Nゲージ蒸気機関車2008年のメモ>2008.3.17

悲惨なターンテーブルの巻


蒸気機関車がメインの方なら、どなたでも一度はターンテーブルに興味を持たれたことがあると思います。昔からターンテーブルの市販品は少なかったのですが、鉄道模型誌に紹介されるベテランの方のレイアウトには、Nゲージの初期でも自作のターンテーブルがよくありました。それらを見て「いいなあ」と思った私は、ベニヤ板に線路を釘で打っただけの悲惨なレイアウト?に、無謀にもターンテーブルを作り始めました。

ターンテーブル?

実物はもっとボロかったと思います。転車台は1枚のアルミ板を折り曲げて赤く塗っただけ(どうやって曲げたんだか)、ピット内部はベニヤの地がむき出しでした。一応転車台の前後に集電シューがあって、それが内部のレールに接触して集電するようになっており、半回転ごとにギャップで極性が切り替わるようにしてありました。駆動はタミヤのプーリーセットに、長いビニール線を輪にして引っ掛けたというずさんなものです。

さて、こんなものがうまく動くのであれば市販品など要りません。集電シューだけで転車台が支えられているため、機関車が進入すると重みで転車台が傾き、集電シューが浮いて止まってしまいます。仕方ないので手前で十分に加速して勢いで載せるのですが、今度は出るときに転車台がシーソーのように傾いて、脱出できなくなってしまいます。ちなみに中心もずれていました。

ターンテーブル?その2

このままではだめなので集電シューを取り外し、代わりに木片を取り付けて傾かないようにしました。集電できなくなるので、転車台の線路にはリード線(イヤホンに使われている柔らかいもの)を直接ハンダ付けし、それをピット下に逃がしました。そんなことをしたらシャフトに巻きついてしまうじゃないの!と私でも思いましたが、1回右に回したら次は左に、という具合に交互に回すようにして、運用でカバーしました。どうも昔からやることが大雑把でいけません。またストッパーなどないので、ベルトの緩みやガタのせいで思った位置には止まりません。ズレを予測して手を離すことにより、こちらも運用でカバーです。

しかし、この自称ターンテーブルで遊ぶのは面白かったのです。偶然がなければまともに転回もできませんでしたが、単調なエンドレスに転車台ができただけで、運転がぐんと楽しくなりました。運転係、転車台係と役割を決めて友達と遊ぶのも面白かったですし、ボロくて不確実だからつまらないともいえないんですね。要はそのとき本当にターンテーブルが欲しかったんだと思います。


「Nゲージ蒸気機関車」トップページへ