勝利教会インターネットチャペル

若い母親のあなたへ6


  子供を家庭建設に参加させる
   (お手伝いについて)


 「自分勝手な人間には育ってほしくないわ」
 ――私たちの願いでしょう。ところが社会には、何か貢献したいという人よりは、自分のことばかり考える人のほうが多くなっています。
 どうしてでしょうか。社会の最小単位である家庭で、訓練をきちんと受けていないからです。
 親は与えるだけ、子供は受けるだけ、という生活スタイルが問題です。家庭建設に子供達を参加させましょう。
 「世界がお前を待っている!」
 ――忘れましたがある有名な人のお母さんが、子どもの耳元によくささやいた言葉だそうです。何と夢のある言葉でしょうか。
 社会に貢献する人間に育てていくのが、お母さん、あなたの努めです。今回は、どうしたら子供達がお手伝いをするようになるかを、共に考えて参りましょう。

第1に、自分の家庭に誇りを持つこと。


 いかがです? お母さん。持っていらっしゃいますか?
 人はしばしば、社会についてこういう言い方をします。「リクルートやロッキード事件のある日本は悪い国だ!」
 しかし、正確に言えば悪いところがある、だけなのです。人間が作る以上、どんな社会にも欠点はあります。改善する意志があるかないかが、社会の善し悪しを決めるわけで、家庭も同様です。
 もしあなたが家庭の中でクリスチャンであるなら、希望があります。
 「キリストの中にあるならその人は新しく造られた者です」(第2コリント5:17)。
 イエス様によって変えられたあなたのいる家庭は、誇ることのできる家庭です。さあ、勇気を持って今日から言いましょう。
 「私の家庭は良い家庭です!」
 良い家庭だからこそ、子供にも手伝いがい≠ェあるというものです。
 このことにも触れておきましょう。専業主婦であることに劣等感を持つ方が、いらっしゃいます。けれども、育児のために多くの時間を費やすことができるのは、素晴らしいことではありませんか。
 自信を持って下さい。

第2に、子供は本来お手伝いをしたがっていると知ること。

 「ちっとも手伝いをしなくて!」
 よく聞くお母さんのつぶやきです。
 人は生きているかぎり、自分の存在の意味について問い続けます。
 「社会は、わたしを必要としているだろうか?」
 しかし、神を信じる者には平安があります。
 「わたしはあなたを・・・・(これをするよう)定めていた」(エレ1:5)。
 自分が必要とされているという証拠が欲しいのは、人情です。そこで行動を起こしたくなります。子供だって同じ。だからお手伝いをしたいのです。この芽をつぶさないようにしましょう。

第3に、忍耐と信頼を持ってやることです。

 母親にとってイライラすることはたくさんあります。
 お茶碗を洗っていると、子どもが、
 「○○ちゃんもヤルーゥ!」
 と言いだし、おまけに割ってもくれます。
 「二度手間だわ。この忙しいのに・・・・」
 けれども、よく考えて! お母さん。あなたもたくさん失敗してるんですよ。
 「失敗は成功のもと!」
 むしろ励ましたいものですね。
 ここで一言注意。もし兄弟姉妹が他にいるなら、できるだけ平等を心掛けて下さい。難しいことですが、信仰と愛情をもってすればできます。

第4に、感謝を表しましょう。

 たとえ小さなことにも言って下さい。笑って、目を見て、
 「ありがとう」
 と。ご主人にこう言われたら、あなたも疲れが一遍に吹っ飛ぶことでしょう。子どももそうです。子どもの心はこう考えているはずです。
 「今したことは意味があったんだな。価値のあることなんだな。僕(私)にも役に立つことができるんだ!」
 「ありがとう」の一言は、
 「報われた!」
 と人を確信させます。具体的に、1つ1つ言いましょう。人間にとって報われないまま事をし続けることは、難しいということを知って下さい。

第5に、みことばを教えること。

 「受けるより与えるほうが幸いです」(使徒20:35)。
 「神様が喜びますよ!」
 と言っても大人は喜びませんが、子供は違います。なにしろ神様の近くに、つい最近までいたのですから。
 「このおことばは、『先ず与えなさい、そうすれば神様が○○ちゃんのしていることを見て、とっても嬉しくなって、ごほうびを下さる』という意味ですよ!」
 と教えてあげましょう。
 ただし、フォローアップをして下さい。良いことがあったときには即座に、
 「神様、感謝します!」
 子供は納得します。
 「こうやって恵みは戻ってくるのか」。

 しかし、『物』についてばかり感謝することを教えないで下さい。今は『物』の溢れている時代です。聖書はこう言います。
 「私たちは目に見えるものにではなく、見えないものにこそ目を留めます。見えるものは一時的であり、見えないものはいつまでも続くからです」(第2コリント4:18)。
 目に見える『物』や『者』ばかりを相手にしていると、人はエゴイストになります。
 お父さん(目に見える者)からプレゼントをもらった時は、こう言いましょう。
 「これはね、お手伝いをしている○○ちゃんを神様(目に見えない者)が見て、感心して、下さったものよ!」
 コツは上下関係を明確にすることです。ただし、お父さんのメンツをつぶさないように。
 神様への感謝を忘れると、人にお返しを請求する、せこい人間になってしまいます。
 [他に、第2コリント9:6、マタイ7:12、詩篇126:5など。]
 私たちには、みことばを教えることのできる特権が与えられています。そしてみことばこそ、人を正しく成長させるのです。

第6に、お小遣いをあげること。

 約束を守らないときの罰として仕事を与えたらいけません。仕事にマイナスのイメージを与えかねないからです。
 もっと肯定的に考えましょう。お小遣いはどうでしょうか。ある一定量の仕事に対して、あげるようにするのです。
 家庭は企業ではない、という反対論もあるでしょう。一理ありますが、こう考えることもできます。
 ――お金の価値を教える――
 金余りの時代です。お小遣いも年々高額になっています。お金は仕事に対する報酬であること、また忍耐を教えなければなりません。
 気軽にローンで買い、借金地獄に陥ったり、忍耐できずに窃盗を働く現代の風潮に、流されないようにすることを教えましょう。

第7に、ほめること。

 「上手にできたね!」
 ほめる場合に、洋服など、あてがわれたものをほめることには十分注意して下さい。高慢になります。
 むしろ、行為に対してほめましょう。私たちは、自分のした良い行為が公になることを望んでいます。

第8に、一緒にやること。

 「大人がやるぐらいだから、これは相当重要なことに違いない!」
 と子供は考えてくれます。後片付けなど、簡単なことでいいのです。
 やってみて下さい。きっとうまくできます。神様の祝福を祈ります。

前へ   次へ