5月22日診療日記 本日は、意識障害にて入院しているKさんについて書きます。
幻覚をおさえる薬を出して様子を見ることにしましたが、その日の昼食後、嘔吐に引き続きケイレンが起こり呼吸が停止した様な状態(家族にはそう見えたようです)になり、救急車にて搬送されました。搬送されたときは、強い不穏状態で暴れているような状態でした。 CT、MRI 検査上異常所見は見つかりませんでした。血液検査では、血漿浸透圧、血清ナトリウムの値が著明に低い状態でした。症状の原因はこの血漿浸透圧の低下、低ナトリウム血症が原因と思われました。その後意識は昏睡状態となり、40度近い発熱も認めました。 いろいろ検査した結果、この病態はADH不適合分泌症候群(SIADH)という状態と判明しました。血清ナトリウムの補正治療を行ない翌日少しずつ意識は回復しました。
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