小学校/国語/ありの行列/3年/野口実践の発問追試


次へ  3年生 ありの行列(大滝哲也)

              福岡県山門郡山川町立 山川南部小学校  下川善史

(1)もとにした論文や実践  
   野口芳宏氏 模擬授業
(1998年7月25日、於:佐賀県鳥栖市)

(2)主張点  
   野口実践(模擬授業)を追試した結果、「どの段落に書いてあるかを問う」
  という方法は、子供の意欲的な発言を促し、叙述に即して読み深めさせる上で
  有効であった。具体的には、

 「次のような実験」とは何段落から何段落までのことですか。

  と問うことにより、子供たちは「実験、研究、考え、これらの観察から」等の
  言葉に着目したり、「実験と観察のちがい」を考えたりしながら読み深めてい
  った。


(4)授業の詳細

   前時までに教師範読、音読練習、形式段落の要約(向山式)を行っており、
  本時が6時間目であった。           (1999年7月実施)
   

  T:全員起立。
   今日はまず、@からA段落を全員で読みます。さんはい。 
  T:A段落の二つ目の文をもう一度読みなさい。
  T:今読んだ文の「この人」とは誰ですか。 
  C: ウイルソン。
  T:そうだ。ウイルソンが実験したんだね。今日はウイルソンの実験について
    詳しく読みとっていきます。
  T:A段落に「次のような実験」とありますね。その言葉にサイドラインを引き
    なさい。
    では、ここで問題です。
   「次のような実験」とは何段落から何段落までのことか、プリントに書きな
    さい。

  T:*列起立。前から発表してすわりなさい。(出された意見を板書した後)
    他に意見がある人?
     (意見が出尽くした後、人数の確認。子供から出た意見は次の通り)
      A.BからC段落 11人
      B.BからD    4人
      C.BからG    3人
      D.AからD    2人
      E.AからC    1人
      F.BからE    1人
      G.CからE    1人

  T:この中でおかしいと思うものを一つ選んで書きなさい。
     (人数確認の結果、下記の通り)
      Cがおかしい   1人
      D        5人、
      E         2人
      F       14人 

  T:おかしいと思った理由を発表してもらいます。
     Gに対して Cはあっているけど、Dは「これらの観察」とあるから
           おかしい。Eは研究が書いてある。
     D ーーー Aは観察の中身がないから違う。Dは考えたことだか
           ら違うと思う。
     E ーーー Aには観察したことが書いてない。Bから書いてある。
     C ーーー Gは研究したことが書いてある。
           EFGは研究のことが書いてある。
     F ーーー Eは研究のところだから違う。
     B ーーー Dは自分の考えだからおかしいと思う。
           Dは「これらの観察から」という言葉があるから、ここ
           (以降)からは違う。
    (主に以上のような意見が出されて、意欲的に話し合いが進んでいった。
     この話し合いの中で、子供たちは、「実験」「これらの観察から」「研
     究」「考え」などの言葉に着目したり、「実験と観察の違い」などを考
     えながら読み深めていった。)

(4)授業をしての感想   
   以上で38分費やした。本授業は講師招聘の研究授業で、実はこの後20分
  延長し、60分授業となってしまった。力量不足で恥ずかしい限りである。
   しかし、子供たちは60分授業になったにもかかわらず、集中して学習して
  いた。それほど興味のある授業だったのであろう。(もちろん、研究授業だっ
  たこともあるだろうが。)
   講師の指導主幹からも子供の活発な交流をほめていただいた。


   この後、20分間の主な発問は次の通りであった。

 どんな実験だったか、一言でズバリと書きなさい。

  ・ひとつまみの砂糖をおく実験
  ・石をおいて調べた実験

 教科書を閉じなさい。ひとつまみの砂糖をおく実験でどんなことがわかったのですか。

  ・行列ができる

 では、教科書を開いて読んでごらん。
 ひとつまみの砂糖をおく実験でどんなことがわかったのですか。

・行列は、初めのありが巣に帰るときに通った道すじから、外れていない。

 では、「ふしぎなことに、その行列は、初めのありが巣に帰るときに通った道すじから、外れていないのです。」の文に書いてあることを図に書きます。ただし、初めのありが通った道すじは黒で、ありの行列は赤で書きます。
 誰か、このあり(画用紙で大きく作ったもの)を使って、ありが砂糖を見つけてありの行列ができるまでを黒板に書いてみて下さい。

(その後、全員にも図を描かせ、黒板に書いた子と同じか違うか確認し、図についての意見を出させた。そしてその中で、行列は初めのありが通った道すじから外れていないということの意味を視覚的にとらえさせた。)
          
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