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古いスハ43を新製品に混ぜる

C57+スハフ42

2009.5.26

あまりタイトルと関係ない写真ですが、トミックスの旧C57は前方デフォルメモデルになっているので、これぐらいの位置からの眺めが一番自然なように感じます。
でも狙ってそのようにしたものかどうかはわかりません。横や後ろから見ると逆に苦しくなってしまいますからね。


KATOの現行製品のスハ43/スハフ42は、一体成型中心の旧製品と違い、ガラベン等が別パーツになり、彩りも多くなっています。
すでにたくさんある旧製品を混ぜて連結しようとすると、模型的にちょっと揃わないことがあるので、旧製品の一部を塗って見かけを合わせました。

実物の客車列車は不ぞろいなのが魅力だったりしますが、ここでは実物からは離れた遊び方をしています。

新旧未加工

ここで使ったのはスハフ42ですが、左が現行製品、右が旧製品です。

上から見たときに旧製品が現行製品と比べて目立つのは、ベンチレーターが屋根と同じ色であることでしょう(実は私はそのほうが控えめで好きです)。また、室内は照明効果を上げるためか白で成型されています。

新旧加工済み

そこでその2箇所のみ色を塗ります。あとはそのままです。

新旧分解

ベンチレーターだけなら分解しなくても塗れますが、内部のイスを塗るために分解します。
現行製品は手前のように簡単に分離できるのに対し、旧製品はカタログでいう「屋根から外すタイプ」で、巧妙な組み合わせになっています。何とかがんばって屋根と床を外し、イスを取り出します。

イスの塗装

イスを現行製品に近い茶色に塗ります(ここでは実物の再現ではなく、現行製品に合わせるのが目的です)。

模型店で適当に塗料を眺めたところでは、クレオスの水性ホビーカラーのウッドブラウン(H-37)に、黄色を少し混ぜると良さそうです。ただこの例はウッドブラウンをそのまま塗っています。旧製品は、窓の透明度が新製品より低いので、組んでしまうと多少色合いが違ってもわからなくなるような気がします。

最初、吹き付けの道具を出すのが面倒で筆で塗ったのですが、これが大失敗。何度塗り重ねてもきれいに塗れず、結局吹き付けで塗り直しました。後片付けの手間などを考慮しても、そのほうがずっと早かったです。

ところで、色々な客車の中には椅子の背もたれにカバーがついているものがありますが、KATOの白成型のイスを塗装した場合、マイナスドライバーなどで背の上方を擦って塗料をはがしてやると、手軽にそんな様子を表現でき、照明にも映えるそうです。メールでヒントを頂戴しました。ありがとうございました。

ベンチレーターの塗装

ガラベンの色はGMの「国鉄ねずみ1号」が近そうだったので、そのまま使いました。
結構数があるので、塗っているうちに筆が乾かぬよう、塗料皿に少しとった塗料にリターダーシンナーをごく少量加えました。もしタミヤカラーのエナメルで近い色があれば、大きく失敗しても拭き取れるので、そちらのほうが安心かもしれません。

ベンチレーターは屋根と一体なので、その側面は塗らず、上面だけにしたほうがすっきりときれいに塗れると思います。旧製品のベンチレーターの左右の厚みは別パーツ化されている現行製品よりもかなり薄いので、そこを強調させない意味もあります。上面だけなら、多少はみ出しても目立ちませんし修正も楽です。

新旧のベンチレーター

奥が現行製品、手前が旧製品のベンチレーターの上面のみ塗ったものです。これだけで混在させたときの違和感はほとんどなくなります。実物と比べれば、それが新たな違和感になってしまうのですが、この遊び方においては度外視しています。

私の場合、1両分のベンチレーターを塗るのに約20分かかりました。でもLPレコードの片面を聴く程度の時間です。すでにこの例えが通じない時代だとは思いますが…。

ベンチレーター前後の色差し

側面は塗りませんが、前後のみ面相筆で縦に3本線を入れてみると、それなりにアクセントになります。

しかし、手はぶるぶる震えるし、あらぬところにペチャッと筆が着地してしまうしで、泣きそうになります…ので、無理にやるほどのことはないかと思います。
下の写真のようにロングで見れば関係なくなる程度のことです。

完成の様子

完成

写真の1両目は現行製品、2両目は旧製品+色入れです。走らせてしまうともう全然わからなくなります。トイレ窓も白く塗って揃えてしまうのも面白いと思います。
旧製品はドアの形が現行製品と違うタイプなので、まだまだ使い道があります。
1両しかない機関車でも、駅でいろんな客車を自動連結したり、切り離したりして変化にとんだ運転ができるのは、蒸機の大きな楽しみですね。


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