勝利教会インターネットチャペル

十代の子を持つあなたへ


9.人生のガイドライン


 私たちの信じる神さまは、父なる神と呼ばれます。
 父には権威があり、その任務の1つは、社会のルールが遵守されるように見守り、そのことによって成員の利益が保護されることです。
 従順であれば祝福を与え、反抗的であれば、(悔い改めるチャンスを与えるために)罰を与えます。旧約聖書を読むと、父なる神のこのようなおこころが、はっきりと表現されていることがわかります。
 「彼ら(親たち)も、その子孫も、永久にしあわせになる」(申命記5:29)
 このルールのエッセンスを、十戒と言います。人生のガイドラインと言うことができるでしょう(出エジプト記20章と申命記5章を参照)。
 あなた自身も学んで、お子さんに教えてください。私たちの社会においてかけがえのない、しっかりと訓練された、ひとりの大人として育って行くことでしょう。
 

第一戒「あなたにはわたしのほかに、他の神々があってはならない」

 この世界と人間とを造られた神さまは、キリストの神おひとりです。他に神と呼ばれるものは、本当のものではありません。
 世界を始め、終りを告げられるのは、聖書の神さまおひとりです。
 「初めに、神が天と地を創造した」(創世記1:1)
 「わたしは、アルファでありオメガである。最初であり終りである」(黙示録22:13)
 この世界において、キリストの神、このお方だけが、あなたの、そしてあなたのお子さんの人生に責任を持つことができることを知りましょう。
 

第二戒「あなたは、自分のために偶像を造ってはならない」

 日本は偶像国家です。至る所に神社やら、地蔵やら、寺があります。町を歩けば、占い師や手相見が店を並べているのを、見ることができます。
 人々は自分の人生の先行きに不安を覚え、いろいろ尋ねたいので出かけて行きますが、あなたには天地の造り主なるまことの神さまがおられます。
 その神さまの書かれた聖書は、聖霊さまのお働きによって、あなたが知るべきことをすべて教えてくれます。
 人間の作った教え(イデオロギーとも言います)や、物が神になるなんて、全く愚かです(崩壊してあらわになった社会主義国家の現実を、その惨めな現状を直視してください)。
 自ら動くことのできない偶像に、何ができるというのでしょうか。すべての良いものは神がお造りになり、あなたに渡してくださいます。
 

第三戒「あなたはあなたの神、主の御名をみだりに唱えてはならない」

 英語には、神さまを侮辱するようなことばづかいがたくさんあります。キリスト教の伝統の少ない日本にもあります。
 たとえば「アーメン、ソーメン、ヒヤソーメン」などです。笑ってはいけません。あなたは怒らなければなりません。
 怒らないとき、あなたは神さまを見下しています。あなたより格下の者にあなたを助ける力があるでしょうか。
 

第四戒「安息日を守って、これを聖とせよ」

 律法の各種規定を守ることが中心的な課題であった旧約時代は、土曜日が安息日として仕事を休む日でした。
 しかし新約時代、つまりイエスさまが十字架上の死とご復活で律法を満足させた以降は、そのお力にあずかるべく、クリスチャンはご復活の記念日である日曜日に礼拝をしています。
 礼拝とは礼をもって拝する――したがって、遅刻をすることは、神さまに対して礼を失しています。心して礼拝に参加しましょう。
 またこの戒めは、神さまが時間の管理者であることをも教えています。
 人間には生活のリズムもあれば、からだのリズムもあります。日曜日には仕事を休み、肉の家族も、たましいの家族(教会)も、礼拝という一家団欒を楽しみましょう、天のお父さまを見上げて。
 礼拝中心の生活が、あなたとあなたの家庭に、真の平和と一致を保証するでしょう。
 

第五戒「あなたの父と母を敬え」

 家庭とは、一人の人が両親から精神的にも経済的にも独立できた後、結婚によって存在し始め、子どもが与えられたらその中で育てあげ、また子どもの独立と同時に夫婦だけの姿に戻る、というものです。

 以上は、簡単な家庭の歴史でもありますが、子どもは無条件で育ててくれた親に、たくさんのお金や時間を使い手間をかけてくれた親に、恩を感じなければなリません。
 これが人の道というものです。子どもは親を尊敬しなければなりません。ことばづかいも、それにふさわしいものであるように指導して下さい。
 

第六戒「殺してはならない」

 非常に残念なことですが、身近な映画やテレビドラマに、セックスと並んで暴力の場面が多すぎます。
 最近の新聞に出る犯罪記事を見ると、これを十代が軽い気持ちで真似をしているのではないかと感じるのは、私だけでしょうか。
 人のいのちは、神さまに造られた大切なものであり、粗末にしてはいけないことを教えてください。いかなる人にも生きる権利はあり、他者の存在を奪う権利はありません。
 「私たちは神の作品であって、良い行ないをするために、キリスト・イエスにあって造られたのです」(エペソ2:10)
 

第七戒「姦淫してはならない」

 「遊女と交われば、1つからだになることを知らないのですか。……不品行を避けなさい。あなたがたのからだは、あなたがたのうちに住まれる、神から受けた聖霊の宮であり……」(第1コリント6:16〜19)
 「不品行」(ポルネイア[ギリシア語]、英語ポルノグラフィーの語源)とは、結婚以前にセックスをすることをいいます。また、いわゆる不倫を姦淫と言います。
 セックスをすることは、正当な婚姻関係にある男女にのみ認められていることであり、あなたは子どもたちに、このことをハッキリと教える責任があります。
 フリーセックスの時代になってきています。未婚者は婚前セックスをし、既婚者は不倫に走ります。
 しかし教会と家庭は、汚れを否定する砦でなければなりません。
 「あなたがたは地の塩です……世界の光です。あなたがたの光を人々の前で輝かせ、人々があなたがたの良い行ないを見て天におられるあなたがたの父を崇めるようにしなさい」(マタイ5:13〜16)
 

第八戒「盗んではならない」

 スーパーで万引きして、捕まった中学生が「返しゃーーいいんだろう! 返しゃーー!」と、盗んだものを投げ返したと言います。
 盗んだものを返しても、心と口と行為で一度犯した罪の現実は消えません。はっきりと何が罪であるかを教えてください。そして神さまによる赦しも。
 

第九戒「あなたの隣人に偽証してはならない」

 出会うすべての人に、誠実でありたいものです。
 法華経では「ウソも方便」と肯定していますが、ウソは罪です。ウソを認めると、目的のためには手段を選ばないという考えに、容易に到達するでしょう。
 恐ろしい世界になります。また1つのウソを見破られないようにするには、20のウソが必要になるとも言われます。
 罪を排除する者だけが、聖い神さまに近づくことができます。
 

第十戒「あなたの隣人のものを欲しがってはならない」

 人は、働いて得た報酬によって、必要なものを手に入れることができます。ただで手に入れる習慣を身につけさせると、働くことのみならず、時間や金銭や物などをも粗雑に扱うようになるでしょう。
 金銭を受けることを期待しない「奉仕」の習慣を、身につけましょう。人としての誇りを満足させます。
 実際そのように生きる人の顔は、美しく輝いています。欲しがることより、与えることの方がすばらしいのだと、教えましょう。
 十代、それは規律と忍耐を訓練する時代です。そして神さまから正しく規律を学んだ者たちが、魅力的な新しい世紀を創って行きます。

 あなたの素敵なお子さんが、その主役となられるように、主の御名によって祝福いたします。

(つづく)



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