスヘッドとロッドの質感が変更されています。
従来、クロスヘッド部はいかにもプラスチックという見かけでしたが、金属ロッド部との質感差がかなり小さくなりました。

再生産品

今回

クロスヘッドのプラスチック感がほとんどなくなりました。

初回品

前回

おなじみの銀灰色成型でした。

非公式側の後ろ姿です。

非公式側後姿

付属のナンバープレートは前回と同じくナイフで切り離すものです。 側面用は苗穂工場製プレートということで横幅が狭く、前後用とは幅が異なります。
なお付属のうち467号機は、実物では密閉キャブ改造されていないかもしれません。少なくとも最末期の1974年は密閉キャブではなくカーテンで防寒対応していたようです。

製品のケース仕様も他製品と同じく、中身を丸ごと取り出してウレタンを外側に開くものに変わっています。ケースふたのロゴも昔の赤色(蒸機は)ではなく、現在の無色成型加工です。


以上、他にも違いはあるかもしれませんが、ざっとこんな感じです。
基本的には印象が変わらぬ安心の再生産で、先輪・従輪のスポークが抜けたことで他のD51と仕様差を感じにくくなっています。

この間の環境変化+別売だったスポーク車輪が標準装備ということを合わせても、本体価格は1,000円上がっただけで収まっているのも嬉しいことです。

D51北海道形の群れ

国鉄現役時代は、少し大きな駅や機関区に近づくと、D51がこれでもかというほどビッシリ縦列駐機していることがありましたね。 こんなものじゃなくて、まだまだ並んでいました。
路線によるのでしょうが、使える機関車があれば何でも使ったようで、貨物用と言われるD51も平坦線でC57などに混じって客車列車を牽くことも結構ありました(その逆もありました)。


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