第72回

慢性肝炎(B型)で経過観察中肝臓癌が発見された56歳男性

00.9.24

慢性肝炎(B型)で経過観察中肝臓癌が発見された56歳男性

56歳男性のYさんは、10年前にB型慢性肝炎と診断されました。
肝機能障害は軽度であったためかかりつけの医院で血液検査で経過を診てもらっていました。
しかし最近は、腹部超音波検査や腹部CT検査などは受けていませんでした。
ここ1ヶ月全身倦怠感が続くということで、先日私の病院に初診で受診されました。
血液検査と腹部超音波検査を行いました。
腹部超音波検査上、肝臓の右葉に肝臓癌を発見しました。
残念ながらすでにかなり進行していました。
腹部CT検査でも肝臓癌と診断されました。
もう少し早ければいろいろな治療ができましたが、
すでにかなり進行しており、あまり積極的な治療は出来ないと思われます。

CTスキャン肝臓右葉が矢印の部位でやや黒っぽくなっています。


造影剤を入れたあとの早期像です。

不均一な増強効果(やや、白っぽくなる)を認めます。


造影後期です。正常肝臓の増強に比べてやや黒っぽくなっています。

これは、肝臓癌の時よく見られる造影パタ−ンです。

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